今日の環境分析 2023年5月31日

 昨日は、USDJPYが140円台に入ったことを受け、金融当局から円安牽制発言がでました。おそらく、昨年の150円台を見に行くことは阻止したいものと思われます。日米の金融政策の方向性を考えると、前回のような円安が進むことは考えにくいと思われるため、上値への警戒感が一段と高まってきたようです。全般には、前日よりもボラティリティは高まりましたが、月末に向けた調整の動きをみせました。

 通貨相関からは、NZDの弱さは継続していますがJPYの弱さは緩和しました。USDが反落の動きを見せたことが大きく影響しています。USDは反落したものの、CADは堅調な動きを継続しています。GBPは堅調な動きになっており、金融政策の方向性を大きく反映しているものと思われます。GBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、多くの重要な経済指標が発表されます。なかでもオーストラリアの消費者物価指数、カナダのGDP、米国のJOLTS求人に注目です。明日に米国のISM製造業景況指数、明後日に米国の雇用統計の発表を控えているだけに、ちょっとした変化がみられる内容でも、それぞれAUD・CAD・USDへ大きな影響を与えるものと思われます。その他にも米国・スイスの金融当局の発言が予定されており注意が必要です。また、昨日の日本の金融当局からの円安牽制があっただけに、いつ為替介入があってもおかしくないと見構えておく必要があると思います。本日は月末になることに加え、明日・明後日の重要な経済指標の発表を前にポジション調整の動きが強まると考えています。

今日の環境分析 2023年5月30日

 昨日は、英国と米国が祝日で金融市場は休場のため、閑散な市場となりました。日本時間も含めすべての時間帯でボラティリティは低水準となり、終値ベースでの値幅でも±0.5%を超える通貨ペアはなく全般に小動きに推移しました。小動きに推移した結果、収束を強める通貨ペアが多くなってきました。
 
 通貨相関からは、USDの強さが継続し、CADがUSDに追随する動きから強さが目立つようになりました。一方、JPY・NZDの弱さが継続しており、EURの弱さも目立つようになってきました。上位足から下位足まで方向感の揃っているUSD・CADの買いを軸に、通貨選択をしたいと思います。

 本日は、欧州時間・米国時間では実質的な週明けとなるため、値動きに警戒したいと思います。日本では五十日(ごとうび)であり月末調整の動きも想定されることから、USDJPYの堅調な展開になると考えています。週後半の米国の重要な経済指標の発表を前に、USDへの思惑的な動きがUSDの堅調さを支えることになると考えています。ただし、経済指標の内容次第では反転の動きが強まることも想定されるため、慎重なスタンスで臨みたいと思います。

今日の環境分析 2023年5月29日

 米国の債務上限問題は、政府と野党との間で基本合意をしデフォルトが回避されることになりました。31日の議会の承認待ちですが、さすがに今回は議長選任の際の混乱は想定しづらいため、市場の懸念材料は払拭されたと判断しています。これを受けて、ドルや米国株式への資産選好が高まることが想定されます。週末金曜日は、米国・英国の3連休を前に落ち着いた展開となりました。上位足の方向に沿った動きとなり、方向感の出やすい状況になっています。

 通貨相関からは、USDの強さが目立ちます。EUR・GBPも堅調な展開となり、マイナー通貨の弱さが目立ちます。JPYは弱い通貨グループに位置していますが、徐々に相対的に強い方向に動き出しています。USDの強さを背景に、ドルストレート通貨を中心に継続して注目したいと思います。また、JPYは弱さが緩和したとはいえ、メジャー通貨対比での弱さが顕著であることから、メジャー通貨対比のクロス円には注目しておきたいと思います。

 今週は、月末・月初となります。週前半は大きな材料がないため、月末のポジション整理の動きが想定されます。週後半に発表される、木曜日の米国ISM製造業景況指数と金曜日の米国の雇用統計が最大の注目材料となります。内容次第では、次回のFOMCに向けて利上げ継続を見越した動きが強まると思われます。徐々に、利上げ継続の見通しが強まっており、ドル高を支えています。今回のこれらの経済指標が利上げ継続を否定する内容の場合、ドル急落も想定しておく必要があるため、目先的にはドルに強気ではあるものの慎重姿勢を維持していきたいと考えています。
 本日は、目立つ経済指標の発表はなく、米国と英国が祝日で金融市場が休場になるため、閑散な動きになると想定していました。しかし、米国の債務上限問題の進展を受けて、市場の不透明要因がなくなったため、ドルへの安心感が強まると思われます。

デイトレードの実績_2023年5月第4週

5月第4週は、9通貨ペアで+795.0pipsとなりました。17回トレードし、16勝1敗、勝率94.1%です。今週は、2回トレードを見送りました。

デイトレードのノウハウについてもチャートに掲載しました。また、見送り場面も表示するようにしました。この1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください

今日の環境分析 2023年5月26日

 昨日は、USDJPYが半年ぶりの140円台に入ってきました。これは、円安ではなくドル高によるものです。クロス円すべてが上昇しているわけではなく、AUDJPYは下落しており、GBPJPYはレンジの上限を抜けきれずにいます。昨日発表された米国の新規失業保険申請件数は、予想を下回り労働市場の堅調さを確認する結果となりました。これを受けて米国金利が上昇し、ドル高の動きが加速しました。市場全般では小動きに推移しましたが、上位足の方向感に沿った動きが多くみられたことから、トレンドの確認をしやすくなっていきています。

 通貨相関からは、USDの強さが継続しています。EUR・GBPともに堅調となり、JPYも最弱通貨から脱する動きがみられます。メジャー通貨の堅調な動きを受けて、相対的にマイナー通貨の弱さが目立つ結果となりました。米国の債務上限問題は懸念されるものの、徐々に解決の方向に向かっているように思われることから、USDの安心感につながっているように思われます。昨日に続き、ドルストレート通貨を中心に注目していきたいと思います。

 本日は、数は少ないですが、日本時間・欧州時間・米国時間それぞれで、重要な経済指標が発表されるので警戒が必要です。オーストラリアと英国の小売売上高、米国のPCEデフレーターが発表され、市場へのインパクトは大きいと思われるので内容に注意したいと思います。なかでも、PCEデフレーターはFRBが金融政策決定の際に重視している指標のため、米国金利への影響と現状のドル高の動きが加速するのか否か警戒したいと思います。
 週明け月曜日は、米国と英国が祝日で金融市場は休場となります。欧州時間から米国時間にかけての流動性が低下すると予想されるため、3連休を前にした本日はポジション整理の動きに警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年5月25日

 昨日は、ニュージーランドの政策金利が発表され、市場予想通り+0.25%の利上げとなりましたが、表明の中で利上げ打ち止めを示唆しました。これを受けて、NZD関連通貨は急落しました。英国の4月の消費者物価指数は、前月比で市場予想+0.6%を上回る+1.2%となり、利上げ期待からGBPは上昇しましたが、長続きはしませんでした。本日未明に発表されたFOMCの議事要旨では、追加利上げ継続の参加者と停止の意見が拮抗した結果、見送り示唆のコメントになった模様です。次回のFOMCの方向性は、目先のインフレ動向に強く影響を受けそうなため、今後発表される経済指標には重要性の大小にかかわらず警戒していきたいと思います。

 通貨相関からは、USDが一気に強くなり、CADも連動しました。JPYの弱さは継続しているため、USDJPYの上昇につながっています。下位足ではオセアニア通貨の弱さが目立つ展開となり、JPYの弱さが軽減されました。米国の債務上限問題の期限が迫っていることからUSDの行方を判断するのは難しい状況ですが、ドルストレート通貨を中心に注目していきたいと思います。

 本日は、米国の新規失業保険申請件数やGDPの改定値が発表されます。それほど重要性の高い指標ではないため市場への影響度は低いと判断されていますが、FOMCの議事要旨の内容を受けて、個々の小さな経済指標でも米国経済に関連するものであれば市場へのインパクトは無視できないと思います。レンジの上限・下限にある通貨ペアが多くあることから、レンジ抜けの動きに警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年5月24日

 昨日は、欧米各国地域のPMIが発表されました。サービス業PMIが予想を上回る堅調であったのに対し、製造業PMIは市場予想を大きく下回る低調な結果となりました。これを受けて、EURやUSD 売りの動きが強まりました。米国では債務上限問題に進展がなく、USDは動きにくい状況が続いています。市場全般に、方向感のない動きで推移しました。

 通貨相関からは、USDが弱くなってきました。JPYの弱さは継続しているため、USDJPYは頭の重たい展開が続いています。EURの弱さも目立つことからメジャー通貨全般に弱い状況になっています。一方で、マイナー通貨は堅調な展開となっていることから、メジャー通貨売り・マイナー通貨買いの通貨選択をしたいと思います。ただし、NZDは政策金利の発表があるため、内容を確認してから判断していきたいと思います。

 本日は、ニュージーランドの政策金利の発表に注目です。先日のオーストラリアのような予想外の利上げ再開があっただけに、どのような内容になるのか注目です。このところNZDは堅調な展開となっていただけに、現状維持の場合は失望売りの可能性があるので警戒したいと思います。また、英国の消費者物価指数にも注目です。米国では、イエレン財務長官の発言が予定されています。中小金融機関の経営不安・債務上限問題など、どのような内容になるのか注目です。日本時間の明日未明には5月2-3日にかけて行われたFOMCの議事録が公表されます。次回の利上げ停止を示唆した会合だけに、その議論の内容には注目したいと思います。

今日の環境分析 2023年5月23日

 昨日は、米ペンタゴン(国防総省)付近で爆発とのニュースでUSDが急落したものの、フェイクニュースであったことが判明したため、USDはすぐに値を戻しました。AIによる偽画像が拡散した模様です。この結果、買いポジションの一部は急落局面でロスカットされ、上値を追いやすい状況になりました。今後、このようなAIを利用したポジション整理をする動きが強まるのではないかと懸念しています。市場全般では、小動きに推移しボラティリティも低下しました。

 通貨相関からは、JPYの最弱通貨が継続しています。USDやNZDの強さは継続しています。NZDは、明日の政策金利発表での利上げを見込んでいるかのような動きです。USDは債務上限問題が決着を迎えていないため、USDの強さには注意したいと思います。EUR・GBPは相対的には弱い通貨群に位置していますが、JPYほどの圧倒的な弱さと比べると堅調な動きとなっています。このため、JPYの売りを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、欧米各国地域のサービス業と製造業のPMIに注目です。内容次第で大きく動く可能性が高いため、17時のEUR、17時30分のGBP、22時45分のUSDの動きには警戒したいと思います。米国の債務上限問題は継続して注目する必要があるため、USDには慎重な姿勢で臨みたいと考えています。また、政策金利の発表を明日に控えたNZDの動きにも注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年5月22日

 週末金曜日は、日本の4月の全国消費者物価指数が発表され、前年同月比+3.4%と3か月ぶりに上昇率が拡大しました。日銀総裁からは金融緩和継続の発言があり円安が進みました。米国では複数のFRB高官からの利上げ継続発言をけん制するかのように、パウエルFRB議長が利上げ停止を示唆する発言をしました。また、落ち着きを見せたと思われた米国の債務上限問題が再燃しており、決着に向けての動きが今週の焦点となりそうです。

 通貨相関からは、円の最弱通貨が継続しており、EUR・GBPの弱さが目立ちます。一方、USDの強さとともにNZDの反発の強さが目立っています。NZDは水曜日の政策金利の発表を前に、先日サプライズで利上げをしたAUD同様の動きを期待して堅調な展開になっています。JPY の弱さ、USDの強さを軸に通貨選択をしたいところですが、USDJPYの頭が重たい展開になっています。このため、下位足から展開してきているEUR・GBPの売りを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 今週は、火曜日の欧米各国地域の製造業・サービス業PMI、水曜日のニュージーランドの政策金利・米国FOMC議事録の公表、金曜日のオーストラリアと英国の小売売上高の発表に注目です。今週は、米国イエレン財務長官を筆頭に各国金融当局の発言が相次ぐため、その内容には注意したいと思います。本日は、重要な経済指標の発表はありませんが、米国の連銀総裁の発言が複数予定されています。バイデン大統領は、マッカーシー下院議長と米国の債務上限問題に関しての会談が予定されており、関連した動きには警戒したいと思います。