今日の環境分析 2023年5月2日

 昨日は、前週末の動きを受けてJPY安の動きが継続したものの、その他の通貨ペアでは反転の動きがみられました。昨日発表されたISM製造業景況指数は、市場予想は上回ったものの6か月連続で50を割り込み、景気後退懸念が継続しています。今週のFOMCでは0.25%の利上げが想定されるものの、利上げ打ち止めとなる可能性が高まっています。このためUSDは上値の重い展開が続いています。

 通貨相関からは、JPYが最弱通貨となっています。下位足では、JPYを除き上位足の方向感からの反転の動きとなりました。USDも相対的に弱い動きになっており、USDJPYを除くクロス円・ドルストレート通貨に注目しています。EURが下位足で調整の動きとなりましたが、上位足にまで波及していません。GBPとともに継続して注目していける通貨と考えています。

 本日は、オーストラリアの政策金利に注目です。金利据え置き見通しですが、一部にはサプライズを期待する向きもあり、発表後の動きに注目しています。また、欧州の消費者物価指数にも注目です。木曜日のECBの理事会に影響を与える可能性が高いため、内容を注視したいと思います。日本は明日から連休に入ります。明日(日本時間明後日未明)にはFOMCの結果が発表されるのを前に様子見の動きが続くと思われます。

今日の環境分析 2023年5月1日

 週末金曜日は、日本銀行の金融政策決定会合を受けて大規模な金融緩和策の継続を明言したことから、JPYが大きく売られる展開となりました。すべてのクロス円通貨が1%以上の大きな上昇となりました。市場が期待していた金融緩和策の解除が遠のいたためと月末要因を加え、円買いのポジションを解消する動きが強まったと思われます。クロス円通貨のトレンド発生を確認する結果となりましたが、大きな上昇の後だけにどの程度一服するのか注目です。

 通貨相関からは、JPYが再び最弱通貨になりました。日銀の金融緩和継続方針を受けて、目先の金融緩和策解消の動きを懸念する必要がなくなり、円売りに安心感を与える結果となっています。一方、USDは今週のFOMCにおいて利上げすることを見込んでいるものの、金融引き締めのゴールが見えてきているため、上値の重い展開になっています。EUR・GBPは金融引締めのゴールがまだ先に想定されているため、堅調な展開が続いています。GBPがEUR対比で堅調な展開になってきているため、GBPを軸にした通貨選択をしたいと思います。

 今週は、重要な経済指標の発表が続きます。月曜日は米国のISM製造業景況指数、火曜日はオーストラリアの政策金利と欧州の消費者物価指数、水曜日は米国のISM非製造業景況指数とFOMC政策金利、木曜日はECBの政策金利、金曜日は米国の雇用統計など、それぞれの指標が相場に大きな影響を与える可能性が高いと思います。特に、米国においてはFOMCと雇用統計という2大イベントが連なることから、USDの動きには注意したいと思います。
 本日は、月初・週初となるうえに、日本では週後半からの5連休を控え、英国・欧州では祝日です。月初めのポジション管理の動きがあるかもしれませんが、週末に大きくJPYが動いた後だけに、様子見の展開になるものと思われます。欧州時間が閑散となることが想定されることから、その後の米国時間の値動きに警戒したいと思います。