今日の環境分析 2022年10月31日

週末金曜日、日本銀行は現状維持の金融緩和姿勢を継続することを発表しました。先週水曜日にコメントしたように、水曜日朝の日銀出身のエコノミストの発言は日銀総裁の意図を組んだものになりました。JPY売りに安心感を与えるものでした。これを受けてUSDJPYは上昇しました。USDも強さを失いつつあるため、USDJPYの上値は限定的です。加えて為替介入への警戒からも動きにくい状況にあります。政府は総合経済政策を発表しました。財政政策を否定しない金融政策であることが、直近に見られた英国の混乱との違いです。

通貨相関からは、調整からの反転の動きが強まり、GBP・NZDが最強通貨になってきました。JPYも同様の動きが見られます。反対の動きにあるのが、USDとCADです。GBPの強さは、新政権になり金融政策と財政政策が一致することで、金融引締めを強化できると判断した結果と思われます。全般に分かりにくい状況にありますが、GBPを中心に通貨選択をしていきたいと思います。

今週から、スケジュール欄の重要度の表示を変更しました。
今週は、連日、重要な経済指標の発表が続きます。火曜日のオーストラリア、水曜日の米国、木曜日の英国の政策金利が、金曜日には米国の雇用統計が発表されます。金融政策に左右される動きとなりますが、ポイントは利上げ余地がどの程度あるのかを注意したいと思います。USDのように利上げの終焉が間近になっていると判断されると上値は重たくなります。
本日から、欧州は冬時間に入ります。欧州時間の動き出しが17時~18時になるので注意が必要です。

デイトレードの実績_2022年10月第4週

10月第4週は、9通貨ペアで+450.4pipsとなりました。6回トレードし、5勝1敗、勝率83.3%となりましたが、1回の負けの大きさに反省です。今週は、サインを確認できる回数が11回と少なく、うち5回は見送りポイントとなりました。EURJPY・EURAUD・AUDUSD・EURUSDではトレードはありませんでした。

デイトレードのノウハウとなる部分についてはチャートから削除しています。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください

スワップ一覧_2022/10/29(Axiory/BigBoss/XM/Titan)

今週は、欧州中央銀行が0.75%、カナダ中央銀行が0.5%の利上げを発表したことで、EUR・CAD関連通貨のスワップポイントに変化が見られました。すべてが反映されていないようなので、来週以降の変化には注意したいと思います。
USDJPYのロングポジションで、XMが水準を引き下げました。米国金利の利上げペースのピークアウト感を反映しているのか、政府・日銀の為替介入を警戒しているのか、XMのスワップ方針に注目したいと思います。BigBossはロング・ショートともに0付近を維持しています。徐々に、USDJPYの上値警戒の動きが出てきているように思われます。
このところ、各社のスワップポイントの変動が目立ちます。各国の金融政策の行方に注目していきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月28日

欧州中央銀行(ECB)は、2会合連続して+0.75%の利上げを発表し、主要政策金利は2.0%と13年ぶりの水準となりました。9月のユーロ圏の物価上昇率が9.9%と5か月連続で過去最高を更新し、インフレに歯止めが効かないことへの対応です。景気減速懸念が高まっているなか、インフレ抑制に向けた利上げ継続方針を打ち出しています。欧州経済の今後の動向に警戒しています。
米国では7-9月期のGDPが発表され、前期比年率+2.6%と3四半期ぶりにプラス成長になりました。景気後退懸念を緩和しましたが、住宅部門が大幅減となっており、住宅金利の上昇の影響が目立ちます。依然として景気後退懸念が続いていることから、利上げペースをピークアウトする方向性が高まると思われます。

通貨相関からは、USDの弱さが継続しています。EUR・JPYとともにメジャー通貨の弱さが目立ちます。GBPのみはこれまでの売り込まれた反動もあり、堅調な展開になっています。CADは、利上げ幅を圧縮し、利上げ余地の限界を確認したことで、軟調な展開となっています。メジャー通貨のショートポジションを中心に通貨選択をしていきたいと思います。

本日は、日本銀行の政策金利と日銀総裁の記者会見に注目です。金融政策に変更がないと思われるものの、日銀総裁の発言に警戒が必要です。為替介入と金融緩和との整合性が問われることになります。今回の最初の為替介入は、前回の記者会見後の急激な円安時に行われました。今回も、日銀総裁の会見内容次第では、JPYは大きく動く可能性が高いので警戒したいと思います。その他、ドイツの消費者物価指数やGDP、カナダのGDP、米国のPCEデフレーターにも注目しています。

来週から、欧州は冬時間に入ります。今までの16~17時の動きが、17~18時になることに注意してください。なお、米国の冬時間入りは、欧州よりも1週間遅い翌週からになります。

今日の環境分析 2022年10月27日

昨日、カナダ中央銀行は、+0.5%の利上げを発表しました。前々回の+1.0%、前回の+0.75%の利上げ幅から圧縮してきたことで、利上げペースのピークアウト感が強まり、CADの弱さにつながりました。利上げペースのピークアウト感の有る無しで、通貨の上値を抑える傾向が強まってきました。NZDやUSDにその傾向が見られます。

通貨相関からは、USDの弱さが継続しています。JPYも再び上位足から下位足まで弱さが揃いました。このため、USDJPYは為替介入の影響もあることから、方向感のない展開が続いています。利上げ余地の大きいGBP・EURの強さが継続しています。強いGBP・EURと弱いUSD・JPYの組み合わせに注目しています。

本日は、欧州中央銀行(ECB)の政策金利が21時15分に発表されます。市場のコンセンサスは+0.75%の利上げ予想となっており、サプライズはないと思われます。発表後のECB総裁の記者会見(21:45)で、今後の方向性にどのように言及するかに注目しています。また、21時30分には米国のGDPが発表されます。これらの重要な経済指標が21時台に集中しているのでEURUSDの動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2022年10月26日

多くの機関投資家が朝の視聴習慣としている、今朝のテレビ東京モーニングサテライトでは、日本銀行出身のエコノミストが出演しました。今はまだイールドカーブコントロール(長短金利操作)を修正する必要はなく、金融政策ではなく財政政策で対応すべきだと発言しました。週末の日本銀行の金融政策決定会合を前に、市場の一部で期待されている金融政策にくぎを刺す意図があったとも穿った見方が出来ます。先週末から断続的に行っている為替介入は、USDJPYの上値を抑えることには成功しているものの、トレンド転換には到っていません。サプライズが無くなってきているため、週末の日銀の発表には警戒したいと思います。

通貨相関からは、USDの下位足の弱さが徐々に上位足に波及してきています。米国の金融引き締めのゴールが見えつつあることが、USDの弱さにつながっていると思われます。JPYは政府・日銀が継続して介入を実施しているなかで、最弱通貨から脱出しつつあります。介入に伴い突発的にボラティリティが高まるため、クロス円通貨は手掛けにくい状況が続いています。GBP・EURの堅調な一方、マイナー通貨の弱さが継続しています。EURGBPではGBPの強さが目立つことから、GBP系通貨とともにドルストレート通貨に注目しています。

本日は、カナダの政策金利に注目です。カナダの消費者物価指数は高止まりしていることから、0.5%~0.75%の利上げが見込まれており、0.5%の利上げ予想が中心です。0.75%の場合は、素直にCAD高に反応するものと思われます。また、同時刻には、米国の新築住宅販売件数が発表されます。金利高が続く米国において、個人消費の重要な要因である住宅投資の動向に注目です。USDCADの動きには注意しておきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月25日

昨日は、再び政府・日銀が為替介入を行った模様です。月曜日朝の流動性が低い時間帯を狙ったもので、一時急落したものの、その後、戻り歩調になりました。2日連続で為替介入を実施したことで、USDJPYは150円を当面の上値目途としているようです。週末に発表される日本銀行の金融政策に変化が生じるのかに注目が集まっています。米国の利上げにピークアウト感が醸成されている現状のため、日本銀行の金融緩和姿勢の変化が少しでもあれば、円高トレンドへの転換の可能性もあります。
昨日発表されたPMIは、ユーロ圏・米国ともに50割れとなり、景気悪化懸念が強まってきています。英国ではスナク首相が就任することが決定しました。英国経済の現状は厳しいものが続いていますが、財政政策と金融政策の方向性が一致することを市場は歓迎しています。
中国の7-9月期GDP+3.9%と政府目標を大きく下回りました。

通貨相関からは、4時間足では、JPYの強さとUSDの弱さが継続しています。EUR・GBPは戻りの強さが現れています。米国と比較し、EUや英国は利上げ余地は高いため、相対的な強さにつながっています。AUDも同様の動きになっています。利上げの先行していたNZDの弱さにも通じる動きです。しかし全般には、方向感のない状況にあり、通貨選択の難しい局面にあります。現状、Mark’sTradeでは、日足・4時間足ともにすべての通貨ペアでサインを確認することができない状況にあります。

本日は、重要度が低いですが、米国の消費者信頼感指数に注目しています。米国の金融政策の変化を裏付ける内容になるのかを確認したいと思います。ボラティリティが高く、方向感を確認しずらい展開が続いているため、様子見しています。

今日の環境分析 2022年10月24日

先週末金曜日は、波乱に富んだ日となりました。9月の日本の消費者物価指数は、31年ぶりの3%の上昇となりました。USDJPYは日中じりじりと上昇し米国時間には152円直前まで達しました。時を合わせて、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が金融引締めにブレーキを踏むとの報道があり、米国金利のピークアウト感が醸成されてきました。そのタイミングで、政府・日銀が正式な公表のない覆面介入を実施し、USDJPYは急落しました。おそらく事前に情報を入手していたものと思われ、日米の協調介入の可能性が高いと思われます。鈴木財務相は、かねてから「過度な為替変動は望ましくない」との発言しており、今回の為替介入によるUSDJPYの急落の方がよっぽど「過度の為替変動」のような気もしますが・・・。
土曜日から日曜日にかけても大きなニュースが続きました。英国の保守党党首選は、ジョンソン前首相が出馬断念を発表しました。本日にも保守党党首が確定する可能性もあります。また、中国の共産党大会が閉幕しました。習近平総書記の一強体制が確立したことで、中国の強権的な体制が強化される可能性がたかまりました。ロシアのプーチン大統領の長期政権に相通じる動きになるのではと懸念しています。

通貨相関からは、JPYが反転し、USD・EUR・GBPの弱さが目立ちます。USDJPYへの為替介入による変動が反映されています。為替介入の影響は大きく、一部通貨では日足に波及する動きなっており、JPYの強さからクロス円通貨の上値を抑える展開になっています。金曜日にコメントしたように、多くの通貨ペアでは4時間足で収束の動きが強まっていましたが、発散に向かう通貨ペアが増えました。トレンドの確認を出来るものもありますが、上位足との方向感との違いから、今後の動きを注視しておきたいと思います。

今週は、重要な経済指標の発表が多いので警戒が必要です。なかでも、水曜日にカナダ中央銀行(BOC)、木曜日に欧州中央銀行(ECB)、金曜日に日本銀行の政策金利の発表に注目です。特に、日本銀行の発表には注意しておきたいと思います。前回の発表時には、日銀が緩和継続を発表し、新たな金融政策の発表がないとUSDJPYは急騰し、そのタイミングで1回目の為替介入が実施されました。今回は前回以上に、金融政策の内容や市場動向などに注意しておきたいと思います。
本日は、各国の購買担当者景気指数(PMI)に注目です。この指標は、先行性・速報性の高い指標なので、足元の景気動向を最も反映していると思われます。これらの数値は、各国の金融政策に影響を与えるため、為替市場への影響も高いので注意が必要です。また、本日の英国保守党党首選で党首が決定する可能性があり、GBPの動向に注目しています。

デイトレードの実績_2022年10月第3週

10月第3週は、9通貨ペアで+699.0pipsとなりました。週を通じて14回トレードし、10勝4敗、勝率71.4%となりました。今週は、エントリーポイントを厳選したことで、勝率は回復しました。しかし、ボラティリティの高い展開の中、レンジ上限・下限付近でエントリーしたポジションが、すぐに損切りになるケースがありました。さらにエントリーポイントを厳選していきたいと思います。

デイトレードのノウハウとなる部分についてはチャートから削除しています。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

スワップ一覧_2022/10/22(Axiory/BigBoss/XM/Titan)

今週は、スワップポイントに大きな変化は見られませんでした。英国でトラス政権が減税を撤回したことで、金融引締め強化につながるとみた一部のGBP関連通貨に変化が見られます。特徴的なスワップ政策をとるBigBossでは、USDJPYのスワップポイントのスプレッドを先週対比で若干ながら縮小しました。背景にはヘッジファンドのポジション動向があると思われるため、USDJPYの上値は限界的と考えていると思われます。
相変わらず、大きなマイナススワップのポジションが多くあります。スイングトレードの際には、このマイナススワップのポジションを回避して通貨選択をしたいと考えています。