今日の環境分析 2023年5月22日

 週末金曜日は、日本の4月の全国消費者物価指数が発表され、前年同月比+3.4%と3か月ぶりに上昇率が拡大しました。日銀総裁からは金融緩和継続の発言があり円安が進みました。米国では複数のFRB高官からの利上げ継続発言をけん制するかのように、パウエルFRB議長が利上げ停止を示唆する発言をしました。また、落ち着きを見せたと思われた米国の債務上限問題が再燃しており、決着に向けての動きが今週の焦点となりそうです。

 通貨相関からは、円の最弱通貨が継続しており、EUR・GBPの弱さが目立ちます。一方、USDの強さとともにNZDの反発の強さが目立っています。NZDは水曜日の政策金利の発表を前に、先日サプライズで利上げをしたAUD同様の動きを期待して堅調な展開になっています。JPY の弱さ、USDの強さを軸に通貨選択をしたいところですが、USDJPYの頭が重たい展開になっています。このため、下位足から展開してきているEUR・GBPの売りを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 今週は、火曜日の欧米各国地域の製造業・サービス業PMI、水曜日のニュージーランドの政策金利・米国FOMC議事録の公表、金曜日のオーストラリアと英国の小売売上高の発表に注目です。今週は、米国イエレン財務長官を筆頭に各国金融当局の発言が相次ぐため、その内容には注意したいと思います。本日は、重要な経済指標の発表はありませんが、米国の連銀総裁の発言が複数予定されています。バイデン大統領は、マッカーシー下院議長と米国の債務上限問題に関しての会談が予定されており、関連した動きには警戒したいと思います。