今日の環境分析 2023年5月4日

 本日未明に発表されたFOMCの政策金利は、市場予想通りの+0.25%の利上げとサプライズのない結果となりました。利上げの打ち止めを示唆し、金融引き締めのゴールが確定してきたことから、次はいつ金融緩和に移るのかが焦点になってきました。インフレ抑制の金融引締めから景気停滞回避への金融緩和への動きに注目していきたいと思います。これを受けてUSDの上値は期待しづらいことが明確になってきたため、USDに変わる通貨探しの動きが顕著になっています。その最たる候補がEURであると思います。本日は、ECBの動きに注目したいと思います。

 通貨相関からは、金融引締めのゴールを確認しつつあるUSDの弱さが目立っています。先行するCADの動きに追随すると思われます。先週の日銀総裁の会見で金融緩和継続が示され、JPYを売り戻す動きがみられました。しかし、今後の金融政策に動きがあるとすれば、それはすべて金融引締めにつながる動きと思われるため、JPYの強さを見る向きもあります。このため、JPYは方向感のない状況にありますが、再び、強くなるのではないかと考えています。EURを軸に通貨選択をしたいと思いますが、全般に方向感のつかみにくい状況にあるため様子見しています。

 本日は、ECBの政策金利とその後のECB総裁の記者会見に注目です。利上げ幅は+0.25%が市場予想となっているものの、+0.5%の可能性も否定できないため、発表後の値動きに警戒したいと思います。明日は米国の雇用統計も控えていることから、方向感を模索する展開が続くと考えています。