日銀の発表内容に警戒!!_3/19(火)

今日の環境分析 2024年3月19日

 昨日は、火曜日から続く主要国の金融政策発表を前に、様子見気分が強まりました。ボラティリティは低水準になり、ほとんどの通貨ペアが横ばいになりました。フォローしている21通貨ペア中、前日比で±0.1%以上の変動があったのはわずか4通貨ペアにとどまりました。火曜日からの大きな材料を前に様子見と判断していましたが、想定以上に見送り姿勢が強く現れました。

 通貨相関からは、前日とほとんど変わらない状況にあります。USD・CADの強さ、AUD・NZDの弱さが継続しています。EUR・GBPは、下位足で中立的な位置づけですが、上位足では2強状態にあるので継続的に注目しています。JPY・AUDに関しては、政策金利の発表・総裁会見を待ってから判断していきたいと思います。通貨を特定せず、個別通貨ペアの値動きから通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: USD・EUR・GBP
 弱い通貨: AUD・NZD

 日足   : GBP>EUR>JPY>AUD>USD>CAD>NZD
 4時間足 : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>AUD>NZD

 本日は、日本銀行の金融政策が発表されます。主要国の中央銀行の金融政策は発表時間が固定されていますが、日銀の金融政策の発表時間は昼頃とあるだけで特定されていません。このため、政策変更のない時は正午ごろ、変更があるときは遅くなる傾向にあります。市場のコンセンサスの多くはマイナス金利の解除とみており12時半頃の発表になると思われますが、事前情報の浸透度合いから考えると想定外に早い時間の発表の可能性もあります。マイナス金利解除に加え、イールドカーブ・コントロールの撤廃やETF購入方針の修正も想定されています。こうした方針変更は実質的には日銀がすでに実行している内容なので、サプライズは低いと思われます。金融政策自体よりも、15時半からの日銀総裁の記者会見における発言に重要性が高まっています。日銀総裁が、今後の利上げ方針にどこまで言及するのかに注目しています。可能性は低いですが、内容次第で市場インパクトは非常に大きなものになることが想定されます。
 また、12時半にはオーストラリアの政策金利の発表が予定されています。こちらは据え置きと見込まれますが、日銀の発表と同時間帯に重要な金融政策が発表される異例の出来事になりそうです。AUDJPYの動きには注意したいと思います。そのほか、カナダの消費者物価指数にも注目したいと思います。明日にFOMCの発表を控えていることから、USDを中心に動きにくい状況にあります。しかしJPYに関しては、年度末のレパトリエーションの動きから想定外の円高の可能性は否定できないので警戒しておきたいと思います。

今週は重要な経済指標が目白押し!_3/18(月)

今日の環境分析 2024年3月18日

 週末金曜日は、米国で発表されたニューヨーク連銀景気指数は悪化し、ミシガン大学消費者信頼感指数はわずかに低下しました。消費者心理は安定していると判断されました。土曜日の日本経済新聞は、今日から明日にかけて開催される日本銀行の金融政策決定会合において、マイナス金利を解除すると報道しました。春闘の賃上げが好調であったことが、日銀の金融政策変更の後押しになった模様です。イールド・カーブ・コントロールの撤廃もとなると、市場へのインパクトはそれなりにあるのではないかと考えています。市場全般では、ボラティリティが低下し、小動きに推移しました。

 通貨相関からは、USDの強さが継続し、つれてCADも堅調な展開になっています。逆に、NZDの弱さが継続し、つれてAUDも軟調な展開になっています。JPYは下位足の弱さが一服したように思われます。EUR・GBPは上位足の強さの中で下位足では中立的な位置づけになってきました。下位足では発散の動きを強める通貨ペアが増えていますが、日足に波及するまでには到っていません。足元の動きが大きな流れにつながるのか、単なる調整なのか慎重に見極めたいと思います。明確な強弱感を判断できるまでは、個別の通貨ペアの動きから通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: USD・EUR
 弱い通貨: AUD・NZD

 日足   : GBP>EUR>JPY>AUD>USD>CAD>NZD
 4時間足 : USD>CAD>EUR>GBP>AUD>JPY>NZD

 今週は、日本・オーストラリア・米国・英国・スイスの政策金利が発表されます。まず火曜日に日本とオーストラリア、水曜日に米国、木曜日には英国とスイスと日々発表されます。日本のゼロ金利解除、その他の国の利下げ開始時期に注目です。今週は政策金利以外にも重要な経済指標が目白押しとなります。火曜日にカナダの消費者物価指数、水曜日に英国の消費者物価指数、木曜日にオーストラリアの失業率と欧米各国地域の購買担当者景気指数(PMI)、金曜日に日本の全国消費者物価指数と英国・カナダの小売売上高に注目です。火曜日から重要な経済指標の発表が続くため、ボラティリティの高い展開が想定されます。値動きには十分に注意して臨みたいと思います。本日は、中国の景気指数が発表されます。中国経済の動向を注視したいと思います。そのほかに市場インパクトを与える内容はないため、明日の日銀の金融政策発表を前に、本日は様子見姿勢を強めるものと考えていますが、思惑的な動きには警戒したいと思います。JPYは、週末の日銀のマイナス金利解除報道を受けて、週明けの動きに注目していましたが、落ち着いた展開でスタートしました。

金融政策発表前の様子見?!_3/15(金)

今日の環境分析 2024年3月15日

 昨日発表された米国の経済指標は強弱マチマチでした。2月の生産者物価指数は前年比+1.6%と市場予想を上回り、火曜日発表の消費者物価指数と同様に強い状況となり、インフレ継続が確認されたました。このことから早期利下げ観測が後退し、6月から後倒しの可能性が出てきました。一方で、小売売上高は前月比+0.6%と市場予想の+0.8%を下回り、さらに1月のデータを下方修正しました。年明け以降弱いデータが続いており、個人消費の減速感が高まっています。市場全般では月初からの動きと逆行する動きが目立っており、方向感をつかみにくい状況が続いています。

 通貨相関からは、4時間足でJPYの弱さ、USDの強さが継続しています。USDにつれたCADを含め4時間足では強い通貨群にありますが、日足では弱い通貨群を形成しています。方向感が揃わないため、難しい局面が続いています。一部の個別通貨ペアでは収束を強めており、発散に向けた準備段階にあると思われます。明確な強弱感を判断することが難しいため、個別の通貨ペアの動きから通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: USD・EUR
 弱い通貨: AUD・NZD

 日足   : JPY>GBP>EUR>AUD>NZD>USD>CAD
 4時間足 : USD>CAD>EUR>AUD>GBP>NZD>JPY

 本日は、ニューヨーク連銀景気指数とミシガン大学消費者信頼感指数に注目です。昨日の小売売上高が低調だったことから、ミシガン大学消費者信頼感指数の内容が消費停滞を裏付けるものになるのか注意したいと思います。来週は日本と米国の金融政策が発表されます。日本ではゼロ金利解除の可能性が高まり、米国では利下げ開始時期や利下げ回数が焦点とされています。現在の動きはこうしたことを織り込んでいると考えられるため、新たな材料がでるまでは様子見姿勢が続くものと思われます。

21:30に警戒!_3/14(木)

今日の環境分析 2024年3月14日

 昨日は、春闘の集中回答日でした。大手企業の多くは満額回答となり、賃上げの潮流は確定しました。これを受けて日銀の2%の物価目標を安定的に達成できる見通しが高まったことで、来週の金融政策決定会合においてマイナス金利解除観測が強まりました。JPYは月初から円高方向へ持続していたこともあり、反転の動きが継続しました。市場全般では、ボラティリティが低水準となり、方向感をつかみにくい展開となりました。

 通貨相関からは、4時間足でJPYの弱さが目立ちました。対して、USDの強さは継続し、USDにつれてCADが強くなりました。CADは、4時間足で最強通貨と判断される一方、日足では最弱通貨に位置しています。USDも同様のため、USDの反発は短期的な動きと判断しています。安定的な強さを維持しているEUR・GBPを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: EUR・GBP
 弱い通貨: AUD・NZD

 日足   : EUR>GBP>JPY>AUD>NZD>USD>CAD
 4時間足 : CAD>EUR>USD>AUD>GBP・NZD>JPY

 本日は、21時30分発表される小売売上高と生産者物価指数に警戒です。火曜日に発表された消費者物価指数では大きなサプライズはありませんでしたが、本日は2つの重要な経済指標が重なる上、新規失業保険申請件数の発表もあるため、それぞれの内容を注視する必要があります。内容次第ではUSDに大きな影響を与えることが想定されるため、警戒しておきたいと思います。

円高反転の動きは持続する?_3/13(水)

今日の環境分析 2024年3月13日

 昨日発表された米国の2月の消費者物価指数は、前年同月比+3.2%と市場予想の+3.1%を上回りました。インフレ率の鈍化基調は続くものの、半年以上横ばい圏が続いていることから、インフレ圧力が持続しています。今週木曜日に発表される小売売上高や生産者物価指数の内容にも注目する必要がありますが、6月利下げ開始の道筋を確認する結果となりました。米国の金融政策に変化はないと思われ、日銀の金融政策転換に注目が集まっています。USDJPYは、昨日コメントしたように目先的な反転の動きを強めました。しかし、JPYの強さには変化が見られないことから、反転の動きは限定的と考えています。

 通貨相関からも、こうした動きを確認することができます。JPYの強さが継続している一方で、USDは下位足で強さを回復しました。JPY・USDともに下位足の強さから、USDJPYの動きを限定的と考えています。マイナー通貨全般に弱い動きが目立ってきており、相対的にEUR・GBPの強さが回復しました。JPY買い、マイナー通貨売りの通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: JPY・GBP・EUR
 弱い通貨: AUD・NZD・CAD

 日足   : JPY>EUR>AUD>GBP>NZD>CAD>USD
 4時間足 : JPY>USD>GBP>EUR>CAD>AUD>NZD

 昨日、日銀総裁は参院財政金融委員会において、「今週、追加的なデータや情報が入ってくると思う」と発言し、来週の日銀金融政策決定会合におけるマイナス金利解除の時期を探る姿勢をみせました。本日は春闘の集中回答日のため、好調な賃上げを確認することになります。賃上げの状況は、日銀の金融政策のための重要な追加的情報となります。水準次第では、来週の日銀金融政策決定会合における早期政策転換の可能性を高めることが想定されるため、JPYの動きに警戒しておきたいと思います。

米CPIに警戒!!英失業率も注目!_3/12(火)

今日の環境分析 2024年3月12日

 昨日は、日本の第4四半期GDPの改定値が発表され、速報値のマイナス成長からプラス成長に修正されました。2四半期連続のマイナスを回避したことで、来週の日銀金融政策決定会合における金融政策の変更の動きが早まる可能性がでてきました。こうした点がJPYの強さにつながっています。USDJPYは146円台に入ってきましたが、150円から目立った調整もなく下落の動きが過熱していることから、目先的には147円台での反発の動きを想定しておきたいと思います。

 通貨相関からは、JPYの強さとUSDの弱さが続いています。ともに4時間足・日足で最強最弱通貨の位置づけになりました。USDは週足でも最弱通貨になるなど、長期的なUSDの弱さが目立つ状況になってきました。USDにつれてCADの弱さも同様です。AUD・NZDが堅調な動きになっており、相対的にEUR・GBPが弱くなっています。JPY買い、USD売りを軸に通貨選択をしたいと思います。ただし、本日は米国のCPIの発表を控えていることから、USDに関しては慎重な投資姿勢で臨みたいと思います。

 強い通貨: JPY・AUD
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : JPY>AUD>EUR>GBP・NZD>CAD>USD
 4時間足 : JPY>NZD>AUD>GBP>EUR>CAD>USD

 本日は、米国の消費者物価指数(CPI)に警戒したいと思います。USDの弱さが継続しているなか、この動きが加速するのか否かに注目しています。来週のFOMCにおける金融政策の決定に際し重要な経済指標となるため、市場の注目度は先週末の雇用統計以上に高いと思われます。発表までは様子見の展開が想定されます。また、英国の失業率にも注目しています。GBPの動きに警戒したいと思います。

今週は火曜日の米CPIが最大注目!_3/11(月)

今日の環境分析 2024年3月11日

 先週末金曜日に発表された米国の2月の雇用統計は、雇用者数が+27.5万人増と市場予想の+20万人増を上回りました。失業率は3.9%と1月の3.7%から上昇し、平均時給の伸びは予想を下回る結果となりました。事前予想を大幅に上回った1月の雇用者数は、速報時点で+35.3万人だったものが+22.9万人と大きく下方修正されました。これを受けてUSDは下落しました。日銀の金融政策の早期転換観測から円高の動きが強まったこともあり、USDJPYは一時146円台半ばまで下落しました。市場全般には、小動きに推移したものの月初からの方向性に沿った動きとなりました。

 通貨相関からは、JPYの強さが持続しています。下位足の動きが上位足に波及してきていることから、明らかにトレンドの転換を確認することができます。一方、USD・CADの弱さが継続しています。その他の通貨は、強弱マチマチの状態にあり、方向感をつかみにくい状況にありますが、GBP・AUDの堅調さ、対GBP比でEURの弱さを確認することができます。強弱感の明確なJPYの買いやUSD・CADの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: JPY・AUD・GBP
 弱い通貨: USD・CAD・EUR

 日足   : GBP>JPY>EUR>AUD>NZD>USD>CAD
 4時間足 : JPY>AUD>NZD>GBP>EUR>CAD>USD

 今週は、火曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目材料です。そのほか、火曜日の英国の失業率、水曜日の英国のGDP、木曜日の米国の小売売上高と生産者物価指数なども注目されます。米国と英国の経済統計が多く発表されることから、USD・GBPの動きには注意したいと思います。来週には、米国・英国に加え、日本やオーストラリアの政策金利が発表されます。特に、日本・米国の金融政策を見越した動きが市場の波乱要因になると思われます。本日は日本の第4四半期GDPの改定値が発表されます。来週の日銀金融政策決定会合を前に、金融政策の修正観測への影響をみたいと思います。今週から米国・カナダは夏時間に入りました。経済指標の発表が1時間早くなるので注意が必要です。

米雇用統計とJPYの動きに注目!_3/8(金)

今日の環境分析 2024年3月8日

 昨日は、朝方から今月の日銀金融政策決定会合においてマイナス金利政策の解除を発表するとの見方が強まり、さらに日銀中川審議員は2%目標実現へ「着実に前進」と発言したこともあり円高が加速し、USDJPYは147円台まで下落しました。大手企業の賃上げが前倒しで発表されていることも、金融政策変更観測の背景にあるように思います。3月は多くの企業が決算期末を迎えるため、レパトリエーション(国内への資金還流)による想定外の円高に警戒したいと思います。ECBは、事前の予想通りに政策金利を据え置きました。賃金上昇に伴うインフレ再燃懸念から慎重な姿勢を示し、ECB総裁は6月利下げを示唆するなど従来と変わらない想定通りの内容となりました。この内容からEURは一時売り込まれる局面がありましたが、その後反発しています。市場全般には、クロス円通貨を中心にボラティリティが高まり、日足では多くの通貨で売り買いの分岐点と判断しているミドルバンドをまたぐ動きとなりました。ここから方向感のある展開が期待できると考えています。

 通貨相関からは、JPYの強さが際立ちました。AUD・NZDは反発の動きを強め、USD・CADの弱さが継続しました。AUD・NZDの反発の動きを受けて、EUR・GBPの相対的な強さは減退しました。JPYの強さは上位足に波及してきていることから持続性のあるものと考えています。このため、JPYの買いやUSDの売りを軸とした通貨選択をしたいと思います。ただし、USDに関しては今夜の雇用統計の発表を控えていることから、慎重な姿勢で臨みたいと考えています。

 強い通貨: JPY・AUD・NZD
 弱い通貨: USD・CAD・EUR

 日足   : EUR>AUD>GBP>JPY>NZD>CAD>USD
 4時間足 : JPY>AUD>NZD>GBP>CAD>EUR>USD

 本日は、米国の雇用統計が最大の注目材料です。先月、市場予想と大きく上振れるサプライズとなったことから、1月データが下方に改定される可能性が想定されます。2月分のデータと合わせた判断が必要となることから、通常以上に発表後の動きに注意したいと思います。また、カナダの失業率にも注目です。米国経済圏としての雇用環境の実態把握が求められます。
軟調な展開を続けるUSD・CADの動きには警戒したいと思います。再来週には米国のFOMCを控えていることから、FRB高官のブラックアウト期間入り前の発言には注意したいと思います。
 週明けから、米国では夏時間に変わります。日本時間対比で1時間前倒しになります。ちなみに英国と欧州の夏時間入りは3月31日から、オセアニアの冬時間入りは4月7日からになります。

ECB政策金利・総裁発言に警戒!_3/7(木)

今日の環境分析 2024年3月7日

 昨日、米国FRB議長の議会証言がありましたが、サプライズな内容はありませんでした。自信を深めるまで利下げをしないと発言し、利下げ開始時期に関してはあいまいな内容となりました。昨年のシリコンバレーバンクの経営破綻から一年がたち、一部の地方銀行に経営不安が高まっています。高金利の影響を受けた商業用不動産市場の停滞から、これら物件への融資割合の高い銀行不安が出てきています。高金利持続の弊害があらわれてきているとも考えられることから、今後のFRBの金融政策へ影響を与えることは必至と思われます。米国の労働統計では、ADP全米雇用報告では+14万人増と予想の+15万人増を下回り、JOLTS求人数でも予想を下回りまりました。前日のISM製造業景況指数の雇用指数を含め、労働需給の悪化がみられます。明日の雇用統計に一段と注目が高まります。カナダの政策金利は据え置き、利下げ検討は時期尚早と判断されています。市場全般は小動きに推移しました。

 通貨相関からは、EUR・GBPの強さが継続し、JPYが再び強さを盛り返してきました。JPYは、週足・日足で最下位から脱出し、足元の動きが徐々に上位足に波及しているようです。その分、USDの弱さにつながっている模様です。USDにつれてCADの弱さが継続し、AUD・NZDは中立的な位置づけになっています。相対的な強さを持続しているEUR・GBPの買いに対し、下落姿勢を強めてきているUSDの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。ただし、EURは本日のECBの政策金利の発表を視野に入れて慎重な投資スタンスで臨みたいと思います。

 強い通貨: GBP・EUR・(JPY)
 弱い通貨: CAD・USD・(NZD)

 日足   : AUD>EUR>GBP>NZD>USD>JPY>CAD
 4時間足 : GBP>JPY>EUR>AUD>NZD>CAD>USD

 本日は、欧州中央銀行(ECB)の政策金利とECB総裁の発言に注目です。金利据え置き見通しとなっていますが、総裁発言において利下げ開始時期に言及した内容に注目したいと思います。内容次第で足元堅調な展開が続くEURの動きに変化が生じるのか、加速するのか警戒したいと思います。また、米国FRB議長の議会証言が昨日の下院に続き上院で行われます。前日の発言内容と大差ないと想定されるため、サプライズはないと思われます。本日は米国の新規失業保険申請件数が発表されます。これは、他の月次で発表される経済指標と違い、週次で発表されています。このため、足元の動向を最も顕著に示すので、明日の雇用統計の発表を前に警戒したいと思います。

米FRB議長の議会証言に警戒?!_3/6(水)

今日の環境分析 2024年3月6日

 昨日は、東京都区部の消費者物価指数が発表され、2か月ぶりに2%台に乗せてきました。政府の光熱費抑制策の反動によるものです。物価上昇率は基調的には鈍化していることを確認することになりました。米国の2月のISM非製造業景況指数は、前月比-0.8の52.6と市場予想の53.0を下回りました。なかでも同指数の中で雇用指数が悪化したことが嫌気され、USDJPYは150円割れの局面がありましたが、その後、150円台に戻り頭の重い展開がつづいています。クロス円全般に軟調な展開になりました。

 通貨相関からは、JPYは再び相対的に弱い通貨群にもどりました。AUD・NZDの反発の動きが見られる一方で、EUR・GBPが堅調を持続していることから、相対的にJPY・USDの弱さにつながっています。CADもUSDにつれて弱い展開になっています。このため、上位足から下位足まで相対的な強さを維持しているGBPとEURの買いを軸にした通貨選択を継続したいと思います。

 強い通貨: GBP・EUR
 弱い通貨: CAD・USD・JPY

 日足   : EUR>GBP>USD>AUD>NZD>CAD>JPY
 4時間足 : GBP>EUR>NZD>AUD>USD>JPY>CAD

 本日は、FRB議長の議会証言とカナダの政策金利に注目です。FRB議長からは利下げの時期に関する発言に警戒したいと思います。金曜日と昨日発表されたISM景況指数が市場予想を大きく下振れるなど、景気停滞の兆候を示す経済指標の発表が続いています。週末に雇用統計の発表を控えていることから明確な表現は期待しづらいですが、本日の議会証言の一言一句に反応する可能性もあるので警戒しておきたいと思います。カナダの政策金利は据え置き見通しとなる見込みでサプライズはないと思いますが、BOC総裁の記者会見の場でFRB議長同様に利下げ時期に言及するのかが注目されます。そのほか、オーストラリアのGDPの発表を受けて、軟調な展開の続くAUDの動きが加速するのか反転するのか注意したいと思います。また、米国では週末の雇用統計に向けて労働統計の発表が相次ぎ、本日はADP全米雇用報告とJOLS求人が予定されています。昨日のISMにおいて雇用環境にUSDが反応したように、個々の発表内容を注視したいと思います。