日銀総裁発言に注意?!_3/5(火)

今日の環境分析 2024年3月5日

 昨日は、日経平均株価が4万円の大台に乗せるなか、日経平均株価と連動する傾向の強いAUDの上昇がみられました。USDJPYは150円台で推移しているものの、レンジ内から脱却する様子がみられません。USDの強さが低下していることから、USDJPYのレンジ抜けにつながらない模様です。今週予定されている米国の多くのイベントが、USDの方向性を決定づけるのではないかと考えています。

 通貨相関からは、USDの弱さが確認できます。昨日は、前週までの反発の動きが強まり、これまで弱さを示していたGBPが上昇し、上位足でも相対的な上位を占めるようになりました。USDとともにCADの弱さが目立つようになり、EURはGBPとともに堅調な動きとなりました。JPYの下位足での強さは減退しましたが、USDよりも強いためUSDJPYの上値を重たくしている様子です。上位足から下位足まで相対的な強さを示すGBPとEURの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: GBP・EUR
 弱い通貨: CAD・USD

 日足   : EUR>GBP>USD>NZD>AUD>CAD>JPY
 4時間足 : AUD>GBP>EUR>JPY>NZD>USD>CAD

 本日は、東京都区部の消費者物価指数に注目です。全国消費者物価指数の発表は月末になるので、18-19日の日銀金融政策決定会合に影響を与える物価統計として、重要な経済指標の位置づけとなります。昼過ぎには日銀総裁の発言が予定されており、3月の金融政策の方向性を確認することができるのか注目しています。また、米国のISM非製造業景況指数にも注目です。先週末に発表された製造業景況指数は悪化しましたが、非製造業は景気の分岐点となる50を上回り続けています。前週の製造業のサプライズの後だけに警戒しておきたいと思います。さらに、中国では全国人民代表会議(全人代)の開幕や米国の大統領選挙の最重要日とされるスーパーチューズデーとなります。今後の世界経済に大きな影響を与える可能性があるので、注視しておきたいと思います。