日銀総裁コメントに注目?!_4/26(金)

今日の環境分析 2024年4月26日

 昨日、USDJPYは155円台後半まで上昇しました。円買い介入への警戒感が一段と高まっています。本日の日本銀行の金融政策の発表を前に、介入はないと判断した投資家の買いが集まりました。米国の第1四半期GDPは、前期比年率換算で+1.6%となり、前四半期の+3.4%から大きく減速しました。市場予想も大きく下回りました。そのなかでPCEデフレーターは上昇したことで、米国金利の上昇につながりUSDが買われる場面がありました。米国では、早期利下げ観測が後退し、一部にはインフレ再加速を懸念し利上げの可能性が出てきました。こうした米国金利の高止まりの長期化に伴い、日米金利差を背景として155円台の円安を評価される状況になっています。

 通貨相関からは、GBPの強さが目立ち、EURも比較的堅調な展開となりました。JPYの弱さは継続し、USD・CADは軟調な展開となってきています。JPYを除けば、上位足から下位足で強弱感が揃っていないため、分かりにくい展開になっています。最弱通貨にあるJPYは円買い介入がいつあってもおかしくないため手掛けにくくなっており、この状況がかえって円安の動きを加速しているようにも思われます。方向感をつかみにくい局面にあるため、個別の通貨ペアの動きをみて通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・GBP
 弱い通貨: JPY・CAD

 日足   : USD>AUD>NZD>EUR>GBP>CAD>JPY
 4時間足 : GBP>AUD>EUR>NZD>CAD>USD>JPY

 本日は、日本銀行の金融政策が最大の注目材料です。政策自体は変更なしと考えていますが、金融政策と同時に発表される声明文や15:30からの日銀総裁の記者会見に注目が集まります。金融引き締めに向けた内容が含まれるかが焦点となります。こうした内容がなく、金融緩和姿勢を継続すると判断された場合には、円安が加速し156円台入りも想定されます。そうなった場合には、口先介入では全く効果がないことは明白なので、実際の介入があると思われます。何もない場合には、USDJPYは昨年末を起点とする上昇チャネルの上限である157円台も想定しておく必要があります。21:30にはFRBの金融政策の決定要因として重要視される3月のPCEデフレーターが発表されます。昨日発表されたGDPにおけるPCEデフレーターでは上昇していることから、今日の発表分も強い数字が出ることが予想されます。その場合にはUSD高の動きを強めると思われるので、発表時のUSDJPYの値動きや円買い介入の動きには警戒したいと思います。

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