今日の環境分析 2023年10月23日

 週末金曜日、USDJPYは150円の大台を意識した展開が続きました。米国の金利高が株式市場の下落につながり、地政学的リスクの高まりから金が上昇しています。米国の長期金利が上昇していることから、次回のFOMCでの利上げは見送りが想定されています。来週の日銀の金融政策にも変更がないとすれば、日米金利差の拡大をUSDJPYは反映していないことになります。現状の日米金利差からは150円台で推移するものと思われますが、介入警戒感から上値が重たい状況が続いています。この金利差を反映していない不自然な価格推移は、いずれ解消されるものと思われます。為替介入を度々示唆している日本の金融当局の動きからすれば、日米金利修正のため何らかの金融政策を修正する必要性が高まっているものと思われます。

 通貨相関からは、USD・EURの強さが継続しています。JPYの強さも持続してきており、USDJPYの膠着に反映されています。マイナー通貨は全般に弱い通貨群に位置しています。上位足から下位足まで多くの通貨で方向性が揃ってきているため、通貨間の強弱関係が明確になりつつあります。中立的な位置づけのGBPを除き、メジャー通貨買い・マイナー通貨売りの通貨選択をしていきたいと思います。

 今週は、水曜日のカナダBOCと木曜日の欧州ECBの政策金利の発表が最大の注目です。火曜日には、英国の失業率と欧米各国地域のPMI、水曜日にオーストラリアの消費者物価指数、木曜日に米国のGDP、金曜日に東京都区部消費者物価指数と米国のPCEデフレーターも注目です。来週は日本・米国・英国の金融政策の発表を控えていることから、今週は金利動向を意識した展開になることが想定されます。本日は、注目すべき経済指標の発表はありません。なお、ニュージーランドと中国は祝日で金融市場は休場です。