今日の環境分析 2023年10月10日

 昨日は、FRB副議長がハト派的発言がしたことからUSDが売られる状況となりました。しかし、市場全般では、日本・米国・カナダが休場であることから、想定通りの閑散な市場となりました。欧州時間でも大きな動きがなく、ボラティリティは低水準となりました。中東の戦闘激化を受けて原油価格が上昇しており、世界経済への悪影響が懸念されます。日本を除く先進諸国が高金利持続に伴い景気悪化懸念が一段と高まることが想定され、関連通貨は利下げを見越した下落に警戒したいと思います。

 通貨相関からは、メジャー通貨が弱く、マイナー通貨の強さが目立ちます。NZDの強さはAUDにも波及しており、地政学リスクの少ないオセアニア通貨の強みを表したものと思われます。米国では雇用統計の強さを受けて金利高止まりが見込まれていますが、USDの反落の動きを強めており、下位足では最弱通貨になっています。中東情勢を踏まえながらも、週後半の経済指標の発表待ちのようです。マイナー通貨の買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 本日は、大きな経済指標の発表はありません。米国金融当局の発言があることから、サプライズな内容には注意しておきたいと思います。実質的な週明けとなるので、日本時間から週末の米国雇用統計の結果や中東情勢をどのように消化していくのか注目です。明日の米国の生産者物価指数やFOMC議事録公表を前に、様子見の動きが継続するものと思われます。