今日の環境分析 2023年10月3日

 昨日発表された米国のISM製造業景況指数は、市場予想の47.9を上回る49.0となりました。景況感を判断する50は下回るものの、景気後退懸念が弱まったように思われます。これを受けて長期金利が上昇しドル高の動きが加速しました。ドルストレート通貨が大きくドル高方向に動き、なかでもAUDUSDは1%を超える下落となりました。USDJPYは年初来高値を更新していますが、介入警戒感から上値の重い展開になっています。昨日は、米国の金融当局幹部の発言が相次ぎ、金融引締め継続を支持するコメントが続きました。このため、米国の高金利は長期化する見通しとなり、米国株式市場がマイナスに反応しました。

 通貨相関からは、NZDの強さが継続しています。NZDにつれてAUDは相対的な強さは回復しているものの強さにつながらない状況です。CADがUSDに反する動きから弱さが継続している点にも注目です。EUR・GBPの弱さは継続しています。USDの相対的な強さは継続しているものの一強の動きにはなっておらず、単純にドルストレート通貨に注目する状況にはないように思われます。EUR・GBPの弱さが継続していることから、これら通貨を軸に通貨選択をしたいと思います。

 本日は、オーストラリアの政策金利の発表に注目です。市場予想では金利据え置きとなっており、サプライズはないと想定されます。米国ではJOLTS(雇用動態調査)求人件数が発表されます。今週は金曜日の雇用統計の発表まで毎日労働関連統計が発表されます。このため、雇用環境を判断する第一弾としてJOLTS求人数に注意したいと思います。内容次第では、想定外のUSDの強さにつながる可能性を否定できないので警戒したいと思います。