昨日発表されたECBの政策金利は、市場予想通りの+0.25%の利上げとなりました。一部に期待された+0.5%ではなく、利上げ幅を減速したことで、調整を強めました。しかし、ECB総裁はインフレへの警戒感を弱めていないため、金融引き締めの継続は続くと判断されます。前日のFOMCで利上げ打ち止め観測が出たUSDとの対比で、EURの強さは継続しそうです。GBPとともに、EURを軸に見ていきたいと思います。
通貨相関からは、USD・CADの弱さが継続しています。JPY・EUR・GBPは下位足で調整の動きは見られますが、上位足の方向性へ回帰すると考えています。利上げを再開したAUDが堅調に推移しているように、金融政策の方向性が通貨の方向性を決定づけています。EUR・GBPを軸とした通貨選択を継続したいと考えています。
本日は、米国の雇用統計が最大の注目です。労働市場の逼迫が続いているのか、インフレが継続しているのか、今後の金融政策を決定づける重要な経済指標になります。先日のFOMCの決定を後押しすることになるのか、雇用統計の内容に注目したいと思います。また、同時刻に発表されるカナダの失業率にも注目です。今後の北米経済圏の景気判断に大きな影響を与えるものと思われます。さらに、オーストラリアの四半期金融政策報告にも注目しています。今回、サプライズで利上げを再開しただけに、今後の金融政策の方向性を精査していきたいと思います。週明け月曜日は、英国は祝日で金融市場は休場となります。