今日の環境分析 2023年4月21日

 昨日発表されたフィラデルフィア製造業指数は予想を大幅に下振れし、米国の新規失業保険申請件数も予想より悪化しました。ともに重要度はそれほど高くなかったものの、景気停滞懸念が強まりUSD安の動きとなりました。依然として終値ベースでは小動きになっていますが、日中のボラティリティが高まっており、方向感をつかみにくい展開が続いています。トレンド発生を期待できる動きになっても長続きせずに反転するなど、明確な方向感の確認できる展開を待ちたい状況にあります。

 通貨相関からは、JPYの弱さが一服し、USD・CADの弱さが目立つ展開になってきました。EUR・GBPは他の通貨に比べて、金融引締め継続観測を背景に堅調な展開が続いています。通貨にとってポジティブとなる金融政策を維持しているEUR・GBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、日本の全国の消費者物価指数に注目です。また、欧米各国地域で製造業・サービス業のPMI、英国とカナダでは小売売上高が発表されます。それぞれが金融政策に大きな影響を与える経済指標のため、発表時間の値動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月20日

 昨日発表された3月の英国の消費者物価指数は、前年比で+10.1%と2月の+10.4%から伸び率が鈍化したものの、事前予想の+9.8%を上回る水準となりました。前日発表の失業率と違い予想を大きく上回ったため、金融引締め継続との判断からGBPが上昇しました。JPYの弱さからクロス円が上昇したものの反落するなど、発散が始まったとの判断は見送りになりました。しかし、ボラティリティが高まってきており、下位足では収束の動きが強まったことから、発散の動きが期待できる状況になってきました。

 通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。CADが下位足で調整の動きが強まる一方で、AUD・NZDに反発の動きがみられます。GBPは昨日の動きを受けて下位足が上位足に連動してきたため、強さが顕著になってきました。JPYは上位足から下位足まで弱さが揃っているため、クロス円通貨を中心に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、ECBの議事要旨の公表に注目です。また、米国・カナダで金融当局の発言が多数予定されています。今後の金融政策の方向性を示唆する内容があるのか、注視したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月19日

 昨日は、英国の失業率やカナダの消費者物価指数が発表されました。ともに事前予想とほぼ同じ水準であったことから市場インパクトはありませんでした。前日同様、全般に小動きに推移し、ボラティリティが一段と低下しました。チャートからは収束の動きを強めていることから、発散のきっかけ待ちの状況にあります。

 通貨相関からは、下位足でUSDの強さが継続しています。CADは上位足から下位足まで強さが揃っています。一方、JPY・NZDも上位足から下位足まで弱さが目立つことから、これら関連通貨の売りポジションに注目しています。

 本日は、英国の消費者物価指数に注目です。昨日同様、市場予想と大きく乖離していなければ、市場インパクトは少ないかもしれません。各通貨ペアともに収束の度合いを強めています。いつ大きく動き出してもおかしくない状況にあるため、足元の値動きには注視したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月18日

 昨日発表された4月のNY連銀景気指数は、前月比+10.8と市場予想の-18.0を大きく上回り、5か月ぶりのプラス圏となりました。これを受けてUSDが上昇し、クロス円の中で出遅れていたUSDJPYの上昇につながりました。しかし、全般には小動きに推移し、ボラティリティも低下しています。徐々に日足ベースでトレンドの発生が確認できているため、大きな動きは近いと思っています。

 通貨相関からは、USDの強さが戻ってきました。上位足まで波及していないため、まだ様子見ですが、上位足から下位足まで強さの揃っているCADの動きに追随する動きになりつつあります。これまで注目してきたUSDストレート通貨は見送り、クロス円中心に通貨選択をしていきたいと思います。EUR・GBPが下位足で弱くなってきており、今後の動向を注視しています。

 本日は、オーストラリアRBAの議事録公表に注目です。AUDが戻り歩調になってきていることから、内容次第で戻りが加速することも想定されます。また、中国のGDP、ドイツのZEW景況感調査にも注目です。英国では失業率、カナダでは消費者物価指数が発表されます。ともに、重要な経済指標となるため、GBP・CADの値動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月17日

 先週末金曜日は、米国で3月の小売売上高が発表されました。前月比-1.0%と事前予想を下回り、急激な利上げに伴い個人消費の停滞が明確になり、景気悪化懸念が強まりました。そうしたなか、USDが反発しAUD・NZD関連通貨が前日の大きな変動を修正する動きがありました。その他の通貨ペアが全般に小動きとなり、様子見の動きが続いています。

 通貨相関からは、USD・JPYの弱さが継続しています。USDは目先の反発があったものの、方向感の変化は見られません。景気悪化懸念に伴う金融政策の転換を見越した動きが反映されているものと考えています。USDJPYを除くクロス円やドルストレート通貨への通貨選択を継続したいと思います。CADは上位足から下位足まで方向感が揃っており、強気姿勢で臨みたいと思います。

 今週は、火曜日のカナダの消費者物価指数と英国の失業率、水曜日は英国の消費者物価指数、金曜日は日本の全国消費者物価指数と英国の小売売上高、欧米各国地域のPMIに注目です。特に英国では雇用・物価動向を示す重要な経済指標の発表が続くため、金融政策の方向性の判断材料としてGBPの動きに大きな影響を与えそうです。このため、今週はGBPの動きを注視したいと思います。本日は、NY連銀の製造業景気指数に注目です。

デイトレードの実績_2023年4月第2週

4月第2週は、9通貨ペアで+549.2pipsとなりました。13回トレードし、12勝1敗、勝率92.3%です。今週は、11回トレードを見送りました。また、GBPJPY・金曜日はトレードを行いませんでした。

デイトレードのノウハウについてもチャートに掲載しました。また、見送り場面も表示するようにしました。この1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

今日の環境分析 2023年4月14日

 昨日発表された米国の3月の生産者物価指数は、事前予想を下回り2021年1月以来の低水準となりました。先日の消費者物価指数とともに、インフレ鎮静化の動きが強まっているようです。このため、米国の金融引き締めは残り1回程度の利上げ実施で終了する見通しが強まっており、USDの上値を重たくしています。また、AUD・NZDの反発を受けて関連通貨が大きく変動しました。

 通貨相関からは、JPY・USDともに弱い状況が継続しています。USDJPYはともに弱い通貨同士のため、方向感のつかみにくい展開が続いています。USDJPYを除くクロス円やドルストレートでは方向感を確認できる状況にあります。対して、金融引き締めの継続が想定されているEURの強さが目立っています。全般に、下位足で方向感が明確になりつつあるため、この動きが上位足に波及してくるのか注目しています。USDJPYを除くクロス円・ドルストレート通貨の通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、米国の小売売上高に注目です。消費者物価指数・生産者物価指数に続き、インフレ動向を判断する重要な経済指標となります。内容次第では、金融引き締めのゴールの位置を確定してくれるかもしれません。その場合、USDの上値は限定的となるため、ドルストレート通貨の動きに注目していきたいと思います。

今日の環境分析 2023年4月13日

 昨日発表された米国の3月の消費者物価指数は、事前予想を下回り、9か月連続で伸び率が鈍化しました。これを受けて、次回のFOMCにおいては利上げ見送り観測がでてUSDが下落しました。しかし、従来の消費者物価指数への反応にくらべると小動きの変動にとどまりました。本日未明に公表されたFOMCの議事要旨では、利上げの一時停止を検討する意見もあり、今年後半からの緩やかな景気後退懸念を示唆するものでした。市場全般は、大きなイベントがあったにもかかわらず、小動きに推移しました。いつ大きく動き出してもおかしくない状況になってきました。

 通貨相関からは、各通貨が上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。通貨の強弱が明確になってきていることから、通貨選択が容易になりつつあります。EUR・GBPの強い通貨群、AUD・CADの次に強い通貨群、そしてJPY・USD・NZDの弱い通貨群と分別することができます。強い通貨群と弱い通貨群の組み合わせで通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、オーストラリアの失業率、英国のGDP、米国の生産者物価指数に注目です。前日ほどのインパクトのある経済指標ではありませんが、内容次第では大きく動く可能性を秘めているため、発表時には警戒しておきたいと思います。スイングトレードにおいても、サインの確認できる通貨ペアが増えてきました。大きな動きにはつながっていませんが、兆しが表れていると判断しています。

今日の環境分析 2023年4月12日

 昨日は、上位足の方向に沿った動きとなったものの、全般に小動きに推移しました。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、様子見気分が広がりました。そうしたなか、昨日に続きJPYの弱さからクロス円通貨の上昇が目立つ展開となりました。

 通貨相関からは、前日と同様に、JPY・AUD・NZDの弱さが目立ち、USD・CADの強さが継続しています。EUR・GBPは堅調な展開となっており、弱い通貨の売りを軸とした通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、米国の消費者物価指数、FOMC議事録の公表に注目です。足元、USDは堅調な展開になっていますが、消費者物価指数の結果が下振れした場合のUSD急落に警戒したいと思います。また、カナダの政策金利の発表にも注目です。前回に続き利上げ見送りと思われますが、声明文の内容に注目です。北米経済圏として米国とともに、景気停滞の兆しがみられるのか、今後の米国の金融政策を判断するうえでも注意したいと思います。