今日の環境分析 2023年4月10日

 先週末金曜日は、日本を除く先進国がイースター前のグッドフライデーの祝日のため金融市場は休場となり、ボラティリティが低下し閑散な展開となりました。米国の雇用統計は、雇用者数の伸びが鈍化したものの、労働市場の堅調さを確認する結果となり、米国金利が上昇しました。FRBの金融引き締めは続くとの見方からUSDが反発しました。

 通貨相関からは、下位足でUSD・JPYの強さやマイナー通貨の弱さが目立ちました。AUDやNZDは上位足から下位足まで方向感が揃っており、関連通貨に注目しています。USDの反発は短期的なものと判断しており、週半ばの経済指標の発表を待つ展開になると思われます。

 今週は、水曜日に重要な経済指標が集中しています。カナダの政策金利の発表、米国の消費者物価指数、3月21~22日開催したFOMCの議事録の公表があります。カナダは利上げ停止を早くに実行しており、今回も金利据え置きと考えられることから、声明文に注目です。米国の消費者物価指数はインフレの伸びが鈍化しているのか、景気停滞の動きを表しているのかに注目しています。FOMCの議事録は、3月の開催時期が金融システム不安のさなかにあったため、各委員がどのような意思決定をしていたのか内容に注目が集まっています。このように、水曜日の米国時間に大きな注目材料が集中するため、週前半は様子見の展開を想定しています。指標発表後の相場展開を確認したいと思います。
 本日は、日本と米国を除く主要国で金融市場は休場となります、このため、先週金曜日に続き、閑散な展開を想定しています。しかし、米国雇用統計明けのため、日本時間のクロス円や米国時間のドルストレート通貨の動きには注意したいと思います。