米雇用統計にJPYはどう反応?!_5/3(金)

今日の環境分析 2024年5月3日

 昨日は、早朝の円買い介入を受けて急速に円高に振れ、揺り戻しの動きがあったものの、円高方向への動きが継続しました。多くのクロス円通貨では、日足ベースで売り買いの分岐点と判断する20日移動平均線を割り込む水準にまで下落し、週足ベースでも長く続いた上昇トレンドから調整局面入りが確認できます。クロス円以外でも日足の方向感が変化する通貨ペアが複数みられました。しかし、多くの通貨ペアがトレンドを確認するまでには到っていません。明確なトレンドの発生が待たれる状況にあります。

 通貨相関からは、再度の円買い介入を受けて、下位足でのJPYの強さが継続しています。USDの堅調さも続いていることから、USDJPYを除くクロス円通貨の下落が目立つ結果となっています。AUD対NZD、USD対CAD、EUR対GBPの強弱感が強まっています。前者の通貨の買い、後者の通貨の売りを軸とした通貨選択をしたいと思います。JPYは介入警戒を背景に強さが持続すると思われますが、戻り売りの動きにも警戒しておきたいと思います。JPYはきわめて異例のボラティリティの高さになっているため、手掛けにくい状況にあります。

 強い通貨: JPY・USD
 弱い通貨: NZD・CAD

 日足   : USD>AUD>CAD>NZD>GBP>EUR>JPY
 4時間足 : JPY>USD>EUR・AUD>GBP・CAD>NZD

 本日は、米国の雇用統計が最大の注目材料です。今週発表された労働統計では、ADP全米雇用報告や新規失業保険申請件数が堅調であった一方、JOLTS求人数では悪化するなどマチマチな状況にありました。そうした中、米国株式市場ではJOLTS求人数の悪化に敏感に反応しました。この流れを受けると、雇用環境の変化に警戒する動きが強まっていると思われます。本日の雇用統計で良好な結果であれば、USD高の動きになると思われますが、円買い介入への警戒感から上値は限定的と思われます。逆に、悪化するようだとUSD安の動きが加速することが想定されます。円買い介入が断続的に入っている今週において、本日の雇用統計の結果を受けての動きが今後の大きな流れを作り出すことが想定されます。本日の雇用統計とその後の値動きには警戒です。また、雇用統計から1時間半後に米国のISM非製造業景況指数が発表されます。これも重要度の高い経済指標となるため、雇用統計と合わせて値動きには注意しておきたいと思います。日本は、本日と月曜日が祝日で金融市場は休場です。JPYの流動性が低下している時期だけに、介入を含めた思惑的な動きには警戒したいと思います。

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