欧米PMIに注意・警戒!_2/22(木)

今日の環境分析 2024年2月22日

 本日未明、米国では1月末開催のFOMC議事要旨が公表されました。そのなかで、「政策金利はピークに達した可能性が高い」、「早期利下げに対して慎重な姿勢」が示されました。事前の想定通りでサプライズはなかったためUSDへの影響はありませんでした。3月のFOMCにおける利下げ開始は見送りが確定的になってきました。また、本日早朝、米国では人工知能向け半導体大手のエヌビディアが決算を発表し、市場予想を上回る水準となりました。米国株式市場の上昇に寄与することが想定されることから、日本の株式市場にも上昇圧力が高まると思われます。こうした動きがUSDJPYにどのような影響を与えることになるか注意したいと思います。昨日の市場では、ボラティリティは低水準にとどまり、再び方向感のない展開となりました。

 通貨相関からは、NZDの強さが継続し、EUR・GBPが堅調な展開になっています。一方でUSD・CADの弱さは継続しています。USDJPYが横ばいのため目立ちませんが、JPYの弱さも顕著になっています。USDJPY以外のクロス円通貨は円安の動きを強めており、NZDJPYは2015年以来の水準にまで上昇してきています。比較的堅調なEUR・GBPを軸に通貨選択をしたいと思いますが、欧州時間に発表される購買担当者景気指数(PMI)に警戒しています。

 強い通貨: NZD・EUR・GBP
 弱い通貨: CAD・USD・JPY

 日足   : NZD>USD>CAD>EUR>AUD>GBP>JPY
 4時間足 : NZD>EUR>GBP>AUD>USD>JPY>CAD

 本日は、欧米各国地域のPMIが時間をずらし順に発表されます。このため発表時間にしたがい、EUR、GBP、USDの動きに影響を及ぼす可能性が高いと思われます。欧米先進国の利下げ開始時期の後ろ倒しの動きがみられるなか、景気判断の分岐点となる50を上回るのかに注目です。50を大きく下回るようだと、再び早期利下げ観測が台頭することになるため、大きな通貨変動につながる可能性が高まります。なかでも欧州経済は停滞が懸念されるだけに、PMIの内容次第でEUR・GBPへの影響には注意したいと思います。