米生産者物価指数に注目!_2/16(金)

今日の環境分析 2024年2月16日

 昨日発表された日本の第4四半期GDPは前期比-0.1%と、2期連続のマイナス成長となりました。個人消費と設備投資の低迷が続いています。マイナス成長を受けて、市場では日銀によるマイナス金利政策解除の動きは後ろ倒しになるのではと見解が広がりました。英国の第4四半期GDPは前期比-0.3%となりました。欧米においては2四半期連続マイナスはテクニカルリセッションとして景気後退と定義されますが、マイナス幅が小さいこともあり景気停滞と判断されています。英国中央銀行(BOE)に対する利下げ圧力が高まるものと思われます。米国の小売売上高は前月比-0.8%と市場予想を大きく下回る結果となり、12月分も下方修正されました。好調な雇用統計や消費者物価指数に反する動きに判断が難しくなってきています。本日の生産者物価指数と合わせて判断する必要がありそうです。市場全般では、重要な経済指標の発表に合わせてボラティリティが高まっていますが、方向感を判断するまでには到っていません。

 通貨相関からは、USDやCADの強さ、JPYの弱さが継続しています。しかし、強弱関係が明確なUSDJPYは介入警戒から頭が重たく判断の難しい局面になっています。また、EURの強さ、GBPの弱さが目立つ展開になっています。強さを継続しているUSDを軸に注目していますが、本日も米国の経済指標の影響を受ける可能性が高いため、通貨選択が困難な状況にあります。英国の経済指標発表後のGBPの動きに注目したいと思います。

 強い通貨: USD・CAD
 弱い通貨: JPY

 日足   : USD>NZD>CAD>GBP>AUD>EUR>JPY
 4時間足 : USD>EUR>CAD>AUD>GBP>JPY>NZD

 本日は、米国の生産者物価指数に注目です。火曜日の消費者物価指数の強さや昨日の小売売上高の弱さを受けて、本日の生産者物価指数が強弱どちらになるのか注目しています。内容次第でUSDが大きく動く可能性が高いため警戒したいと思います。また、英国の小売売上高にも注目です。昨日のGDPに続き小売売上高の低迷を確認するようだと、早期利下げ観測が強まりGBPの下げが加速される可能性があるので注視したいと思います。
 なお、中国は来週から金融市場は再開されます。春節明けの動きには注意しておく必要があります。また、週明け月曜日は米国とカナダが祝日のため金融市場は休場となります。