今日の環境分析 2023年9月22日

 昨日、英国BOEは、予想に反し15会合ぶりに利上げの見送りを発表しました。投票権のある9名のうち5名が利上げ見送り、4名が0.25%の利上げと僅差での見送りになりました。事前予想では利上げと思われていましたが、前日の消費者物価指数でインフレの鈍化を確認したことが大きく影響していると思われます。サプライズの発表となりましたが、欧州時間の序盤からGBPが下落し始めたことから、市場では見送りを読み込んでいた模様です。利上げ見送り発表と同時に下落した安値が材料出尽くしとなり、当日の安値になったことでも確認することができます。また、本日の日銀の金融政策の発表を前にJPYがポジション調整の動きから下落しました。

 通貨相関からは、GBPの弱さが継続しています。EURも弱い状況にありますが、EURGBPの関係でGBPよりも強さが見られます。NZDの強さとAUDの弱さが顕著となり、オセアニア通貨の強弱感が分かれる状況になりました。USDは中立的な位置づけですが、他のメジャー通貨対比での強さを継続しています。JPYは短期的にはメジャー通貨で最も強い状況にありますが、本日の日銀の金融政策を確認しないことには適正な位置づけを判断できないと思われます。日銀の発表後に動いた方向に注目しています。また、GBPの弱さは継続すると思われるため、GBPやJPYを軸に通貨選択をしたいと思います。

 本日は、日銀の政策金利の発表に注目です。朝方に発表される全国消費者物価指数の内容で、ある程度の方向性は判断できるのではないかと思います。声明文では、先日の読売新聞での報道内容が正式に織り込まれるのか、さらに踏み込んだ内容になるのかに注目しています。踏み込まれていた場合は一段と円高が進み、マイナス金利解除に言及せず金融緩和継続となった場合は失望感から円安が加速する可能性もあります。どちらにせよ昼頃の日銀の発表には警戒したいと思います。毎回思いますが、早く日銀も政策金利の発表時間を特定してほしいものです。このところの動きでは、正午前後に発表される場合は現状維持、12時以降に発表される場合には政策変更と市場では認識されています。正午以降は時間の経過とともに円高の動きが強まると思われるので注意したいと思います。さらに、日銀総裁の記者会見の内容にも警戒したいと思います。
 また本日は、英国とカナダの小売売上高や欧米各国地域のPMIが発表されます。それぞれ市場へのインパクトが大きくなると思われるので、警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月21日

 本日未明、米国FOMCにおいて政策金利を据え置きと発表しました。事前予想通りでサプライズはなく、年内の追加利上げを示唆しました。来年以降の金利見通しを従来よりも引き上げたことで、高金利を長い時間維持することとなりました。FRB議長は、経済の不確実性を指摘していることから、今後の対応は柔軟なものになると予想されます。米国経済が好調のため高金利を維持するのに支障がないと判断しているようですが、景気の腰折れを確認できるような経済指標の発表があれば金融政策の方向性が変わってくるものと思われます。個人的には、米国自動車業界のストが波及しないか懸念しています。USDJPYは148円台に入ってきましたが、CADJPYを除き他のクロス円は上昇していません。かたやドルストレート通貨は下落していることから、USDの強さが大きく影響していると思います。また、英国の消費者物価指数が発表され、市場予想を下回りました。高水準のインフレ鈍化の動きを確認することになりました。徐々に先進国の金融引き締めのゴールへの意識が高まっているように思われます。

 通貨相関からは、マイナー通貨の強さが継続しています。メジャー4通貨はともに弱い状況にあり、その中でUSDが最も強いためドル高の動きにつながっています。本日の英国、明日の日本と政策金利の発表を控えているため、GBPとJPYは手掛けにくい状況にあります。マイナー通貨の買いを軸とした通貨選択を継続したいと思います。

 本日は、英国の政策金利の発表に注目です。0.25%の利上げが見込まれておりサプライズはないと思いますが、景気悪化懸念に対するコメントに注目しています。昨日の消費者物価指数の内容が、今後の追加利上げの可能性にどう影響してくるのかを注意したいと思います。その他、本日はスイスを始めスウェーデン・ノルウェー・トルコでも政策金利の発表があります。欧州経済の状況を確認するうえで無視できないと思われます。また、明日は日銀の政策金利の発表があります。追加の金融緩和策がない場合は円安が進み、USDJPYの150円を視野に入れることになります。明日の発表までJPYの方向感は難しい局面にあるので、様子見したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月20日

 昨日は、FOMCを前に様子見の動きが継続し、小動きに推移しました。ボラティリティが低水準に推移しており、動きにくい状況にありました。しかし、前日とは違い月内の方向性に沿った動きであったことから、個別の通貨ペアではトレードチャンスが発生していました。複数の通貨ぺアでトレンドを確認できる状況にある中、4時間足のスクィーズの動きが強まっています。日足のトレンド方向への発散待ちになってきました。

 通貨相関からは、JPYの弱さが目立ちました。金曜日の日銀の政策金利の発表を前に米国や英国の発表が控えていることから、市場の注目はUSDやGBPに目が向いています。EURの反発の動きを受けてUSDやGBPが軟調な展開になっています。マイナー通貨全般に強さを確認できることから、これら通貨を軸に通貨選択を組み立てたいと思います。

 本日は、日本時間の明日未明に発表される米国のFOMC政策金利の発表が最大の注目です。利上げ据え置きと見込まれており、サプライズはないと思われます。しかし、金融政策が発表される際の声明文やその後に行われるFRB議長の記者会見において、年内の利上げの可能性や来年以降の金利見通しなどの内容に注意したいと思います。また、英国の消費者物価指数にも注目です。明日、英国BOEの政策金利が発表されるのを前に、GBPの動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月19日

 昨日は、日本が祝日で週初ということもあり、日本時間のボラティリティは低水準となりました。このところ、日中のボラティリティは日本時間が高くなる傾向にあるため、欧州時間や米国時間においても日本時間の影響を受けて、低水準になりました。個別の通貨ペアでみても、昨日は月初からとは反対方向に動くなど、見送り気分の強い展開となりました。やはり週半ば以降の米国・英国・日本の政策金利の発表を控えていることから、いくつかの通貨ペアではトレンドの発生を否定する動きとなり、様子見姿勢の強さが目立つ状況にあります。

 通貨相関からは、AUD・CADの強さやEUR・GBPの弱さが継続しています。USD・JPYは比較的堅調な展開となっていますが、今週の金融政策を意識した動きになっています。EUR・GBPともに弱い状況にありますが、GBPがEUR対比で弱さが目立つようになりました。先週ECBでの金利引上げ打ち止め観測の強まりからEURが売られたように、今週のBOEにおいても同様の展開からGBPが売られると想定している模様です。このため、英国の政策金利の発表まではGBPの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 本日は、オーストラリアの9月5日に行われたRBA議事録の公表に注目です。金融引き締め終了への観測ができる内容なのか注意したいと思います。このところ堅調なAUDの方向性に変化が出るのか注目しています。また、カナダの消費者物価指数にも注目です。AUD同様にCADも堅調な展開になっており、この動きが加速する結果となるのか反転するのか注目しています。本日は、明日(日本時間の明後日未明)のFOMCの政策金利の発表を前に、USDを中心に気迷いの展開になるものと思われるため、値動きには注意しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年9月18日

 週末金曜日は、前日の欧州の政策金利の発表を受けたEURの下落の動きは継続せず、反発局面となり、大きなトレンドの始まりの小休止のような相場展開となりました。全般には小動きに推移し、ボラティリティも低下しました。しかし、多くの通貨ペアでトレンドを確認できる状況になってきていることから、ここからの大きな動きに備えておきたいと思います。

 通貨相関からは、マイナー通貨の強さやEUR・GBPの弱さが継続しています。USD・JPYは中立的な位置づけですが、比較的強めの動きと判断しています。金曜日に続き、EUR・GBP売りのAUD・CAD買いの通貨選択をしたいと思います。USDは堅調な展開になっていますが、水曜日(日本時間木曜日未明)のFOMCの発表までは様子見で臨みたいと思います。

 今週は、重要な経済指標の発表が続きます。なかでも、水曜日の米国、木曜日の英国とスイス、金曜日の日本の政策金利の発表が最大の注目材料です。週前半は、米国のFOMCの金融政策を見据えた動きとなります。その他にも重要な経済指標の発表が多く、火曜日のオーストラリアのRBA議事録公表、水曜日の英国の消費者物価指数、木曜日には米国の新規失業保険申請件数、金曜日に日本の消費者物価指数と欧米各国地域のPMIにも注目です。特に、金曜日には警戒しています。日本の消費者物価指数が発表された後に、日銀の政策金利の発表があります。金融緩和策からの脱却案が少しでもあれば円高に向かうことが想定されるため、警戒しておきたいと思います。
 本日は、主要な経済指標の発表はありません。日本は祝日でもあることに加え、今週の重要な経済指標の発表を前に様子見気分の展開が想定されます。しかし、多くの通貨ペアはトレンドの発生を確認できているため、きっかけ次第では大きく動く可能性も否定できません。欧州時間以降の動きに注意したいと思います。

デイトレードの実績_2023年9月第2週

9月第2週は、9通貨ペアで+1,128.0pipsとなりました。29回トレードし、25勝4敗、勝率86.2%です。8回トレードを見送っています。今週は、月曜日と木曜日に大きく取れた一方、その他の日は小幅の利益にとどまりました。週間の負けトレード回数が4回と多くなったのが反省点です。

デイトレードのノウハウについてもチャートに掲載しました。また、見送り場面も表示するようにしました。この1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

今日の環境分析 2023年9月15日

 昨日、ECBは0.25%の利上げを決定しました。事前予想では利上げと据え置きが拮抗していたため、利上げの決定に伴い大きく変動しました。声明文の中に利上げ打ち止めと判断できる内容でしたが、会見では追加利上げの可能性を示唆しました。インフレ抑制を重視した結果、欧州経済圏の悪化懸念が強まり、EURは大きく下落しました。米国では、小売売上高は堅調な内容となり、新規失業保険申請件数も前週比減少と、経済環境の良さを確認する結果となりました。それでも、来週のFOMCにおいて利上げとみる見方は少ないため、USDの一方的な強さにはつながっていません。来週のFOMCまではUSDは方向感のない動きにならざるを得ない状況です。市場全般では、動き始めてきています。個々の通貨ペアにトレンドを確認できるものが多くなってきました。

 通貨相関からは、EUR・GBPの弱さが目立ちます。マイナー通貨の強さは継続しています。USDの相対的な強さは継続しており、JPYは中立的な位置づけになっています。EUR・GBP売りのAUD・CAD買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、中国の小売売上高と鉱工業生産の発表に注目しています。中国経済の悪化懸念が実的なものか、世界経済への影響度合いなど、市場の反応を確認したいと思います。また、昨日のECBの利上げ後のEUR安の動きが継続するのか、他通貨への影響を注視したいと思います。いくつかの通貨ペアはトレンドを確認する一方、まだレンジ内の通貨ペアもあります。個々の通貨ペアの方向感に注意していきたいと思います。

今日の環境分析 2023年9月14日

 昨日は、今週最大の注目材料だった米国の8月の消費者物価指数が発表されました。前年比+3.7%と予想の+3.6%を若干上回る程度でサプライズのない内容でした。前月比では+0.6%と2022年6月以来の伸びが加速したもの、一定の安心感をあたえるものでした。9月のFOMCでは金利据え置き観測が強まる一方で、年内の利上げを模索する状況にあります。英国ではGDPの発表があり、瞬間、大きく売られる局面がありましたが、その後反発しています。USD・GBPともに、重要な経済指標の影響を短期的には受けたものの、大きな動きにはつながらない状況となりました。

 通貨相関からは、マイナー通貨全般に強さが継続しています。USDの相対的な弱さは継続しており、EUR・GBPとともに弱いグループ群に位置しています。JPYは中立的な位置づけですが、比較的堅調な展開になっています。引き続き、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択を継続したいと思います。

 本日は、ECBの政策金利に注目です。利上げか見送りか、市場の観測が分かれています。このため、実際の発表までは方向感のつかみにくい展開が想定されます。利上げか見送りか、どちらの場合でも大きなサプライズにはならないと考えています。21時15分のECBの政策金利の15分後に発表される米国の小売売上高と新規失業保険申請件数の内容を確認してからでないと、方向感をつかむのは難しそうです。また、オーストラリアの失業率にも注目しています。足元堅調なAUDの動きに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月13日

 昨日発表された英国の失業率は、3か月連続で上昇し英国債利回りが低下し、GBPが下落しました。前日大きく変動したJPYは小動きの推移となり、全般にボラティリティは落ち着きました。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、様子見の動きが続いています。

 通貨相関からは、USDの弱さが継続し、JPYは反落の動きとなりました。CAD・AUD・NZDと堅調な展開になっており、対するメジャー通貨の弱さが目立つ状況にあります。前日と継続して、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、米国の消費者物価指数に注目です。今週最大の注目材料になるため、発表時間に向けて思惑的な動きが強まると思われます。来週のFOMCにおいては利上げ見送りが市場のコンセンサスになっていますが、年内利上げの可能性を判断する大きな材料になります。内容次第では、USDの反転の動きが強まることも想定されるので警戒が必要です。また、英国のGDPにも注目しています。