今日の環境分析 2023年9月14日

 昨日は、今週最大の注目材料だった米国の8月の消費者物価指数が発表されました。前年比+3.7%と予想の+3.6%を若干上回る程度でサプライズのない内容でした。前月比では+0.6%と2022年6月以来の伸びが加速したもの、一定の安心感をあたえるものでした。9月のFOMCでは金利据え置き観測が強まる一方で、年内の利上げを模索する状況にあります。英国ではGDPの発表があり、瞬間、大きく売られる局面がありましたが、その後反発しています。USD・GBPともに、重要な経済指標の影響を短期的には受けたものの、大きな動きにはつながらない状況となりました。

 通貨相関からは、マイナー通貨全般に強さが継続しています。USDの相対的な弱さは継続しており、EUR・GBPとともに弱いグループ群に位置しています。JPYは中立的な位置づけですが、比較的堅調な展開になっています。引き続き、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択を継続したいと思います。

 本日は、ECBの政策金利に注目です。利上げか見送りか、市場の観測が分かれています。このため、実際の発表までは方向感のつかみにくい展開が想定されます。利上げか見送りか、どちらの場合でも大きなサプライズにはならないと考えています。21時15分のECBの政策金利の15分後に発表される米国の小売売上高と新規失業保険申請件数の内容を確認してからでないと、方向感をつかむのは難しそうです。また、オーストラリアの失業率にも注目しています。足元堅調なAUDの動きに注意したいと思います。