今日の環境分析 2023年9月11日

 先週末金曜日に発表されたカナダの失業率は、予想通りの数字となりました。しかし、新規雇用者数が予想を大きく上回り、利上げ観測懸念からCADが上昇しました。USDJPYは週末147円台後半まで上昇しましたが、この水準を上限とするレンジの動きが9月は続いています。148円台に入ってレンジブレイクの動きになれば上昇が加速することも想定されますが、150円に近付くにつれ為替介入への警戒感が高まる状況にあります。
 週明け、USDJPYは、大きく窓をあけて147円割れからのスタートになりました。週末の読売新聞による日銀総裁への単独インタビュー記事を受けての動きと思われます。

 通貨相関からは、USDの強さが継続していますが、JPYの強さがUSDに並んできました。この動きがUSDJPYの頭の重たさを示しているように思われます。EUR・GBPは弱さが継続しており、AUD・NZDは反発の動きを強めています。USD・JPYの買い、EUR・GBPの売りを軸に通貨選択を行いたいと思います。

 今週は、水曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目です。翌週にFOMCが予定されており、利上げ見送りとされている市場観測へ影響を与えるのか警戒したいと思います。また、火曜日の英国の失業率、木曜日のECBの政策金利と米国の小売売上高にも注目です。
 本日は、重要な経済指標はありません。週半ばから来週にかけての重要な経済指標の発表を前に、様子見の展開が想定されます。方向感をつかみにくい状況にあるため、重要な経済指標の消化を待ちたいと思います。