今日の環境分析 2023年9月7日

 昨日、USDJPYは年初来高値を更新する場面があり、財務省の神田財務官が市場を牽制する発言を行いました。形式的な牽制であったため、円安抑制の効果は限定的でした。米国の8月のISM非製造業景況指数は、前月比+1.8の54.5と市場予想を上回り、6か月ぶりの高水準となりました。景気過熱を警戒する結果となり、利上げ観測から米金利は上昇し、ドル高につながりました。カナダは政策金利を据え置きましたが、インフレ圧力の継続を警戒しており、利上げ再開の可能性を残しました。

 通貨相関からは、USD・CADの強さが継続しています。対して、AUD・NZDの弱さが継続しています。JPYは弱さが薄らいだことから、クロス円通貨は鈍い動きが続いています。GBPの弱さが目立つ結果となったことから、GBPJPYの下落につながりました。USDを軸とした通貨選択を継続していきたいと思います。

 本日は、米国の新規失業保険申請件数に注目です。昨日発表されたISM非製造業景況指数の内容から、サービス業の労働需給の逼迫を再確認することになるのか注意したいと思います。労働需給の逼迫を確認することになれば、一時遠のいていた9月のFOMCにおける利上げの可能性が出てくるため、警戒しておきたいと思います。また、米国金融当局の幹部の発言が多数予定されています。足元の経済情勢をどのように判断しているのか、再来週のFOMCに向けての動きを注視したいと思います。