今日の環境分析 2023年9月12日

 昨日は、週末の日銀総裁のインタビュー記事を受けて、USDJPYは大きく窓をあけて下落し、146円台半ばでの推移が続いています。マイナス金利解除の可能性に言及したと判断され、円安牽制への口先介入となりました。財務省・日銀と過度な円安を望んでいないことを確認したため、今後も介入への警戒感から上値追いには慎重にならざるを得ない状況になりました。米国では、昨日から来週のFOMCまでの間、FRB高官の発言が禁止されるブラックアウト期間に入りました。この期間中に発表される経済指標には過度に反応する可能性を否定できないため、注意が必要な状況になっています。市場全般では、小動きに推移していますが、徐々にボラティリティが高まってきています。少しずつトレンドを確認できる通貨ペアが出てきていることから、今後の値動きには注視しておきたいと思います。

 通貨相関からは、USDJPYの下落をうけて、USDが反落しJPYは堅調になっています。AUD・NZDの反発の動きは継続しています。EUR・GBPに加え、USDも軟調な展開になってきていることから、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、英国の失業率に注目です。目先、軟調な展開となっているGBPの動きが加速するのかに注意したいと思います。その他、ドイツのZEW景況感調査にも注目です。ドイツ経済の停滞を確認することになれば、ECBの金融政策に大きな影響を与える可能性があるため注意が必要です。明日は米国で今週最大の注目材料となる消費者物価指数が発表されます。このため発表を前に思惑的な動きが強まると予想されるため、警戒しておきたいと思います。