今日の環境分析 2022年12月14日

米国の11月の消費者物価指数は、前年同月比で+7.1%の上昇と、市場予想の+7.3%を下回り、5か月連続の伸び率が鈍化しました。これを受けてUSDは急落し、USDJPYは当日高値から一時約3円の下落となりました。その後は、本日のFOMCを見据えて反発しましたが、限定的でした。USD関連通貨以外は落ち着いた動きになりました。FOMCの前に明確にトレンドを発生するまでには至っていません。

通貨相関からは、USD・CAD・JPYの弱さ、AUD・NZDの強さが目立ちます。GBPの堅調さも継続しています。AUD以外は上位足から下位足まで方向感が揃っているので、強弱感が明確になってきています。強い通貨の買い、弱い通貨の売りの原則を外さなければ、通貨選択には容易な状況にあると思われます。

本日のFOMCでは、前回までの利上げ幅の+0.75%から+0.5%に引き下げられることがほぼ確実です。このため、政策金利の発表自体にはサプライズはないと思われ、発表後に行われるFRB議長のコメントの方に注目です。英国の消費者物価指数にも注目です。10月は+11.1%と41年ぶりの高水準となり、11月も高水準が想定されます。結果次第ではインフレ鎮静化に向けた利上げ継続姿勢が強まる可能性があります。この場合、利上げペースの鈍化してくるとみられるUSDとの比較からGBPの強さが際立ってくると思います。また、日銀短観にも注目です。本日は、FOMCの政策金利の発表を前にするものの、昨日の米国の消費者物価指数の結果を反映したボラティリティの高い状況が続くと思われます。

今日の環境分析 2022年12月13日

約1週間、小動きに推移しています。今晩の米国の消費者物価指数の発表を控えて様子見気分が極まっているため、発表後の大きな動きに警戒しています。日足では、いくつかのメジャー通貨ペアは、レンジの上下限に位置しており、レンジ抜けするのか反転するのか、判断するのが難しい局面にあります。トレンドの発生を確認できるのを待っています。

通貨相関からは、GBPとNZDの強さ、CAD・JPYの弱さが目立ちます。上位足から下位足まで方向感が揃っており、トレンドの発生を予感する動きになってきています。この方向感も、今晩の消費者物価指数の内容次第では、大きく変化する可能性があります。大きなイベントを控えているときは、イベントの内容を消化できるまで待ちたいと思います。

本日は、22時30分の米国の消費者物価指数が最大の注目です。現在の為替市場において、雇用統計やFOMCよりも市場インパクトの大きい存在になっています。このため、指標発表前後の動きには警戒しておきたいと思います。そのほか、英国の失業率やBOE金融安定報告書、ドイツのZEW景況感調査にも注目しています。ともにGBP・EURへの影響を注視したいと思います。

今日の環境分析 2022年12月12日

先週金曜日も小動きに推移し、1通貨ペアのみ1%を超える変動になりましたが、残りの20通貨ペアは1%未満の変動となり、様子見気分が継続しました。先週末に発表された米国の11月の生産者物価指数は、前年比+7.4%となり、前回の+8.0%は下回ったものの予想の+7.2%を上回りました。インフレ継続を示唆するものでした。

通貨相関からは、AUDが反発しNZDとともに強さが目立ちます。対して、USD・CADの弱さが継続しています。JPYは弱めに位置していますが、EUR・GBPとともに方向感がつかみにくい状況にあります。全般に小動きに推移しているため、収束の動きを強めています。しかし、今週は多くの重要な経済指標が発表されるため、発表を機にトレンドの発生が想定されます。

今週は、経済指標に警戒です。火曜日の米国の消費者物価指数と水曜日のFOMC政策金利が最大の注目です。木曜日は、英国と欧州でも政策金利の発表があります。金曜日は欧米各国・地域のPMIが発表されます。そのほか、主要国で消費者物価指数や小売売上高が発表されます。これらの指標すべてが、金利変動に影響するため、その結果が為替相場に大きく変動する可能性があります。今週は、ボラティリティの高い展開を想定しています。

デイトレードの実績_2022年12月第1週

12月第1週は、9通貨ペアで+327.4pipsとなりました。9回トレードし、9勝0敗、勝率100.0%です。今週は、3回サインを見送り、GBPAUD・AUDUSDの2通貨ペアはトレードがありませんでした。また、金曜日はトレードを行いませんでした。

先週から、デイトレードのノウハウについてもチャートに掲載しました。また、見送り場面も表示するようにしました。この1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

今日の環境分析 2022年12月9日

昨日も小動きの推移となりました。21通貨中1%を超える変動がなかったのが3日連続となりました。来週に米国の消費者物価指数やFOMCを控えていることから、様子見姿勢を強めています。米国のFRB高官はFOMCを前に発言することのできないブラックアウト期間にあることも影響しています。全般に、レンジ内の動きにあることから、短期的な動きを否定されることが多くなっています。スイングトレードでは、マイナー通貨に発生していたポジションを決済する動きが少しずつ出てきました。メジャー通貨にはトレンドを確認できないため、見送りしています。

通貨相関からは、AUD・GBPに反転の動きがみられるものの、その他の通貨は上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。多くの通貨ペアが収束の動きを見せており、発散に向かうのは近いと考えます。上位足のトレンドが継続するのか、反転し新たなトレンドを形成するのか注目したいと思います。その際には、各国の政策金利のゴールを意識した動きになることを注意しておきたいと思います。

本日は、米国の生産者物価指数に注目です。来週の消費者物価指数の発表を前に、物価の方向性を判断できるので、今まで以上に注目されると思われます。唯一金融緩和を続けている日本銀行ですが、少しずつアドバルーン的な市場の反応を探るコメントが出てきています。来年春の日銀総裁の後退まで金融政策の変更はないと意見もありますが、その前に政策転換になることを想定しておきたいと思います。その際には、円安の反転調整が深くなると思われます。

今日の環境分析 2022年12月8日

昨日も全般に小動きの推移となりましたが、日中のボラティリティは高まっています。クロス円の中でもボラティリティの低いUSDJPYは、ボラティリティの高い認識のあるGBPJPYよりも高い状況にあります。方向感をつかみにくい時の特徴ともいえるので、動き出す準備段階にあると考えられます。昨日、カナダの政策金利は0.5%利上げしました。カナダは、オーストラリアとともに利上げがゴールにあるとの見方があり、これがCAD・AUDの弱さにつながっています。USDは利上げゴールを見込んだ動きが、利上げ継続の動きを上回り、足元のUSD安につながっています。来週の消費者物価指数(12月13日)やFOMC(12月14日)の結果待ちの動きになっています。

通貨相関からは、前日に続き、JPYが弱くUSDが強い状況にあります。4時間足と日足との連携がなく調整の動きを見せています。方向感のつかみにくい状況にある中で、AUD・CADの弱さは上位足から下位足まで弱さが揃っているため、これら関連通貨のトレンドが明確になっています。メジャー通貨は、収束の動きを強めているため、発散を待ちたいと思います。中途半端な判断は逆行につながることが多いので、確実な動きを待ちたいと思います。

本日は、日本のGDPに注目していますが、大きな動きにつながらないと想定しています。方向感がつかみにくい状況にあるため、スイングではマイナー通貨の保有ポジションを継続しています。デイトレでは、欲張らずに早めの決済を心がけたいと思います。

今日の環境分析 2022年12月7日

昨日は、市場全般に落ち着いた動きのなか、調整の動きが見られました。昨日発表されたオーストラリアの政策金利は、事前予想通りの+0.25%の利上げとなる3.1%となりました。さらに利上げを行うことを想定しているとコメントしました。しかし、大きなサプライズがなかったためAUDの方向感に変化はありませんでした。

通貨相関からは、4時間足で調整の動きが見て取れます。JPYが弱く、USDが強くなっています。足元の米国の経済指標の強さを見て、USDの反転の動きとなりました。USDJPYに関しては、一旦の円高方向の動きが終わりかけているかのようにも見られます。再び円安方向に向かうのか、調整の動きが継続するのか注目です。EUR・GBPの強さ、AUD・CADの弱さが継続しています。これらを組み合わせたマイナー通貨は堅調です。メジャー通貨は、4時間足で収束の動きを強めているため、発散に向けた準備段階に入っています。トレンドの発生の確認を待ちたいと思います。

本日は、カナダの政策金利に注目です。昨日のオーストラリア同様、利上げ幅を圧縮しているためCADの弱さが継続しているなか、本日の政策金利の発表時にはトレンドが継続するのか反転するのか注目しています。

今日の環境分析 2022年12月6日

前週末の雇用統計に続き、ISM非製造業景況指数も予想を上回り、米国金利が上昇しUSDが強い展開となりました。次回のFOMCで利上げ幅を0.5%に圧縮するのは既定路線になっていますが、利上げのゴールが遠のいた印象にあります。通貨の動きはモメンタムにあると考えています。米国の利上げペースが鈍化していることに違いはないので、利上げペースを強めるUSD以外の動きの良さにつながっています。

通貨相関からは、このような動きはUSDで相対的な弱さで表れています。USD・AUD・CADの弱さが継続しています。NZDの強さは一服しており、JPY・GBPの強さを確認できます、クロス円通貨中心にこれら通貨の組み合わせに注目したいと思います。

本日は、オーストラリアの政策金利が発表されます。AUDの弱さが継続していることから、政策金利の発表時にはトレンドが継続するのか、反転するのか注目しています。

今日の環境分析 2022年12月5日

先週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、予想を大幅に上回る非常に強い数字となりました。雇用統計は翌月に修正されることが多く、単月で景気判断をするのは難しいと思います。米国景気は停滞していると判断されるため、次回の利上げ幅は前回までの0.75%から0.5%に圧縮される方向に変わりはないと思われます。しかし、今回の雇用統計の結果から、次々回の利上げ幅をさらに圧縮した0.25%と予想していましたが、0.5%のままの可能性も高まってきました。こうした動きから、次の材料が出るまではUSDの弱さは一服するものと思われます。

通貨相関からは、NZD・JPYの強さ、USD・CADの弱さが継続しています。金曜日と方向感に変化は見られません。AUD・EURの弱さも続いています。週末の雇用統計の結果を受けて、欧州時間からのUSDの反応に注視したいと思います。金融政策に変化のないJPYを中心に注目したいと思います。

今週は、火曜日のオーストラリアと水曜日のカナダの政策金利の発表に注目です。前回、カナダは利上げ幅を圧縮し、CAD安の動きを強めました。利上げ幅の圧縮が方向感を決定づけるので、今回、横這いであっても金融当局のコメント次第では加速することも想定しておく必要があります。本日は、米国のISM非製造業景況指数に注目です。