明日の米雇用統計前に様子見?_4/4(木)

今日の環境分析 2024年4月4日


 昨日は、米国の経済指標を反映した動きとなりました。ADP全米雇用報告は市場予想を上回り、ドル高の動きを強めました。その後に発表されたISM非製造業景況指数は、市場予想を下回る51.4となり、ドルが停滞する結果となりました。前月悪化し懸念されたISMの雇用指数は若干の上昇となりました。労働統計はともに強い結果になっていることから、明日の雇用統計への警戒が一段と高まってきました。FRB議長は「利下げを急がない」と発言し、年内3回の利下げ見通しに変化はないものと判断されました。しかし、このところの好調な経済指標の結果をみると、年内の利下げ回数が2回以下になる可能性が高まってきました。日米間の金利差は高止まりすることになるので、USDJPYの介入を警戒した不自然な動きはいずれ修正される可能性があることを注意しておきたいと思います。ユーロ圏の3月の消費者物価指数は前年同月比+2.4%と3か月連続で伸び率が縮小しました。市場では横ばいと予想されていたため、インフレの鈍化を確認できる結果となり、ECBの利下げ観測を強めることになりそうです。USDJPYは円買い介入を警戒し、152円を頭に押さえられています。その他のクロス円は上昇していることから、USDJPYの不自然な値動きにもみてとれます。

 通貨相関から、そのことが説明できます。JPYの弱さが再び強まり、USDも下位足で弱さが顕著となりました。CADはUSDに連動して弱くなりました。その他の通貨は堅調な動きをみせていることから、円安・ドル安の動きとなりました。JPY・USDの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>CAD>AUD>EUR>GBP>JPY>NZD
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>CAD>USD>JPY

 本日は、ECB理事会の議事要旨公表や米国の新規失業保険申請件数に注目ですが、サプライズの内容でない限り、明日の米国の雇用統計を前に様子見姿勢を強めることになると思います。USDJPYを除くクロス円で円安の動きが続いています。前回高値までは値幅がありますが、USDJPYが高止まりしている間はこれらクロス円通貨の上値追いの動きが続くことが想定されます。円買い介入に警戒しつつも値動きに注目しておきたいと思います。また、本日もFRB高官の発言が複数予定されています。米国における利下げ観測に変化があるのか注目しています。