今日の環境分析 2022年10月11日

昨日、ロシアは、クリミア橋攻撃への報復としてウクライナのキーウを含め複数の都市を攻撃しました。これを受けて、再び長期化懸念からリスクオフの動きが強まり、EURやGBPが売られました。しかし、イングランド銀行が14日までの国債買い入れを増額することを表明したため、GBP安に歯止めがかかる局面もありました。日本・米国が休日であったことから、日本時間・米国時間では値動きが乏しい展開になりました。このため、方向感のない一日でした。USDJPYは145円台後半に入ってきました。146円付近が再度の為替介入水準と思われているため、上値追いには慎重な姿勢になっているように思われます。

通貨相関からは、USDの一強状態が続いていますが、JPYの強さも目立っています。また、EUR・GBPの弱さ、オセアニア通貨のさらなる弱さが顕著になっています。このため、ドルストレート通貨やクロス円に注目です。上位足から下位足まで方向感が揃っているので、各通貨の強弱は明確になっていると思います。これらの強弱感にそった組み合わせで通貨選択をすることに徹したいと思います。

本日は、英国の失業率に注目です。英国では、景気対策と金融引締め方針との混乱は継続していると考えられます。失業率の水準で景気対策が強化されるようであると、GBP安につながることになると思われるので警戒が必要です。明日(日本時間明後日未明)のFOMCの議事要旨公表や明後日の消費者物価指数の発表を前に動きづらい展開が想定されます。特に、消費者物価指数の内容次第では、円安が加速する恐れがあります。その際は、為替介入が想定されるため、USDJPYの値動きには注意していきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月10日

先週金曜日の米国の雇用統計は、ほぼ市場予想通りとなりました。これを受けて、11月2日のFOMCでは4回連続の0.75%の利上げの確度が高まってきました。その後は0.5%、0.25%の利上げをし、利上げは終了するとの見方がメインシナリオになっています。金利差を背景とした値動きは続くと考えられ、USDの強さに表れています。しかし、USDJPYは、米国の金融引締めのゴールが見えてきていること、日本の為替介入の可能性があることから、上値は限定的だと考えています。

通貨相関からは、USDの一強状態が戻りました。JPYの強さも戻ってきました。EUR・GBPの弱さが再び現れてきたことで、マイナー通貨の弱さが相対的に薄れてきました。強弱感がはっきりしていることから、通貨選択がしやすい状況にあります。ともに強い通貨であるUSDJPYを除くクロス円・ドルストレート通貨に注目しています。

今週は、米国のイベントが多くあります。水曜日(日本時間木曜日未明)に発表されるFOMCの議事要旨の公表に注目です。また、木曜日の消費者物価指数、金曜日の小売売上高にも注目です。その他、金融当局の発言が多くあります。インフレの現状や金融引締めの今後の方針などを確認できる重要なイベントになるので警戒が必要です。本日は、日本とカナダは祝日で休場、米国でも多くの州で休日になるため、欧州時間を除いて、閑散な市場展開が想定されます。

デイトレードの実績_2022年10月第1週

10月第1週は、9通貨ペアで+527.2pipsとなりました。週を通じて13回トレードし、9勝4敗、勝率69.2%となりました。今週もボラティリティの高い展開となっため、Stopの位置を広めにした結果、過去の平均を上回る損失となる場面はありました。金曜日の2つのトレードは、回避条件に準じていたので見送りすべき局面でした。今週もUSDJPYのトレードはありませんでした。また、月曜日はトレードはありませんでした。

デイトレードのノウハウとなる部分についてはチャートから削除しています。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

スワップ一覧_2022/10/8(Axiory/BigBoss/XM/Titan)

今週は、オーストラリアとニュージーランドの政策金利の引上げが発表されました。ともにスワップポイントに反映されていますが、0.25%の利上げにとどまったオーストラリアに対し、ニュージーランドは0.5%の利上げを行ったので、NZD関連通貨により強く反映されました。EURNZDのロングポジションは、各社のロングポジションの中で最大のマイナススワップになりました。GBPNZDはロング・ショートポジションともに、大きなマイナススワップになっているため、スイングトレードの対象にするのは難しいと思われます。
USDJPYは、スワップ方針が2極化しています。BigBossとともにTiatanのロングポジションのスワップポイントが低下したままです。AxioryとXMは日米の金利差を素直に反映しているので、この先のスワップの水準に注目しています。

今日の環境分析 2022年10月7日

USDJPYは再び145円台に乗せてきました。米金融当局の強気の金融引締め継続発言を受けて、ドル高が強まりました。本日は雇用統計の発表があるうえ、日本では3連休前になるため、為替介入をしても効果は限定的と思われ、為替介入をしづらい局面にあると考えます。IMF専務理事は、来年、世界の3分の1が景気後退に陥ると見通し、インフレ抑制を推進すべきと発言しました。このため、世界的な金融引締めの動きを継続するため、金利差に注目した相場が続きそうです。

通貨相関からは、再び、上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。USD・EUR・JPYの強さ、GBPとオセアニア通貨の弱さが目立ちます。久しぶりに強弱感が明確になっているので、通貨選択がしやすい状況にあります。USDJPYを除くクロス円やドルストレート通貨に注目しています。

本日は、米国の雇用統計に注目です。このところの労働市場に関連する統計から、インフレ減速に伴う金融引締め姿勢の後退を期待する動きが高まっています。しかし、金融当局からは引締め継続コメントが多く出ていることから、本日の雇用統計の数字が方向性を決定づけると思われます。また、米雇用統計と同時刻に発表されるカナダの失業率にも注目です。雇用統計の発表を前に大きくは動きにくいと思われ、週末でもあることから見送り姿勢で臨むのも良いと思います。

今日の環境分析 2022年10月6日

昨日、ニュージーランド連銀は、市場予想通り+0.5%引き上げ、先進国中最高の3.5%の政策金利となりました。前日発表のオーストラリアの+0.25%引上げとの比較から、NZDが堅調な展開となりました。米国では、ISM非製造業景況指数は、市場予想を上回るものの前月比でマイナスとなりました。また、住宅ローン固定金利は6.75%と16年ぶりの高水準となりました。ADP全米雇用報告は市場予想を小幅に上回る結果となり、明日の雇用統計を前に労働市場の動向に注目が集まってきました。OPECプラスでは、11月200万バレルの大幅減産を決定しました。原油価格が低下してきた中で、産油国の窮状を反映した形ですが、再度、エネルギー価格の上昇が懸念されます。米国ではインフレ減速の動きから金融引締め姿勢の後退を期待されていただけに、今後の動向に注目したいと思います。

通貨相関からは、政策金利の引上げを発表したNZDの反発が目立ちました。金融引締めの先頭を走っていたため、引締め達成感からNZDの上値が重い展開が続いていましたが、先進国中最高の政策金利になったことを受けて買戻しの動きが強まりました。金利差を背景とした買いの姿勢が強まるものと思われます。USD・JPYの4時間足の弱さが継続しています。日足に波及するまでに至っていませんが、下位足の動きが継続するのか反転するのか注視していきたいと思います。日足と4時間足の通貨の強弱は逆方向になっています。このため、通貨選択の難しい状況にあります。Mark’s Tradeでも日足・4時間足ともにトレンドの発生を確認することができません。明日に雇用統計を控えているだけに様子見姿勢が良さそうです。

本日は、ECB理事会の議事要旨の公表や日米の金融当局の発言が予定されています。しかし、市場へのインパクトは少ないと考えており、明日の雇用統計を前に大きく動きにくいと思われます。

今日の環境分析 2022年10月5日

昨日は、クロス円・ドルストレート通貨中心に大きく動きました。オーストラリア中央銀行は、事前予想の+0.5%を下回る+0.25%の利上げを実施し、政策金利は2.6%となりました。前日の米国のISM製造業景況指数の悪化とあわせ、グローバルで進む金融引締めの加速化にブレーキが踏まれてきたようです。米国では雇用動向調査の求人件数が2年半ぶりの減少も、米国の大幅利上げ継続観測が弱まってきました。このところ物価指数からインフレ実態をみていましたが、金融引締め効果が労働市場に波及してきたと判断されています。

通貨相関からは、4時間足で見たUSDの弱さが継続しています。米国の金融引締めのゴールが見えてきたとの見方から、USDの上値が重たいのだと思います。また、EUR・GBPに買戻しの動きがみられますが、ファンダメンタルズを考慮すると、目先の動きをどう判断すべきか悩ましい所です。すべての通貨で上位足から下位足まで方向感が揃っていないため、通貨選択が難しくなっています。オーストラリアは、利上げ幅を圧縮したことで、一歩先んじて金融引締めのゴールが見えてきたようで、AUDの弱さが相対的には目立っています。

本日は、米国のISM非製造業景況指数が最大の注目です。月曜日の製造業景況指数では悪化した数字が発表されましたが、非製造業でも悪化しているようだと、一段と金融引締めのゴールが見えてくるようになると思います。さらに、ADP全米雇用報告にも注目です。週末金曜日の雇用統計の前哨戦となる指標でもあり、昨日の雇用動向調査と同様の動きが想定されます。インフレ要因の一つである賃金上昇の裏付けとなる労働市場の動きが、金融政策に与える影響度を高めています。また、ニュージーランドの政策金利の発表に注目です。昨日のオーストラリアのようなサプライズになるのか注意しておきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月4日

昨日は、日本銀行が9月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)を発表しました。大企業製造業の景況感は3期連続で悪化し、円安による原材料価格やエネルギー価格の上昇によるコスト増を要因とし、円安効果が乏しいことが明らかになりました。半年ほど前は日銀総裁は円安は日本経済にプラスだと発言をしていましたが、行き過ぎた円安進行は日本経済にとってプラス要因はないと判断できます。日銀の金融政策が変更される足掛かりになるかもしれません。
英国政府は、9月下旬に発表した大規模減税策のうち、高所得者向けの所得税率引下げを撤回しました。しかし、英国の混乱は継続していると判断しており、GBPの上値は重たいと判断しています。欧州では、スイスの銀行大手であるクレディ・スイスで債務不安への報道がされています。リーマンショックが起きる前に米国で起きた状況に似てきたように思われます。欧州を舞台に金融不安が起きる可能性が否定できないと思います。
USDJPYは、日本時間に145円台に再び乗せましたが、介入を警戒した動きから反落しました。米国のISM製造業景況指数は、市場予想を下回る悪化水準となり、金融引締めペースが緩むと判断され債券価格が下落し、株式市場は大幅に上昇しました。USDJPYを除くクロス円はJPYの弱さから大きく買われました。先月後半の反動の動きのようであり、期を越えて新たなポジションを構築しているかのように思われます。

通貨相関からは、JPY・USDの弱さが目立ちます。反動の動きがどこまで続くか、日足に波及してくるのか注目です。EUR・GBPの強さが目立ちますが、ファンダメンタルズを考慮すると、どこまでその強さを信じてよいものか疑問です。マイナー通貨は弱さを継続しています。方向感がつかみにくい状況は依然として続いています。

本日は、オーストラリアの政策金利の発表に注目です。その他、欧米の金融当局の発言が多く予定されています。内容次第では大きく影響を受ける可能性があるので警戒したいと思います。

今日の環境分析 2022年10月3日

週末金曜日は、EUR・GBPの上昇とNZDの下落が目立ちました。EUR・GBPは、期末特有のポジション調整による買戻しの動きに加え、インフレ加速懸念から利上げ継続を見越した買いにつながったと思われます。その動きは、9月のユーロ圏の消費者物価指数でも確認できました。前年比では、予想の+9.5%を上回る+10.0%と、統計を確認できる1997年以降の過去最高となりました。5ヵ月連続で上昇しており、なかでもエネルギーは+40.8%と大幅な上昇になりました。金曜日にサイン発生の確認できたものの期末要因から見送った通貨ペアは、サイン通りの動きになりました。

通貨相関からは、マイナー通貨の弱さが目立っています。NZDは月足を除き最弱通貨となっています。早くに金融引き締めを開始したものの、その後の日本を除く各国の金融引き締めの動きを受けて、相対的な弱さを確認することになりました。USD・JPYは前日の弱さから反転する動きとなったものの、EUR・GBPの強さが目立ったことから、相対的な強さは中立となりました。メジャー通貨の強さが継続するのかに注目していますが、英国と欧州の景気悪化懸念が強まっていることから、上値は限定的と考えています。

10月入りで、新たなトレンドに期待しています。先週末金曜日に見送ったサインが継続されるのかに注目しています。今週は、火曜日にオーストラリアと水曜日にニュージーランドの政策金利の発表が予定されています。また、米国では、月曜日にISM製造業景況指数、水曜日にISM非製造業景況指数、金曜日に雇用統計が発表されます。さらに週を通して欧米の金融当局の発言が多数予定されています。多くの外部要因があることから、経済指標・金融当局の発言に影響を受けやすい週になると思われます。本日は、オーストラリアと中国が祝日で休場となります。

2022年9月の運用実績

9月は、日中のボラティリティが高く、大きなトレンドを掴むことが難しく、利確ポイントも難しい局面でした。8月後半から月またぎのポジションが多かったため、9月のポジションは久しぶりに少ない6通貨でした。少ないトレードでしたが、平均的な収益を上げることができました。

6勝0敗、勝率100%、平均収益153.3pips、保有日数6.8日となりました。