ECB政策金利・米GDPに注目!_1/25(木)

今日の環境分析 2024年1月25日

 昨日、カナダ中央銀行(BOC)は政策金利を発表し事前予想通りの据え置きとなりました。利上げ終了を示唆したことからCADは下落しました。BOCは北米経済圏の中で米国に先んじて金融政策を行う傾向にあるため、FRBの金融政策の変更時期を探るためにも今後のBOCの動きに注目しておきたいと思います。また、欧米各国地域のPMIが発表されました。米国においては製造業PMIが50.3と予想の47.9を大きく上回り、サービス業PMIとともに景気の分岐点とされる50を上回り、米国経済の底堅さを確認する結果となりました。欧州では、EURのPMI総合で47.9と8か月連続で50割れとなりました。ドイツやフランスの低迷が目立つ結果となりました。一方、英国では堅調な展開になったことから、GBPの対EURでの優勢が高まりました。また、米国大統領選挙の共和党予備選挙では、トランプ前大統領が前週に続き連勝し、「もしトラ(もしもトランプが大統領になったら・・)」の懸念が一段と高まってきました。グローバル経済への影響はこれから顕著になると想定され、どのような反応をしてくるのか、年後半に向けて目が離せない状況にあります。

 通貨相関からは、GBPの堅調さが継続し、JPYやNZDが反転の動きを強めました。金融政策を主要国に先立って行う傾向にあることを背景に、AUD・CADの弱さが目立っているものと思われます。なかでもCADは昨日の政策金利の発表が後押しした結果と思われます。同様の動きがEURにみられるのか本日の動きに注目しています。全般には、依然として方向感を判断しずらい状況になっており、EURの方向性を確認したうえで全体の方向感が確定するのではないかと考えています。堅調なGBPや反転の動きのみられるJPYを軸に通貨選択をしたいと思います。EURはECBの政策金利と総裁会見の内容を確認してからの動きに注目しています。

 強い通貨:GBP・JPY・NZD
 弱い通貨:AUD・CAD・(EUR)

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>JPY>AUD
 4時間足 : JPY>GBP>USD・NZD>EUR>AUD>CAD

 本日は、欧州中央銀行(ECB)の政策金利と米国のGDPに注目しています。ECBは金融政策に変更はないと思われ、昨日のPMIの結果を受けてECB総裁の発言に利下げ時期の示唆があるかに注目しています。ECBの金融政策の発表の前にドイツのIFO景況指数が発表され、ここでドイツ経済の悪化を確認することになると、EURの動き出しにつながることになると思われます。また、米国のGDPでは米国経済の堅調さを確認するようだと、FRBによる金融政策の転換前倒し観測は一段と後退するものと思われます。その場合のUSDの動きに警戒したいと思います。