今日の環境分析 2023年7月12日

 日銀の大規模な金融緩和策の一つであるイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)の変更期待が強まり、先週後半から続く円高が加速しています。昨日は、140円台前半まで円高が進みました。6月前半に139円~140円のレンジ局面があるため、140円の大台を割り込んだ場合でも一旦は下落の強さがおさまるものと思われます。

 通貨相関からは、JPY・EUR・GBPの強さが継続しています。EUR・GBPはともに強い動きですがEURGBPの動きからはEURの弱さが目立つことから、JPY・GBPの強さに限定して考えた方が良いと思います。USDやマイナー通貨の弱さは継続しています。本日は米国・カナダ・ニュージーランドの重要な経済指標の発表があるため、これら関連通貨のボラティリティに警戒したいと思います。

 本日は、今週最大の注目である米国の消費者物価指数が発表されます。USDJPYは直近高値から5円近く下落しているため、本日の米国の消費者物価指数の内容次第では急反発の可能性もあるので警戒したいと思います。本日は、ニュージーランドとカナダの政策金利の発表にも注目です。市場予想では、ニュージーランドは金利据え置き見通し、カナダは追加利上げの可能性が高いと判断されています。また、英国BOE金融安定報告書の公表にも注意したいと思います。