USDの弱さは続く?!_5/16(木)

今日の環境分析 2024年5月16日

 昨日は、今週最大の注目だった米国の消費者物価指数(CPI)が発表されました。前年比+3.4%、前月比では+0.3%と、3月の+0.4%と市場予想の+0.4%を下回り、伸び率の鈍化を確認する結果となりました。同時刻に発表された小売売上高は横ばいとなり予想を下回り、NY連銀製造業景況指数では悪化し6か月連続マイナス圏となるなど、米国経済のピークアウト感を印象付ける内容でした。前日のFRB議長は次の政策変更が利上げの可能性は低いと発言したこともあり、年内の利下げ観測が強まりました。これを受けて米国金利が低下し、USDの下落につながりました。

 通貨相関からは、USDの弱さが継続し、下位足では最弱通貨になりました。USDにつれてCADの弱さも一段と目立つようになってきました。これを受けてJPYは最弱通貨から脱してきました。AUD・NZDの強さが再び戻ってきました。EUR・GBPは中立的な位置づけに変わりました。米国の重要な経済指標は出尽くしたので、今のUSDの方向性を継続すると思われます。このため、USDの売り、AUDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : AUD>NZD>EUR>GBP>CAD>USD>JPY
 4時間足 : NZD>AUD>GBP>EUR>JPY>CAD>USD

 本日は、オーストラリアの失業率に注目です。堅調なAUDの動きが加速するのか反転するのか、そのきっかけになると思うので注意したいと思います。また、日本のGDPが発表されます。景気停滞を確認することになるのか、日本の利上げ時期を探る上で重要になります。米国では週次で発表される新規失業保険申請件数に注目です。雇用統計で確認した労働需給の逼迫緩和を再確認することができるのか、数字には注意したいと思います。再確認することになると、昨日のCPIで確認した消費動向と合わせて米国金利の低下を招くことになると思われ、その場合のUSDの下落には警戒したいと思います。さらに、FRB高官・連銀総裁の発言が複数予定されており、足元の経済指標の内容を受けて今後の金融政策に対してどのような意見が出されるのか注目しています。

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