今日の環境分析 2023年5月8日

 週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、市場予想を上回る雇用者数となり、過度な景気後退懸念が払拭されました。これを受けてUSDは反発しましたが、大きな流れにはつながっていません。やはり次回のFOMCにおいて利上げ見送り観測が強まっていることが影響していると思われます。

 通貨相関からは、USDの相対的な弱さが継続しています。その他の通貨は下位足で調整の動きを見せており、上位足へ波及するのか否かに注目です。水曜日の消費者物価指数の発表を前にUSDは動きにくい状況にありますが、ドルストレート通貨を中心に通貨選択をしていきたいと思います。

 今週は、水曜日の米国の消費者物価指数と木曜日の英国の政策金利の発表が最大の注目材料です。米国の消費者物価指数は、インフレのピークアウトを確認できるのかに注目です。また、英国の政策金利は利上げ継続と思われますが、先週のECB同様に利上げ幅を圧縮するのか否かを注視したいと思います。それぞれ、指標の発表に向けてUSD・GBPの値動きに注目したいと思います。
 本日は、オーストラリアの住宅建設許可件数に注目しています。重要度は低い指標ですが、このところ動きの出てきたAUDへの影響を与える可能性は高いと考えています。また、本日は英国は祝日のためGBPは見送りたいと思います。日本ではゴールデンウィークを明け、先週の多くのイベントを消化することになります。JPYの動きには警戒したいと思います。

2023年4月の運用実績(スイング)

4月は、2,084.0pipsと3月に続き、高い収益を獲得できました。年度明けからの動きが前半見られたものの、レンジ内の動きに推移することが多く、エントリーチャンスの少ない状況でした。エントリーチャンスが発生しても、見送りとなる場面が多くみられました。このためエントリーの精度が高まり、1回の微損となる負けにとどめられ、勝率を高めることができました。4半期明けでもあることから、比較的長めにポジションを保有することを心がけ、保有日数が高まりました。

12勝1敗、勝率92.3%、平均収益160.1pips、保有日数7.6日、ペイオフレシオ62.024、プロフィットファクター744.29となりました。

今日の環境分析 2023年5月5日

 昨日発表されたECBの政策金利は、市場予想通りの+0.25%の利上げとなりました。一部に期待された+0.5%ではなく、利上げ幅を減速したことで、調整を強めました。しかし、ECB総裁はインフレへの警戒感を弱めていないため、金融引き締めの継続は続くと判断されます。前日のFOMCで利上げ打ち止め観測が出たUSDとの対比で、EURの強さは継続しそうです。GBPとともに、EURを軸に見ていきたいと思います。

 通貨相関からは、USD・CADの弱さが継続しています。JPY・EUR・GBPは下位足で調整の動きは見られますが、上位足の方向性へ回帰すると考えています。利上げを再開したAUDが堅調に推移しているように、金融政策の方向性が通貨の方向性を決定づけています。EUR・GBPを軸とした通貨選択を継続したいと考えています。

 本日は、米国の雇用統計が最大の注目です。労働市場の逼迫が続いているのか、インフレが継続しているのか、今後の金融政策を決定づける重要な経済指標になります。先日のFOMCの決定を後押しすることになるのか、雇用統計の内容に注目したいと思います。また、同時刻に発表されるカナダの失業率にも注目です。今後の北米経済圏の景気判断に大きな影響を与えるものと思われます。さらに、オーストラリアの四半期金融政策報告にも注目しています。今回、サプライズで利上げを再開しただけに、今後の金融政策の方向性を精査していきたいと思います。週明け月曜日は、英国は祝日で金融市場は休場となります。

今日の環境分析 2023年5月4日

 本日未明に発表されたFOMCの政策金利は、市場予想通りの+0.25%の利上げとサプライズのない結果となりました。利上げの打ち止めを示唆し、金融引き締めのゴールが確定してきたことから、次はいつ金融緩和に移るのかが焦点になってきました。インフレ抑制の金融引締めから景気停滞回避への金融緩和への動きに注目していきたいと思います。これを受けてUSDの上値は期待しづらいことが明確になってきたため、USDに変わる通貨探しの動きが顕著になっています。その最たる候補がEURであると思います。本日は、ECBの動きに注目したいと思います。

 通貨相関からは、金融引締めのゴールを確認しつつあるUSDの弱さが目立っています。先行するCADの動きに追随すると思われます。先週の日銀総裁の会見で金融緩和継続が示され、JPYを売り戻す動きがみられました。しかし、今後の金融政策に動きがあるとすれば、それはすべて金融引締めにつながる動きと思われるため、JPYの強さを見る向きもあります。このため、JPYは方向感のない状況にありますが、再び、強くなるのではないかと考えています。EURを軸に通貨選択をしたいと思いますが、全般に方向感のつかみにくい状況にあるため様子見しています。

 本日は、ECBの政策金利とその後のECB総裁の記者会見に注目です。利上げ幅は+0.25%が市場予想となっているものの、+0.5%の可能性も否定できないため、発表後の値動きに警戒したいと思います。明日は米国の雇用統計も控えていることから、方向感を模索する展開が続くと考えています。

今日の環境分析 2023年5月3日

 昨日は、オーストラリア中央銀行がサプライズとなる政策金利の+0.25%利上げを実施しました。市場予想は据え置きが大勢を占めていたので、利上げの再開は大きなサプライズとなり、AUDの上昇につながりました。この動きを受けてNZDも連高の展開となりました。また、EUの4月の消費者物価指数は前年同月比+7.0%と高水準を継続しました。この結果、次回の利上げ継続は決定的となりました。

 通貨相関からは、JPYの最弱通貨が継続しています。EURの強さは一服しましたが、GBPの強さは継続しています。AUD・NZDが下位足で反発し、ファンダメンタルズの変化に伴う反発の動きなので持続すると考えます。このため、日足に波及してくることを想定しています。USD・CADともに軟調な展開が続いています。USDJPYを除くクロス円、AUD・NZD関連通貨に注目しています。

 本日は、日本時間明日未明に発表される米FOMCの政策金利に注目です。利上げ幅とともに今後の金融引き締めに向けた金融政策の方向性が最大の焦点となります。また、FOMC前に発表されるISM非製造業景況指数にも注目です。同指数の発表を受けて、FOMCの発表前に、前倒しでUSDが動き出してくる可能性も高いので、警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年5月2日

 昨日は、前週末の動きを受けてJPY安の動きが継続したものの、その他の通貨ペアでは反転の動きがみられました。昨日発表されたISM製造業景況指数は、市場予想は上回ったものの6か月連続で50を割り込み、景気後退懸念が継続しています。今週のFOMCでは0.25%の利上げが想定されるものの、利上げ打ち止めとなる可能性が高まっています。このためUSDは上値の重い展開が続いています。

 通貨相関からは、JPYが最弱通貨となっています。下位足では、JPYを除き上位足の方向感からの反転の動きとなりました。USDも相対的に弱い動きになっており、USDJPYを除くクロス円・ドルストレート通貨に注目しています。EURが下位足で調整の動きとなりましたが、上位足にまで波及していません。GBPとともに継続して注目していける通貨と考えています。

 本日は、オーストラリアの政策金利に注目です。金利据え置き見通しですが、一部にはサプライズを期待する向きもあり、発表後の動きに注目しています。また、欧州の消費者物価指数にも注目です。木曜日のECBの理事会に影響を与える可能性が高いため、内容を注視したいと思います。日本は明日から連休に入ります。明日(日本時間明後日未明)にはFOMCの結果が発表されるのを前に様子見の動きが続くと思われます。

今日の環境分析 2023年5月1日

 週末金曜日は、日本銀行の金融政策決定会合を受けて大規模な金融緩和策の継続を明言したことから、JPYが大きく売られる展開となりました。すべてのクロス円通貨が1%以上の大きな上昇となりました。市場が期待していた金融緩和策の解除が遠のいたためと月末要因を加え、円買いのポジションを解消する動きが強まったと思われます。クロス円通貨のトレンド発生を確認する結果となりましたが、大きな上昇の後だけにどの程度一服するのか注目です。

 通貨相関からは、JPYが再び最弱通貨になりました。日銀の金融緩和継続方針を受けて、目先の金融緩和策解消の動きを懸念する必要がなくなり、円売りに安心感を与える結果となっています。一方、USDは今週のFOMCにおいて利上げすることを見込んでいるものの、金融引き締めのゴールが見えてきているため、上値の重い展開になっています。EUR・GBPは金融引締めのゴールがまだ先に想定されているため、堅調な展開が続いています。GBPがEUR対比で堅調な展開になってきているため、GBPを軸にした通貨選択をしたいと思います。

 今週は、重要な経済指標の発表が続きます。月曜日は米国のISM製造業景況指数、火曜日はオーストラリアの政策金利と欧州の消費者物価指数、水曜日は米国のISM非製造業景況指数とFOMC政策金利、木曜日はECBの政策金利、金曜日は米国の雇用統計など、それぞれの指標が相場に大きな影響を与える可能性が高いと思います。特に、米国においてはFOMCと雇用統計という2大イベントが連なることから、USDの動きには注意したいと思います。
 本日は、月初・週初となるうえに、日本では週後半からの5連休を控え、英国・欧州では祝日です。月初めのポジション管理の動きがあるかもしれませんが、週末に大きくJPYが動いた後だけに、様子見の展開になるものと思われます。欧州時間が閑散となることが想定されることから、その後の米国時間の値動きに警戒したいと思います。