欧CPI・米ISMに注目!_3/1(金)

今日の環境分析 2024年3月1日

 昨日、日本銀行の高田審議委員が「極めて強い金融緩和からのギアシフトに向けた検討が必要」と講演の中で発言しました。マイナス金利政策からの早期転換に前向きの姿勢を示し、円が上昇しました。USDJPYは149円台前半まで下落しましたが、その後、USDの反発の動きから149円台後半にまで戻しました。しかし、USDJPY以外のクロス円通貨は円の強さが持続したことから下落しました。米国では、FRBが金融政策に重視している個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表され、市場予想通りの前年同月比+0.4%と伸び率が鈍化しました。6月からの利下げ開始見通しを確認する結果となりました。また、米国の新規失業保険申請件数は4週ぶりに増加しました。来週金曜日の雇用統計が注目されます。

 通貨相関からは、足元のJPYの強さが際立ちます。日足で最弱通貨なのに対し、4時間足では最強通貨になっており、JPYの反転の動きが顕著になっています。USDの強さも継続しているため、USDJPYの動きは鈍い状況ですが、その他のクロス円通貨の下落は加速しています。クロス円通貨の多くが日足のミドルバンド(20MA)に近づいており、抜けてくるのか注目しています。JPYを含めたメジャー通貨の強さが目立つなかで、GBPの弱さが見られる展開になっています。マイナー通貨の弱さは継続していることから、マイナー通貨売り、GBPを除くメジャー通貨の買いの通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: EUR・USD・JPY
 弱い通貨: AUD・NZD・CAD

 日足   : NZD>EUR>USD>GBP>AUD>CAD>JPY
 4時間足 : JPY>USD>EUR>CAD>GBP>AUD>NZD

 今日から3月になりました。日本では多くの企業が決算期末を迎えます。期末が近づくにつれて海外資産の国内還流の動きが強まると思われ、円高方向への動きには警戒したいと思います。本日は、米国のISM製造業景況指数が最大の注目材料です。景気判断の分岐点とされる50にどこまで近づくのか注目しています。また、欧州の消費者物価指数にも注目です。欧州のインフレが減速しているのか、内容次第でEURが大きく動く可能性があるので警戒したいと思います。また、中国のPMIにも注意しておきたいと思います。

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