今日の環境分析 2023年4月19日

 昨日は、英国の失業率やカナダの消費者物価指数が発表されました。ともに事前予想とほぼ同じ水準であったことから市場インパクトはありませんでした。前日同様、全般に小動きに推移し、ボラティリティが一段と低下しました。チャートからは収束の動きを強めていることから、発散のきっかけ待ちの状況にあります。

 通貨相関からは、下位足でUSDの強さが継続しています。CADは上位足から下位足まで強さが揃っています。一方、JPY・NZDも上位足から下位足まで弱さが目立つことから、これら関連通貨の売りポジションに注目しています。

 本日は、英国の消費者物価指数に注目です。昨日同様、市場予想と大きく乖離していなければ、市場インパクトは少ないかもしれません。各通貨ペアともに収束の度合いを強めています。いつ大きく動き出してもおかしくない状況にあるため、足元の値動きには注視したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月18日

 昨日発表された4月のNY連銀景気指数は、前月比+10.8と市場予想の-18.0を大きく上回り、5か月ぶりのプラス圏となりました。これを受けてUSDが上昇し、クロス円の中で出遅れていたUSDJPYの上昇につながりました。しかし、全般には小動きに推移し、ボラティリティも低下しています。徐々に日足ベースでトレンドの発生が確認できているため、大きな動きは近いと思っています。

 通貨相関からは、USDの強さが戻ってきました。上位足まで波及していないため、まだ様子見ですが、上位足から下位足まで強さの揃っているCADの動きに追随する動きになりつつあります。これまで注目してきたUSDストレート通貨は見送り、クロス円中心に通貨選択をしていきたいと思います。EUR・GBPが下位足で弱くなってきており、今後の動向を注視しています。

 本日は、オーストラリアRBAの議事録公表に注目です。AUDが戻り歩調になってきていることから、内容次第で戻りが加速することも想定されます。また、中国のGDP、ドイツのZEW景況感調査にも注目です。英国では失業率、カナダでは消費者物価指数が発表されます。ともに、重要な経済指標となるため、GBP・CADの値動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月17日

 先週末金曜日は、米国で3月の小売売上高が発表されました。前月比-1.0%と事前予想を下回り、急激な利上げに伴い個人消費の停滞が明確になり、景気悪化懸念が強まりました。そうしたなか、USDが反発しAUD・NZD関連通貨が前日の大きな変動を修正する動きがありました。その他の通貨ペアが全般に小動きとなり、様子見の動きが続いています。

 通貨相関からは、USD・JPYの弱さが継続しています。USDは目先の反発があったものの、方向感の変化は見られません。景気悪化懸念に伴う金融政策の転換を見越した動きが反映されているものと考えています。USDJPYを除くクロス円やドルストレート通貨への通貨選択を継続したいと思います。CADは上位足から下位足まで方向感が揃っており、強気姿勢で臨みたいと思います。

 今週は、火曜日のカナダの消費者物価指数と英国の失業率、水曜日は英国の消費者物価指数、金曜日は日本の全国消費者物価指数と英国の小売売上高、欧米各国地域のPMIに注目です。特に英国では雇用・物価動向を示す重要な経済指標の発表が続くため、金融政策の方向性の判断材料としてGBPの動きに大きな影響を与えそうです。このため、今週はGBPの動きを注視したいと思います。本日は、NY連銀の製造業景気指数に注目です。

今日の環境分析 2023年4月14日

 昨日発表された米国の3月の生産者物価指数は、事前予想を下回り2021年1月以来の低水準となりました。先日の消費者物価指数とともに、インフレ鎮静化の動きが強まっているようです。このため、米国の金融引き締めは残り1回程度の利上げ実施で終了する見通しが強まっており、USDの上値を重たくしています。また、AUD・NZDの反発を受けて関連通貨が大きく変動しました。

 通貨相関からは、JPY・USDともに弱い状況が継続しています。USDJPYはともに弱い通貨同士のため、方向感のつかみにくい展開が続いています。USDJPYを除くクロス円やドルストレートでは方向感を確認できる状況にあります。対して、金融引き締めの継続が想定されているEURの強さが目立っています。全般に、下位足で方向感が明確になりつつあるため、この動きが上位足に波及してくるのか注目しています。USDJPYを除くクロス円・ドルストレート通貨の通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、米国の小売売上高に注目です。消費者物価指数・生産者物価指数に続き、インフレ動向を判断する重要な経済指標となります。内容次第では、金融引き締めのゴールの位置を確定してくれるかもしれません。その場合、USDの上値は限定的となるため、ドルストレート通貨の動きに注目していきたいと思います。

今日の環境分析 2023年4月13日

 昨日発表された米国の3月の消費者物価指数は、事前予想を下回り、9か月連続で伸び率が鈍化しました。これを受けて、次回のFOMCにおいては利上げ見送り観測がでてUSDが下落しました。しかし、従来の消費者物価指数への反応にくらべると小動きの変動にとどまりました。本日未明に公表されたFOMCの議事要旨では、利上げの一時停止を検討する意見もあり、今年後半からの緩やかな景気後退懸念を示唆するものでした。市場全般は、大きなイベントがあったにもかかわらず、小動きに推移しました。いつ大きく動き出してもおかしくない状況になってきました。

 通貨相関からは、各通貨が上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。通貨の強弱が明確になってきていることから、通貨選択が容易になりつつあります。EUR・GBPの強い通貨群、AUD・CADの次に強い通貨群、そしてJPY・USD・NZDの弱い通貨群と分別することができます。強い通貨群と弱い通貨群の組み合わせで通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、オーストラリアの失業率、英国のGDP、米国の生産者物価指数に注目です。前日ほどのインパクトのある経済指標ではありませんが、内容次第では大きく動く可能性を秘めているため、発表時には警戒しておきたいと思います。スイングトレードにおいても、サインの確認できる通貨ペアが増えてきました。大きな動きにはつながっていませんが、兆しが表れていると判断しています。

今日の環境分析 2023年4月12日

 昨日は、上位足の方向に沿った動きとなったものの、全般に小動きに推移しました。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、様子見気分が広がりました。そうしたなか、昨日に続きJPYの弱さからクロス円通貨の上昇が目立つ展開となりました。

 通貨相関からは、前日と同様に、JPY・AUD・NZDの弱さが目立ち、USD・CADの強さが継続しています。EUR・GBPは堅調な展開となっており、弱い通貨の売りを軸とした通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、米国の消費者物価指数、FOMC議事録の公表に注目です。足元、USDは堅調な展開になっていますが、消費者物価指数の結果が下振れした場合のUSD急落に警戒したいと思います。また、カナダの政策金利の発表にも注目です。前回に続き利上げ見送りと思われますが、声明文の内容に注目です。北米経済圏として米国とともに、景気停滞の兆しがみられるのか、今後の米国の金融政策を判断するうえでも注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月11日

 昨日は、日本と米国を除き、主要国が祝日であったため、全般に小動きに推移しました。しかし、一部のクロス円通貨は円安の展開となりました。植田日銀総裁が就任し、現状の大規模な金融緩和策を継続することを表明しました。今後の政策変更には含みのある発言がありましたが、早急な政策転換がないことを示し、これがJPYの弱さにつながりました。

 通貨相関からは、JPYが弱くなり、USDは強さが戻ってきています。USDにつれてCADの強さも目立っています。対して、オセアニア通貨は上位足から下位足まで揃って弱さが継続しています。JPY・AUD・NZDの売り、USD・CADの買いを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、日本・米国を除く主要国がイースター休暇明けとなるため、休暇中の材料を消化する展開が想定されます。日本時間にはオセアニア通貨、欧州時間にはすべての通貨がボラティリティが高まると考えます。しかし、明日は重要な経済指標の発表を控えているため、慎重なスタンスで臨みたいと思います。

今日の環境分析 2023年4月10日

 先週末金曜日は、日本を除く先進国がイースター前のグッドフライデーの祝日のため金融市場は休場となり、ボラティリティが低下し閑散な展開となりました。米国の雇用統計は、雇用者数の伸びが鈍化したものの、労働市場の堅調さを確認する結果となり、米国金利が上昇しました。FRBの金融引き締めは続くとの見方からUSDが反発しました。

 通貨相関からは、下位足でUSD・JPYの強さやマイナー通貨の弱さが目立ちました。AUDやNZDは上位足から下位足まで方向感が揃っており、関連通貨に注目しています。USDの反発は短期的なものと判断しており、週半ばの経済指標の発表を待つ展開になると思われます。

 今週は、水曜日に重要な経済指標が集中しています。カナダの政策金利の発表、米国の消費者物価指数、3月21~22日開催したFOMCの議事録の公表があります。カナダは利上げ停止を早くに実行しており、今回も金利据え置きと考えられることから、声明文に注目です。米国の消費者物価指数はインフレの伸びが鈍化しているのか、景気停滞の動きを表しているのかに注目しています。FOMCの議事録は、3月の開催時期が金融システム不安のさなかにあったため、各委員がどのような意思決定をしていたのか内容に注目が集まっています。このように、水曜日の米国時間に大きな注目材料が集中するため、週前半は様子見の展開を想定しています。指標発表後の相場展開を確認したいと思います。
 本日は、日本と米国を除く主要国で金融市場は休場となります、このため、先週金曜日に続き、閑散な展開を想定しています。しかし、米国雇用統計明けのため、日本時間のクロス円や米国時間のドルストレート通貨の動きには注意したいと思います。