今日の環境分析 2023年4月28日

 昨日発表された米国の第1四半期の実質GDPは、前期比年率で+1.1%と2期連続減速し、景気失速の動きを確認する結果となりました。しかし、同時に発表された個人消費は堅調となったため、利上げ継続観測の高まりからUSDが上昇しました。調整の動きが強まり、スイングトレードでサインの確認できていた8通貨(昨日記載の9通貨は間違いでした)のうち4通貨が決済の動きとなりました。月末のポジション調整の動きが強まりました。

 通貨相関からは、これまで堅調だったEURが反落しNZDが反発するなど、下位足で調整の動きを強めています。GBPの強さ、AUD・CADの弱さは継続しています。月末要因の調整と思われ、4時間足から日足へ波及してくるほどの動きではないと判断していますが、値動きに注目しています。GBPを軸に通貨選択が良いと思いますが、月末・週末でもあることから積極的なエントリーは控えたいと思います。

 本日は、日本銀行の金融政策決定会合を受けて、日銀の金融政策の発表とその後の日銀総裁の記者会見に注目です。金融緩和継続が市場のコンセンサスとなっており、植田新総裁の下で最初の決定会合でもあることから、あえてサプライズはないものと想定しています。しかし、もしサプライズがあった場合の急激な円高には警戒しておきたいと思います。ほかに、オーストラリア・ドイツの物価指数、ドイツ・EU・カナダのGDP、米国のPCEデフレーターにも注目です。日を通して重要な経済指標の発表が続くため、発表時間前後の値動きには注意したいと思います。また、月末のポジション調整の動きにも警戒しておきたいと思います。
 週明け月曜日は、英国・欧州・スイス・中国が祝日で休場となります。
 

今日の環境分析 2023年4月27日

 昨日発表されたオーストラリアの消費者物価指数は、ほぼ市場予想通りの数字となりました。発表後にAUDは上下のブレはありましたが、下落基調に変化はありませんでした。全般には小動きに推移しましたが、メジャー通貨を除く通貨ペアにトレンドが発生しています。Mark’s Tradeではスイングトレードで監視対象21通貨中、9通貨にサインの確認ができます。

 通貨相関からは、EURの強さが継続しており、JPY・GBPの強さも確認できます。金融政策が引き締め方向にある通貨が強く、引締め終了の通貨が弱いように、ファンダメンタルズを反映した通貨強弱になっています。ファンダメンタルズを背景にしているだけに、この動きは中長期的な視点から継続すると判断されます。EUR・GBP・JPYの買いに対し、マイナー通貨の売りの通貨選択を継続していきたいと思います。

 本日は、米国のGDPに注目です。市場予想は2%と見込んでいますが、サプライズには注意が必要です。明日は日銀の金融政策の発表があります。金融緩和継続と見通されていますが、声明文の内容に注目しています。発表を前にJPYの値動きに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月26日

 昨日は、円が強い展開となりました。前日に高値を付けたEURJPYは大きなレンジの上限にきたため、上値追いが難しい局面になってきました。EURの強さに変わりはないため、EURJPYを除くEUR関連通貨は堅調な推移となっています。また、AUD関連通貨の下落が目立ちました。

 通貨相関からは、メジャー通貨の強さ、マイナー通貨の弱さが目立ちます。メジャー通貨間では、EUR・GBPが下位足で一服の動きがみられますが、上位足に波及するまでには到っていないことから、強さが継続していると判断しています。マイナー通貨は、上位足から下位足まで弱さが揃っていることから、マイナー通貨の売りを軸にした通貨選択をしたいと思います。

 本日は、オーストラリアの消費者物価指数に注目です。内容次第では再度の金融引き締めの可能性があるため、警戒しておきたいと思います。軟調な展開が続いているAUDの反転のきっかけとなるのか、下落が加速するのか注目しています。

今日の環境分析 2023年4月25日

 昨日は、植田総裁の金融緩和継続発言を受けて円安が進行するとともに、ECBの利上げ継続観測からEURが買われました。この結果、EURJPYは昨年10月の水準にまで上昇し、2015年高値149円も視野に入れる状況になってきました。USDJPYの動きは鈍いことから、円安ではなくユーロ高の動きと判断できます。昨日は監視対象の21通貨中19通貨が上昇しており、ほぼ方向感の揃った展開になってきました。相対価格となる通貨ペアでは同時に上昇することはほとんどありませんが、現状は通貨の強弱感が明確になってきたためと判断することができます。値幅的には大きな動きにはなっていませんが、徐々に動き出してきていると思われます。

 通貨相関からは、EURの強さが際立っています。金融引き締めの継続が予想されることが背景にあり、同様の動きはGBPにも見て取れます。金融緩和を継続しているJPYにとっては、日銀総裁の緩和継続発言があっても、これ以上の緩和余地は全くないことから、次の施策は緩和措置の一部解除が想定されています。週末の金融政策決定会合に向けて、JPYの動きを判断するのは難しそうです。EUR・GBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、米国の住宅価格指数と消費者信頼感指数に注目ですが、重要度は低いため市場へのインパクトは少ないと考えています。今週末は月末でもあり、また日本では来週ゴールデンウィークを控えていることから、ポジション調整の動きが少しずつ出てくると思われます。トレンドの発生が期待できる状況になってきましたが、早めの決済を心がけていきたいと思っています。

今日の環境分析 2023年4月24日

 先週末に発表された、米国のPMIは3か月連続で50を上回り、早期利上げ停止観測が後退しUSDが反発しました。しかし、ドル高の動きは長続きせず、上値の重さを感じる展開でした。全般に小動きの推移となりました。

 通貨相関からは、EURが上位足から下位足まで揃っており、GBPとともに強い通貨群となりました。再び、マイナー通貨が上位足から下位足まで弱い展開となっており、EUR・GBPとマイナー通貨の組み合わせに注目です。JPYは4時間足で再び強い動きになってきており、日足の方向感とのせめぎあいになっています。今週は、金曜日の日本銀行の金融政策に向けてJPYは思惑的な値動きなるものと思われます。

 今週は、金曜日の日本銀行の政策金利&声明が最大の注目材料です。おそらく金融政策に変更はないと思われますが、植田新総裁の下で最初の金融政策決定会合であるだけにどのようなコメントがあるのかに注目しています。週末の発表に向けて、今週はクロス円の値動きを注視したいと思います。また、水曜日のオーストラリアの消費者物価指数にも注目です。現在金利を据え置いているものの、CPIの内容次第では再び利上げ再開の可能性にも注意したいと思います。木曜日の米国の第1四半期GDPにも注目です。来週のFOMCを前にブラックアウト期間に入ったため、米国金融当局の発言はありません。このため、市場はGDPの内容をどう解釈するのか注目したいと思います。
 本日は、ドイツのIFO景況指数の発表が予定されていますが、大きな材料にはなりにくいと思います。大きな経済指標の発表がないことから、小動きな展開を想定しています。

今日の環境分析 2023年4月21日

 昨日発表されたフィラデルフィア製造業指数は予想を大幅に下振れし、米国の新規失業保険申請件数も予想より悪化しました。ともに重要度はそれほど高くなかったものの、景気停滞懸念が強まりUSD安の動きとなりました。依然として終値ベースでは小動きになっていますが、日中のボラティリティが高まっており、方向感をつかみにくい展開が続いています。トレンド発生を期待できる動きになっても長続きせずに反転するなど、明確な方向感の確認できる展開を待ちたい状況にあります。

 通貨相関からは、JPYの弱さが一服し、USD・CADの弱さが目立つ展開になってきました。EUR・GBPは他の通貨に比べて、金融引締め継続観測を背景に堅調な展開が続いています。通貨にとってポジティブとなる金融政策を維持しているEUR・GBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、日本の全国の消費者物価指数に注目です。また、欧米各国地域で製造業・サービス業のPMI、英国とカナダでは小売売上高が発表されます。それぞれが金融政策に大きな影響を与える経済指標のため、発表時間の値動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年4月20日

 昨日発表された3月の英国の消費者物価指数は、前年比で+10.1%と2月の+10.4%から伸び率が鈍化したものの、事前予想の+9.8%を上回る水準となりました。前日発表の失業率と違い予想を大きく上回ったため、金融引締め継続との判断からGBPが上昇しました。JPYの弱さからクロス円が上昇したものの反落するなど、発散が始まったとの判断は見送りになりました。しかし、ボラティリティが高まってきており、下位足では収束の動きが強まったことから、発散の動きが期待できる状況になってきました。

 通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。CADが下位足で調整の動きが強まる一方で、AUD・NZDに反発の動きがみられます。GBPは昨日の動きを受けて下位足が上位足に連動してきたため、強さが顕著になってきました。JPYは上位足から下位足まで弱さが揃っているため、クロス円通貨を中心に通貨選択をしていきたいと思います。

 本日は、ECBの議事要旨の公表に注目です。また、米国・カナダで金融当局の発言が多数予定されています。今後の金融政策の方向性を示唆する内容があるのか、注視したいと思います。