円買い介入への警戒感高まる!_3/28(木)

今日の環境分析 2024年3月28日

 昨日、USDJPYは151.97円と1990年7月以来33年8か月ぶりの円安水準となりました。これを受けて18時15分から財務省・金融庁・日本銀行による緊急の3者会合開催が報道されると、急速に反転し151円割れ寸前まで円高になる場面がありました。最もタカ派とみられていた日銀の田村審議員が「ゆっくりと金融政策の正常化を着実に進める」との発言がハト派寄りと判断され、日米金利差を背景としたドル買いの動きが強まりました。日中の動きが大きくなったものの、終値でみれば前日比ほとんど変わらずになりました。昨日も小動きになり、EURJPYの-0.24%が最大の変動となるなど、市場の膠着感が強まっています。スイングトレードでフォローしている21通貨では、4時間足でみるとほとんどの通貨ペアが収束を強めており、発散に向けた最終局面にあると判断できます。

 通貨相関からは、USD・JPYともに弱く、GBP・CADの強さが目立つ展開になりました。しかし、市場が収束度合いを強めていることから方向感のない状況が続いています。このため、通貨強弱には明確な差が生じているとは思えません。期末・イースター休暇前であることから様子見気分が強いと思われ、個別通貨ペアの値動きから通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨: GBP・AUD・CAD
 弱い通貨: NZD・JPY・USD

 日足   : AUD>EUR>CAD>GBP>USD>JPY>NZD
 4時間足 : GBP>CAD>AUD>EUR>NZD>JPY>USD

 本日は、先週開催された日銀の金融政策決定会合における主な意見が公表されます。ゼロ金利政策を解除した会合だけに、金融政策決定の背景となった議論の内容に注目です。昨日の3者会合を受けて円買い介入はいつ実行されてもおかしく状況にあります。このため、USDJPYの上値は限定的と考えます。また、英国・カナダ・米国のGDPに注意したいと思います。
 本日からイースターに関連して金融市場の休場が続きます。本日の米国の債券市場は短縮取引となります。明日金曜日は日本を除く主要国でイースター前のグッドフライデー、週明け月曜日は日本と米国を除く主要国がイースターマンデーとして金融市場は休場となります。このため、米国市場の後半から月曜日の米国時間まで小動きに推移すると思われます。日本では年度またぎとなるため、クロス円通貨の動きには警戒したいと思います。