今日の環境分析 2024年3月21日
日本時間本日未明に発表されたFOMCでは、金利据え置きと発表されました。修正が予想されていた年内の利下げ回数は、前回会合と同じ3回を維持しました。年内の成長率とインフレ率の見通しを上方修正する一方で、利下げへの道筋に変化はないことに市場では違和感としてとらえられています。利下げ回数に変更がなかったことから、USDが弱くなりました。前日の日銀のゼロ金利解除政策と緩和姿勢の維持を受けて、JPYが大きく売られています。USDJPYこそUSDの弱さから頭の重たい展開にありますが、GBPJPYは2015年6月高値の195円、EURJPYは2008年7月高値の169円が視野に入ってきました。日本経済にとって圧倒的な取引量となるUSDJPYを最重要視しているため円買い介入を示唆している一方で、その他の通貨との円安を意識しているように思われません。このためJPYの弱さを前提とするのであれば、介入警戒のあるUSDJPY以外のクロス円の上昇につながるものと考えます。日銀はゼロ金利政策を解除したことで、次の施策として利上げ時期を円安抑制の材料にすると思われます。英国の2月の消費者物価指数は、前年同月比+3.4%と2年5か月ぶりの低水準となりました。本日発表の金融政策では利上げ見送りが想定されます。
通貨相関からは、GBPが上位足から下位足まで揃って強さを示しています。昨日発表された消費者物価指数から判断し、本日の政策金利は据え置き見通しになりますが、先進国中でもっと利下げに遠い位置にあると判断されています。こうした点がGBPの強さにつながっていると思われます。AUDの強さが戻ってきました。AUDに対してNZDの弱さとの対比が顕著になっています。JPYの弱さが続くとともにUSDの弱さを確認することができます。GBP・AUDの買い、JPY・USDの売りを軸にした通貨選択をしたいと思います。
強い通貨: GBP・AUD・EUR
弱い通貨: JPY・NZD・USD
日足 : GBP>EUR>AUD>USD>CAD>JPY>NZD
4時間足 : GBP>AUD>CAD>EUR>USD>NZD>JPY
本日は、英国の政策金利が注目されます。据え置き見通しとされていますが、金利引き下げ時期に言及するのか注目しています。GBPの相対的な強さを持続できるのか注視したいと思います。また、欧米各国地域のPMIにも警戒したいと思います。市場全般に神経質な展開になっているため、それぞれの発表時間に過剰に反応する可能性があります。値動きには注意したいと思います。そのほか、オーストラリアの失業率やスイスの政策金利にも注目です。それぞれ通貨への影響度が高いと思われるので、注意しておきたいと思います。