今週は火曜日の米CPIが最大注目!_3/11(月)

今日の環境分析 2024年3月11日

 先週末金曜日に発表された米国の2月の雇用統計は、雇用者数が+27.5万人増と市場予想の+20万人増を上回りました。失業率は3.9%と1月の3.7%から上昇し、平均時給の伸びは予想を下回る結果となりました。事前予想を大幅に上回った1月の雇用者数は、速報時点で+35.3万人だったものが+22.9万人と大きく下方修正されました。これを受けてUSDは下落しました。日銀の金融政策の早期転換観測から円高の動きが強まったこともあり、USDJPYは一時146円台半ばまで下落しました。市場全般には、小動きに推移したものの月初からの方向性に沿った動きとなりました。

 通貨相関からは、JPYの強さが持続しています。下位足の動きが上位足に波及してきていることから、明らかにトレンドの転換を確認することができます。一方、USD・CADの弱さが継続しています。その他の通貨は、強弱マチマチの状態にあり、方向感をつかみにくい状況にありますが、GBP・AUDの堅調さ、対GBP比でEURの弱さを確認することができます。強弱感の明確なJPYの買いやUSD・CADの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: JPY・AUD・GBP
 弱い通貨: USD・CAD・EUR

 日足   : GBP>JPY>EUR>AUD>NZD>USD>CAD
 4時間足 : JPY>AUD>NZD>GBP>EUR>CAD>USD

 今週は、火曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目材料です。そのほか、火曜日の英国の失業率、水曜日の英国のGDP、木曜日の米国の小売売上高と生産者物価指数なども注目されます。米国と英国の経済統計が多く発表されることから、USD・GBPの動きには注意したいと思います。来週には、米国・英国に加え、日本やオーストラリアの政策金利が発表されます。特に、日本・米国の金融政策を見越した動きが市場の波乱要因になると思われます。本日は日本の第4四半期GDPの改定値が発表されます。来週の日銀金融政策決定会合を前に、金融政策の修正観測への影響をみたいと思います。今週から米国・カナダは夏時間に入りました。経済指標の発表が1時間早くなるので注意が必要です。

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