米FRB議長の議会証言に警戒?!_3/6(水)

今日の環境分析 2024年3月6日

 昨日は、東京都区部の消費者物価指数が発表され、2か月ぶりに2%台に乗せてきました。政府の光熱費抑制策の反動によるものです。物価上昇率は基調的には鈍化していることを確認することになりました。米国の2月のISM非製造業景況指数は、前月比-0.8の52.6と市場予想の53.0を下回りました。なかでも同指数の中で雇用指数が悪化したことが嫌気され、USDJPYは150円割れの局面がありましたが、その後、150円台に戻り頭の重い展開がつづいています。クロス円全般に軟調な展開になりました。

 通貨相関からは、JPYは再び相対的に弱い通貨群にもどりました。AUD・NZDの反発の動きが見られる一方で、EUR・GBPが堅調を持続していることから、相対的にJPY・USDの弱さにつながっています。CADもUSDにつれて弱い展開になっています。このため、上位足から下位足まで相対的な強さを維持しているGBPとEURの買いを軸にした通貨選択を継続したいと思います。

 強い通貨: GBP・EUR
 弱い通貨: CAD・USD・JPY

 日足   : EUR>GBP>USD>AUD>NZD>CAD>JPY
 4時間足 : GBP>EUR>NZD>AUD>USD>JPY>CAD

 本日は、FRB議長の議会証言とカナダの政策金利に注目です。FRB議長からは利下げの時期に関する発言に警戒したいと思います。金曜日と昨日発表されたISM景況指数が市場予想を大きく下振れるなど、景気停滞の兆候を示す経済指標の発表が続いています。週末に雇用統計の発表を控えていることから明確な表現は期待しづらいですが、本日の議会証言の一言一句に反応する可能性もあるので警戒しておきたいと思います。カナダの政策金利は据え置き見通しとなる見込みでサプライズはないと思いますが、BOC総裁の記者会見の場でFRB議長同様に利下げ時期に言及するのかが注目されます。そのほか、オーストラリアのGDPの発表を受けて、軟調な展開の続くAUDの動きが加速するのか反転するのか注意したいと思います。また、米国では週末の雇用統計に向けて労働統計の発表が相次ぎ、本日はADP全米雇用報告とJOLS求人が予定されています。昨日のISMにおいて雇用環境にUSDが反応したように、個々の発表内容を注視したいと思います。