昨日発表された米国の12月の消費者物価指数は、前年同月比で+3.4%と市場予想の+3.2%を上回り、早期利下げが後退したものの、インフレ抑制効果が効いていると判断されました。この発表を受けてUSDJPYは1か月ぶりとなる146円台を一時つけましたが、中長期的には景気減速の方向性には変化がないとの見方が強まり、145円台前半まで戻しました。USDJPY146円は、昨年11月高値から12月安値までの下落の半値戻し水準となるため、いったんは戻しを確認したものと思われます。昨日から、ビットコインのETFが市場取引を開始しました。投資家の投資対象が増えたことで、ビットコイン市場の裾野拡大につながると考えられます。かつての金のETF取引の開始時のように、多くの新規資金の参入が想定され、市場全般にリスクオンの動きが強まることが想定されます。ちなみに個人的には、新たな商品のETF開始は価格上昇、先物取引開始は価格下落との見解を経験から判断しています。
通貨相関からは、GBPの強さ、JPYの弱さが継続しています。日足・4時間足ともに最強・最弱通貨になっています。JPYを除くメジャー通貨の堅調さ、JPYとマイナー通貨の弱さが確認できることから、こうした通貨群の組み合わせに注目したいと思います。個々の通貨ペアでみると上値や下値の抵抗帯に位置していることから、明確な方向感を確認してからでも遅くはないと考えています。
強い通貨:GBP・EUR
弱い通貨:AUD・JPY
日足 : GBP>CAD・NZD>EUR>AUD>USD>JPY
4時間足 : GBP>EUR>USD>CAD>NZD>AUD>JPY
本日は、米国の生産者物価指数に注目です。昨日の消費者物価指数でインフレ抑制を確認されていることから、次の確認事項は米国の景気減退懸念があるかになります。生産者物価指数は米国企業活動の中での動向を判断することができるので、米国経済に減速への兆候が見られるのかに注意したいと思います。そのほか、英国のGDPにも注目しています。足元のGBPの堅調さを裏付ける内容になるのかに注意したいと思います。なお、週明け月曜日は米国は祝日のため金融市場は休場となります。週末でもあることから、ポジション調整の動きには警戒したいと思います。
今日の環境分析 2024年1月11日
昨日は、クロス円通貨の上昇が目立ちました。今年から始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)の活況の中、外貨資産への資金流入が強まっています。三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託「eMAXIS(イーマクシス)Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)の9日の資金流入額は1000億円を超えた模様で、昨年12月の月間流入額に相当する資金が1日で流入したことになります。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に様子見を決め込んでいた市場にとって、こうした個人投資家の外貨資産への資金流入はクロス円通貨の上昇に寄与することになったと思われます。実際、昨日はクロス円通貨が上昇上位を占めることになりました。
通貨相関からも、その傾向を判断することができます。JPYの弱さが顕著となり、上記投資信託の投資対象となるメジャー通貨の強さが目立っています。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、ドルストレートは動きにくい展開にあります。メジャー通貨はともに強い状況にあることから、EUR・GBP対比での強さを消費者物価指数で判断できるようだと、発散の動きを強めることになると思います。JPYを含むメジャー通貨の動きに注目しています。
強い通貨:EUR・GBP・USD
弱い通貨:AUD・NZD・JPY
日足 : AUD>EUR>CAD>NZD・GBP>USD>JPY
4時間足 : EUR>GBP>USD>CAD>AUD>NZD>JPY
本日発表される米国の消費者物価指数が今週最大の注目材料です。市場予想を上振れるとUSDの強さが再び強まることが想定されます。このところの米国の経済指標では早期利下げを容認できる材料に乏しいことから、米国金利の高止まりは続くと思われます。一方で、日本においては能登半島地震を受けて、早期の金融引締めは難しい状況になってきています。加えて、冒頭に述べたような新NISAにおける外貨資産への資金流入の動きは一段と高まることが想定されることから、継続的な円売り傾向になるものと思われます。とはいいいながら、金融政策の方向性は日米間で逆方向にあることは事実なため、長期的には方向感のつかみにくい状況にあると思われます。日経平均株価がバブル後の最高値を更新していることで、日本株式の注目度が内外で高まってきており、円高方向にも注意しておきたいと思います。
今日の環境分析 2024年1月10日
昨日、東京都区部の消費者物価指数が発表され、2023年平均は前年比+3.0%と41年ぶりの伸び率を記録しました。市場への影響はほとんどなく、全般に小動きに推移しました。ボラティリティも低水準になっており、方向感のない展開が続いています。明日の米国の消費者物価指数の発表待ちと思われるため、レンジ内の動きが継続しています。しかし、全般に収束の動きを強めていることから、明日の消費者物価指数の発表を契機に大きく動き始めることが想定されます。
通貨相関からは、再びNZDの強さが戻ってきました。対するAUDはNZDの戻りの反動から目先的には軟調な展開になっています。JPYの強さが再び戻り傾向がみられる一方で、EURの弱さがみられます。NZDを除き下位足と上位足の方向性が揃っていないことから、下位足の動きは調整と判断して短期的な値動きと限定していると考えています。様子見で臨みたい局面ですが、GBP・JPY・USDの動きに注目しています。
強い通貨:NZD・GBP
弱い通貨:USD・CAD
日足 : NZD>AUD>EUR>CAD>GBP>JPY>USD
4時間足 : NZD>GBP>JPY>USD>EUR>CAD>AUD
本日は、オーストラリアの消費者物価指数と英国BOE総裁の発言に注目です。ともにサプライズは想定しづらい状況ですが、収束を強めている局面ではちょっとした材料でも過剰反応することがあるので警戒しておきたいと思います。しかし、明日に米国の消費者物価指数の発表を控えていることから、大きな動きにはつながらないと想定しています。明日の消費者物価指数の発表を前に、方向感の模索が続くものと思われます。
今日の環境分析 2024年1月9日
昨日は、先週末の米国の雇用統計やISM非製造業景況指数の好悪材料を受けて、欧州市場でどのような反応をするのか注目していましたが、大きな動きは見られませんでした。市場全般にボラティリティが低下し、小動きに推移しました。年初からの反動の調整の動きが続いている模様です。方向感のつかめない展開となっており、木曜日に発表される米国の消費者物価指数の結果を待っているかのようです。
通貨相関からは、JPYの弱さが継続している一方、EUR・GBPの強さが目立つ展開になっています。EUR・GBPに関しては昨年来の調整の反動の動きになっており、上位足に波及してくるのかに注目しています。ドルストレート通貨に続き、クロス円通貨も収束の動きを強めていることから、この先の発散のきっかけを待ちたいと思います。短期的には、EUR・GBPに注目しています。
強い通貨:NZD・GBP
弱い通貨:USD・JPY
日足 : NZD>AUD>EUR>CAD>GBP>JPY>USD
4時間足 : GBP>EUR>NZD>CAD>USD>AUD>JPY
本日は、東京都区部の消費者物価指数やオーストラリアの小売売上高に注目です。ともに午前中に発表されるため、日本時間からJPYやAUD関連通貨の値動きには注意しておきたいと思います。特に、東京都区部の消費者物価指数に注目しています。今回の能登半島の災害を受けて日本の金融政策変更時期の前倒しが遠のいていますが、消費者物価指数の内容次第ではインフレ警戒から再び金融政策変更時期に注目される可能性を低いながらも想定しています。
今日の環境分析 2024年1月8日
週末金曜日に発表された米国の12月の雇用統計では、非農業者部門の就業者数が前月比で+21.6万人と市場予想の+17.0万人を大きく上回りました。前日のADP全米雇用報告でも市場予想を大きく上回る結果だったので、ある程度の上振れが想定済だったようで、USD買いへの反応は限定的でした。その後に発表されたISM非製造業景況指数は市場予想を下回り、USD売りにつながりました。終わってみれば、前日比変わらずの144円台半ばの水準となりました。年初からのUSD買い戻しの動きは一服したように思われます。また、ユーロ圏の12月の消費者物価指数は、前年同月比で+2.9%と市場予想の+3.0%下回ったものの、前月の+2.4%から伸びが加速しました。これを受けてECBによる早期利下げ観測は遠のく状況を強めることになると思われます。市場全般では、年初から大きく動いてきたため、その反動の調整の動きとなりました。
通貨相関からは、GBPの強さが目立つ展開となり、なかでも対EURでの強さが目立っています。USDの堅調な展開も続いています。対して、年初から続くJPYの弱さは日足にまで波及してきました。昨年末のJPYが強い展開の中で、JPY売りポジションが圧縮されたことで、年明けから新たにJPY売りのポジションを積み重ねているようです。USDの強さに注目したいところですが、個別通貨をみるとドルストレート通貨は収束の動きを強めているため、発散の動きを見せるまでは方向性の判断が難しくなってきました。年初の動きが一巡したと考えられるため、次の動きを待ちたいと思います。
強い通貨:USD・GBP
弱い通貨:AUD・JPY
日足 : CAD>AUD>EUR>GBP・NZD>USD>JPY
4時間足 : GBP>USD>EUR>CAD>NZD>AUD>JPY
今週は、木曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目材料となります。米国の労働環境が好調になっているため平均賃金が上がり、物価の上昇につながっています。消費者物価指数にどの程度反映してくるのか、落ち着きを確認できるのか、今後の金融政策へ大きな影響を与えると考えるため、警戒しておきたいと思います。そのほか、火曜日の東京都区部の消費者物価指数・オーストラリアの小売売上高、水曜日のオーストラリアの消費者物価指数・英国BOE総裁の発言、金曜日の米国の生産者物価指数にも注目です。
本日は、日本は祝日で金融市場は休場のため、日本時間の流動性低下に注意したいと思います。欧州時間に入って、週末の雇用統計やISMの内容をどのように判断するのかに注目したいと思います。
4か月で約2,000pips獲得したYYさん
コンサルティングルームの風景_5
YYさんは、当ブログの毎週のトレード記録をみて、入会前の4か月間、Mark’s Tradeのトレードルールを解明しようとしてくれていました。入会を希望する最初のメールでは、自分なりのルールの解釈を連絡していただき、その分析力に驚きました。
もともと実績を残していたようですが、安定したトレードができていないようでした。せっかちな性格のため、誰よりも早く第3のルール習得を希望しました。熟考せずに、時にルール違反のトレードをする傾向にあったので、違反トレードをするたびに注意し、何度か破門予告をしました。ちなみにこれまでのコンサル生の中で、破門を口にしたのはYYさんが初めてでした。
当初は無駄なトレードが多く勝率は50%程度でしたが、トレードを厳選することができるようになり年末には70%まで上昇してきました。複数のポジションを同時に保有することに抵抗がないようで、着実に収益を積み上げることができています。トレード回数が誰よりも多いこともあり、月平均500pips程度を安定的に確保することができています。
今後の課題は、トレードをどこまで厳選できるのか、評価益の出ているポジションをどこまでのばせるのかにあります。無駄なトレードが減れば一挙に飛躍してくれると思っています。
3か月間のコンサル内容(ZOOM)
コンサルティングルームの風景_0
事前インタビュー
入会された方は、まず事前のインタビューを行います。FX経験を確認し、これまでの学習内容、トレードの状況、保有口座をヒアリングしています。その際、現在の悩みや将来の目標について語っていただいています。悩みを解消し、目標達成のための道筋を個別に設定していきます。
コンテンツ
事前インタビューを終えると、Mark’s Tradeのマニュアル、MT4のインジケーターやテンプレート、トレードノートなどを提供します。MT4への設定はご自身で行ってもらいます。
個別コンサル
コンサル期間の3か月間に、週1-2回、合計15回のコンサルを行います。最初はマニュアルの説明を行いますが、その後は検証した結果や日々のトレード記録とのすり合わせを行っていきます。早い人だと半月以内にリアルトレードを開始しており、その内容の確認を行っていきます。
毎日のトレード記録
毎朝9時頃までに、前日のトレード記録を配信しています。エントリー・決済の時間・価格・条件を表記しています。コンサル生は、自分の判断との比較を毎日行うことができます。日々、トレード記録とのすり合わせをするだけでも、十分な学習になります。疑問点や確認点などがある場合には、コンサルの時に解決できるようにしています。
グループコンサル
月に一回、個別コンサルの卒業生を含め、数人で開催しています。それぞれの習得度合いは違いますが、先行している卒業生を中心に様々な議論・検討をしています。普段は個別コンサルのため私と1対1の関係ですが、グループコンサルでは他の参加者の考えを共有することができます。
3か月経過した後は
個別コンサルと毎日のトレード記録は有料で継続することができます。トレード記録はブログで週に1回掲載しているので、結果だけを知りたい方は無料で確認することができます。また、資金を回収するまでメールサポートを無料で継続しています。
デイトレードの実績_2024年1月第1週
1月第1週は、9通貨ペアで+1,269.9pipsとなりました。年初最初の週は、新年度の活発な値動きをとらえることができ、3通貨で100pips超えのトレードを行うことができました。23回トレードし、22勝1敗、勝率95.7%となりました。3回トレードを見送りました。
デイトレードにおいては、1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください
スワップ一覧_2024/1/6(Axiory/XM/Titan)
今日の環境分析 2024年1月5日
昨日発表された12月のADP全米雇用報告では、非農業部門の雇用者数が市場予想の11.5万人を大きく上回る16.4万人となりました。雇用環境の好調を確認することとなり、インフレ鎮静化のなかで雇用動向が金融政策の焦点となってきました。こうした状況から米国金利は上昇し、USDJPYは2週間ぶりの144円台に乗ってきました。FOMCの議事録で早期利下げ期待が遠のき、日本の地震による影響から早期の金融政策の転換期待の剥落から、日米金利差を背景とするUSD買いの動きにつながっていると思われます。
通貨相関からは、下位足でUSDの強さが目立つ展開になっています。前日同様、日足と4時間足の強弱感が逆になっています。4時間足の動きが日足に波及してくるのかに注目したいと思います。クロス円通貨は日足のミドルバンドを上抜けてきたことで、戻りの動きが強まっています。昨日の朝時点でクロス円通貨はミドルバンドを挟んだ動きでしたが、現時点で同様の動きにあると思われるのがドルストレート通貨です。日足のミドル抜けの動きに注意したいと思います。短期的には、戻り基調の強いUSD・GBPを軸とした通貨選択をしたいと考えています。
強い通貨:USD・GBP
弱い通貨:AUD・NZD
日足 : AUD>JPY>CAD>EUR>NZD・GBP>USD
4時間足 : USD>GBP>CAD>EUR>NZD>AUD>JPY
本日は、米国の雇用統計が最大の注目材料になります。市場予想では、雇用者数は前月の+19.9万人を下回る+17.0万人と想定されています。昨日のADP全米雇用報告が予想外に好調だったことで、雇用統計においてもサプライズが発生する可能性があります。その際にはUSD高の動きが加速することが想定されますが、限定的と考えています。年内の利下げへの転換が確実視されている中では、上値を追うことはむずかしいと考えています。145~146円付近からの戻り売りの動きに警戒しておきたいと思います。また、ISM非製造業景況指数や欧州圏の消費者物価指数、カナダの失業率にも注目です。週明け月曜日は日本は祝日で金融市場は休場となります。このため、本日の雇用統計の発表を前にJPYはポジション調整の動きが強まると思われるため、ボラティリティの高まりに注意したいと思います。