今日の環境分析 2024年1月12日

 昨日発表された米国の12月の消費者物価指数は、前年同月比で+3.4%と市場予想の+3.2%を上回り、早期利下げが後退したものの、インフレ抑制効果が効いていると判断されました。この発表を受けてUSDJPYは1か月ぶりとなる146円台を一時つけましたが、中長期的には景気減速の方向性には変化がないとの見方が強まり、145円台前半まで戻しました。USDJPY146円は、昨年11月高値から12月安値までの下落の半値戻し水準となるため、いったんは戻しを確認したものと思われます。昨日から、ビットコインのETFが市場取引を開始しました。投資家の投資対象が増えたことで、ビットコイン市場の裾野拡大につながると考えられます。かつての金のETF取引の開始時のように、多くの新規資金の参入が想定され、市場全般にリスクオンの動きが強まることが想定されます。ちなみに個人的には、新たな商品のETF開始は価格上昇、先物取引開始は価格下落との見解を経験から判断しています。

 通貨相関からは、GBPの強さ、JPYの弱さが継続しています。日足・4時間足ともに最強・最弱通貨になっています。JPYを除くメジャー通貨の堅調さ、JPYとマイナー通貨の弱さが確認できることから、こうした通貨群の組み合わせに注目したいと思います。個々の通貨ペアでみると上値や下値の抵抗帯に位置していることから、明確な方向感を確認してからでも遅くはないと考えています。

 強い通貨:GBP・EUR
 弱い通貨:AUD・JPY

 日足   : GBP>CAD・NZD>EUR>AUD>USD>JPY
 4時間足 : GBP>EUR>USD>CAD>NZD>AUD>JPY

 本日は、米国の生産者物価指数に注目です。昨日の消費者物価指数でインフレ抑制を確認されていることから、次の確認事項は米国の景気減退懸念があるかになります。生産者物価指数は米国企業活動の中での動向を判断することができるので、米国経済に減速への兆候が見られるのかに注意したいと思います。そのほか、英国のGDPにも注目しています。足元のGBPの堅調さを裏付ける内容になるのかに注意したいと思います。なお、週明け月曜日は米国は祝日のため金融市場は休場となります。週末でもあることから、ポジション調整の動きには警戒したいと思います。

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