昨日は、クロス円に大きな動きがありました。日銀が2023年度の物価見通しを上方修正するとの報道が流れると、円高が急速に進みました。金融引締めを想定されるインフレ懸念との見方から瞬間的に反応した模様です。しかし、この急激な円高はすぐに否定され、クロス円通貨は大きな下ヒゲをつける展開となりました。USDJPYでは一時148円台に入ったものの、149円台に戻り150円直前に迫っています。米国の9月の小売売上高は、前月比+0.7%と市場予想を上回り、6か月連続の増加となりました。
通貨相関からは、AUDが対NZDで急反発しました。EURが堅調な動きになり、GBPの弱さが目立つ展開になりました。USDの強さはAUD・EURの強さを受けて、相対的な順位は低下しましたが、依然として最強通貨を継続しています。USD・EURの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。
本日は、英国の消費者物価指数に注目です。軟調な展開の続くGBPの動きを加速化させるのか反転させるのか、注視したいと思います。また、中国のGDPにも注目です。中国の景気停滞を表しているのか、世界経済への影響に注意したいと思いますが、政治的な思惑が反映されることの多い統計なので、過度な反応は避けたいと思います。本日もFRB理事の発言が複数予定されています。金融政策の方向性が確認できるのか注目しています。中東情勢の緊迫化にも目が離せない状況が続いているため、動向には警戒したいと思います。