昨日発表された米国の9月の消費者物価指数は、前年同月比で+3.7%と市場予想の+3.6%を上回りました。前月比では+0.4%と8月の+0.6%から伸び率は鈍化したものの、米国金利は上昇し、ドル高につながりました。これを受けてUSDJPYは149円台後半まで上昇し、その他のドルストレート通貨は軒並み1%前後のドル高となりました。消費者物価指数の発表を契機にボラティリティが一気に高まったため、新たな動きが始まったように思われます。
通貨相関からは、USDが再び最強通貨になりました。EUR・GBPも下位足では上位に位置していますが、USDの一強状態のため順位は参考にならなさそうです。実際、順位の低いJPYと比べても、足元のEURJPY・GBPJPYは下落傾向にあることから、相関順位にまだ反映しきれていない状況と考えられます。継続して強かったNZDが反落し、日足以外では一気に弱さを示すようになりました。マイナー通貨全般でも弱さが目立つようになってきました。USD買いやマイナー通貨売りの通貨選択をしたいと思います。
本日は、英国とEUの連銀総裁の発言が予定されています。英国・欧州経済の景気停滞懸念に対してどのように言及するのか、今後の金融政策の方向性に変化があるのか、その発言内容が注目されます。また、中東情勢の緊張化による英国・欧州への影響をどのように考えるのか注視したいと思います。また、中国では消費者物価指数や貿易収支が発表されます。景気悪化懸念が顕在化しているのか、世界経済へ与える影響が大きいので無視できない指標となります。さらに、米国の金融当局の発言にも注意しておきたいと思います。昨日の米国の消費者物価指数が発表されたことで、当面は市場に大きな影響を与える経済指標はありません。目先の動きが大きな動きにつながるのか、本日の動きに期待しています。