今日の環境分析 2023年9月20日

 昨日は、FOMCを前に様子見の動きが継続し、小動きに推移しました。ボラティリティが低水準に推移しており、動きにくい状況にありました。しかし、前日とは違い月内の方向性に沿った動きであったことから、個別の通貨ペアではトレードチャンスが発生していました。複数の通貨ぺアでトレンドを確認できる状況にある中、4時間足のスクィーズの動きが強まっています。日足のトレンド方向への発散待ちになってきました。

 通貨相関からは、JPYの弱さが目立ちました。金曜日の日銀の政策金利の発表を前に米国や英国の発表が控えていることから、市場の注目はUSDやGBPに目が向いています。EURの反発の動きを受けてUSDやGBPが軟調な展開になっています。マイナー通貨全般に強さを確認できることから、これら通貨を軸に通貨選択を組み立てたいと思います。

 本日は、日本時間の明日未明に発表される米国のFOMC政策金利の発表が最大の注目です。利上げ据え置きと見込まれており、サプライズはないと思われます。しかし、金融政策が発表される際の声明文やその後に行われるFRB議長の記者会見において、年内の利上げの可能性や来年以降の金利見通しなどの内容に注意したいと思います。また、英国の消費者物価指数にも注目です。明日、英国BOEの政策金利が発表されるのを前に、GBPの動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月19日

 昨日は、日本が祝日で週初ということもあり、日本時間のボラティリティは低水準となりました。このところ、日中のボラティリティは日本時間が高くなる傾向にあるため、欧州時間や米国時間においても日本時間の影響を受けて、低水準になりました。個別の通貨ペアでみても、昨日は月初からとは反対方向に動くなど、見送り気分の強い展開となりました。やはり週半ば以降の米国・英国・日本の政策金利の発表を控えていることから、いくつかの通貨ペアではトレンドの発生を否定する動きとなり、様子見姿勢の強さが目立つ状況にあります。

 通貨相関からは、AUD・CADの強さやEUR・GBPの弱さが継続しています。USD・JPYは比較的堅調な展開となっていますが、今週の金融政策を意識した動きになっています。EUR・GBPともに弱い状況にありますが、GBPがEUR対比で弱さが目立つようになりました。先週ECBでの金利引上げ打ち止め観測の強まりからEURが売られたように、今週のBOEにおいても同様の展開からGBPが売られると想定している模様です。このため、英国の政策金利の発表まではGBPの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 本日は、オーストラリアの9月5日に行われたRBA議事録の公表に注目です。金融引き締め終了への観測ができる内容なのか注意したいと思います。このところ堅調なAUDの方向性に変化が出るのか注目しています。また、カナダの消費者物価指数にも注目です。AUD同様にCADも堅調な展開になっており、この動きが加速する結果となるのか反転するのか注目しています。本日は、明日(日本時間の明後日未明)のFOMCの政策金利の発表を前に、USDを中心に気迷いの展開になるものと思われるため、値動きには注意しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年9月18日

 週末金曜日は、前日の欧州の政策金利の発表を受けたEURの下落の動きは継続せず、反発局面となり、大きなトレンドの始まりの小休止のような相場展開となりました。全般には小動きに推移し、ボラティリティも低下しました。しかし、多くの通貨ペアでトレンドを確認できる状況になってきていることから、ここからの大きな動きに備えておきたいと思います。

 通貨相関からは、マイナー通貨の強さやEUR・GBPの弱さが継続しています。USD・JPYは中立的な位置づけですが、比較的強めの動きと判断しています。金曜日に続き、EUR・GBP売りのAUD・CAD買いの通貨選択をしたいと思います。USDは堅調な展開になっていますが、水曜日(日本時間木曜日未明)のFOMCの発表までは様子見で臨みたいと思います。

 今週は、重要な経済指標の発表が続きます。なかでも、水曜日の米国、木曜日の英国とスイス、金曜日の日本の政策金利の発表が最大の注目材料です。週前半は、米国のFOMCの金融政策を見据えた動きとなります。その他にも重要な経済指標の発表が多く、火曜日のオーストラリアのRBA議事録公表、水曜日の英国の消費者物価指数、木曜日には米国の新規失業保険申請件数、金曜日に日本の消費者物価指数と欧米各国地域のPMIにも注目です。特に、金曜日には警戒しています。日本の消費者物価指数が発表された後に、日銀の政策金利の発表があります。金融緩和策からの脱却案が少しでもあれば円高に向かうことが想定されるため、警戒しておきたいと思います。
 本日は、主要な経済指標の発表はありません。日本は祝日でもあることに加え、今週の重要な経済指標の発表を前に様子見気分の展開が想定されます。しかし、多くの通貨ペアはトレンドの発生を確認できているため、きっかけ次第では大きく動く可能性も否定できません。欧州時間以降の動きに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月15日

 昨日、ECBは0.25%の利上げを決定しました。事前予想では利上げと据え置きが拮抗していたため、利上げの決定に伴い大きく変動しました。声明文の中に利上げ打ち止めと判断できる内容でしたが、会見では追加利上げの可能性を示唆しました。インフレ抑制を重視した結果、欧州経済圏の悪化懸念が強まり、EURは大きく下落しました。米国では、小売売上高は堅調な内容となり、新規失業保険申請件数も前週比減少と、経済環境の良さを確認する結果となりました。それでも、来週のFOMCにおいて利上げとみる見方は少ないため、USDの一方的な強さにはつながっていません。来週のFOMCまではUSDは方向感のない動きにならざるを得ない状況です。市場全般では、動き始めてきています。個々の通貨ペアにトレンドを確認できるものが多くなってきました。

 通貨相関からは、EUR・GBPの弱さが目立ちます。マイナー通貨の強さは継続しています。USDの相対的な強さは継続しており、JPYは中立的な位置づけになっています。EUR・GBP売りのAUD・CAD買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、中国の小売売上高と鉱工業生産の発表に注目しています。中国経済の悪化懸念が実的なものか、世界経済への影響度合いなど、市場の反応を確認したいと思います。また、昨日のECBの利上げ後のEUR安の動きが継続するのか、他通貨への影響を注視したいと思います。いくつかの通貨ペアはトレンドを確認する一方、まだレンジ内の通貨ペアもあります。個々の通貨ペアの方向感に注意していきたいと思います。

今日の環境分析 2023年9月14日

 昨日は、今週最大の注目材料だった米国の8月の消費者物価指数が発表されました。前年比+3.7%と予想の+3.6%を若干上回る程度でサプライズのない内容でした。前月比では+0.6%と2022年6月以来の伸びが加速したもの、一定の安心感をあたえるものでした。9月のFOMCでは金利据え置き観測が強まる一方で、年内の利上げを模索する状況にあります。英国ではGDPの発表があり、瞬間、大きく売られる局面がありましたが、その後反発しています。USD・GBPともに、重要な経済指標の影響を短期的には受けたものの、大きな動きにはつながらない状況となりました。

 通貨相関からは、マイナー通貨全般に強さが継続しています。USDの相対的な弱さは継続しており、EUR・GBPとともに弱いグループ群に位置しています。JPYは中立的な位置づけですが、比較的堅調な展開になっています。引き続き、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択を継続したいと思います。

 本日は、ECBの政策金利に注目です。利上げか見送りか、市場の観測が分かれています。このため、実際の発表までは方向感のつかみにくい展開が想定されます。利上げか見送りか、どちらの場合でも大きなサプライズにはならないと考えています。21時15分のECBの政策金利の15分後に発表される米国の小売売上高と新規失業保険申請件数の内容を確認してからでないと、方向感をつかむのは難しそうです。また、オーストラリアの失業率にも注目しています。足元堅調なAUDの動きに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年9月13日

 昨日発表された英国の失業率は、3か月連続で上昇し英国債利回りが低下し、GBPが下落しました。前日大きく変動したJPYは小動きの推移となり、全般にボラティリティは落ち着きました。本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、様子見の動きが続いています。

 通貨相関からは、USDの弱さが継続し、JPYは反落の動きとなりました。CAD・AUD・NZDと堅調な展開になっており、対するメジャー通貨の弱さが目立つ状況にあります。前日と継続して、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、米国の消費者物価指数に注目です。今週最大の注目材料になるため、発表時間に向けて思惑的な動きが強まると思われます。来週のFOMCにおいては利上げ見送りが市場のコンセンサスになっていますが、年内利上げの可能性を判断する大きな材料になります。内容次第では、USDの反転の動きが強まることも想定されるので警戒が必要です。また、英国のGDPにも注目しています。

今日の環境分析 2023年9月12日

 昨日は、週末の日銀総裁のインタビュー記事を受けて、USDJPYは大きく窓をあけて下落し、146円台半ばでの推移が続いています。マイナス金利解除の可能性に言及したと判断され、円安牽制への口先介入となりました。財務省・日銀と過度な円安を望んでいないことを確認したため、今後も介入への警戒感から上値追いには慎重にならざるを得ない状況になりました。米国では、昨日から来週のFOMCまでの間、FRB高官の発言が禁止されるブラックアウト期間に入りました。この期間中に発表される経済指標には過度に反応する可能性を否定できないため、注意が必要な状況になっています。市場全般では、小動きに推移していますが、徐々にボラティリティが高まってきています。少しずつトレンドを確認できる通貨ペアが出てきていることから、今後の値動きには注視しておきたいと思います。

 通貨相関からは、USDJPYの下落をうけて、USDが反落しJPYは堅調になっています。AUD・NZDの反発の動きは継続しています。EUR・GBPに加え、USDも軟調な展開になってきていることから、メジャー通貨売りのマイナー通貨買いの通貨選択をしたいと思います。

 本日は、英国の失業率に注目です。目先、軟調な展開となっているGBPの動きが加速するのかに注意したいと思います。その他、ドイツのZEW景況感調査にも注目です。ドイツ経済の停滞を確認することになれば、ECBの金融政策に大きな影響を与える可能性があるため注意が必要です。明日は米国で今週最大の注目材料となる消費者物価指数が発表されます。このため発表を前に思惑的な動きが強まると予想されるため、警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年9月11日

 先週末金曜日に発表されたカナダの失業率は、予想通りの数字となりました。しかし、新規雇用者数が予想を大きく上回り、利上げ観測懸念からCADが上昇しました。USDJPYは週末147円台後半まで上昇しましたが、この水準を上限とするレンジの動きが9月は続いています。148円台に入ってレンジブレイクの動きになれば上昇が加速することも想定されますが、150円に近付くにつれ為替介入への警戒感が高まる状況にあります。
 週明け、USDJPYは、大きく窓をあけて147円割れからのスタートになりました。週末の読売新聞による日銀総裁への単独インタビュー記事を受けての動きと思われます。

 通貨相関からは、USDの強さが継続していますが、JPYの強さがUSDに並んできました。この動きがUSDJPYの頭の重たさを示しているように思われます。EUR・GBPは弱さが継続しており、AUD・NZDは反発の動きを強めています。USD・JPYの買い、EUR・GBPの売りを軸に通貨選択を行いたいと思います。

 今週は、水曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目です。翌週にFOMCが予定されており、利上げ見送りとされている市場観測へ影響を与えるのか警戒したいと思います。また、火曜日の英国の失業率、木曜日のECBの政策金利と米国の小売売上高にも注目です。
 本日は、重要な経済指標はありません。週半ばから来週にかけての重要な経済指標の発表を前に、様子見の展開が想定されます。方向感をつかみにくい状況にあるため、重要な経済指標の消化を待ちたいと思います。