今日の環境分析 2023年7月27日

 本日未明に発表されたFOMCの政策金利は、市場予想通りの+0.25%の利上げとなりました。サプライズはなかったため、政策金利発表直後の市場は驚くほどの無反応になりました。その後のFRB議長の記者会見では、9月の利上げはデータ次第と、会合ごとに判断すると発言しました。年内にあと1回の利上げを想定しているものの、データ次第では見送りの可能性も出てきています。タカ派的な発言を警戒していただけに、予想外のハト派的な発言にUSDJPYは急落する場面がありました。また、朝方発表された第2四半期のオーストラリアの消費者物価指数は、前年比+6.0%と前回の+7.0%や事前予想の+6.2%を下回る結果となりました。オーストラリア経済のインフレ鎮静化の動きからAUDは軟調な展開になっています。昨日は、全般に小動きの推移となりましたが、今月の動きと方向感が一致しています。今日・明日の欧州・日本の金融政策の発表や月末に近いことから動きづらい展開ですが、動き出す準備はできつつあると考えています。複数の通貨ペアが日足のミドルバンドを意識した動きになっており、USDJPYは先行して頭を押さえられて下落しています。新たな方向感の確認をする動きと考えており、値動きに注目しています。

 通貨相関からは、EURの弱さが継続しているのに加え、USD・CADの弱さも目立つ展開になってきました。対して、JPY・NZDの強さが目立ってきています。FOMCの政策金利の発表を確認したため、USDを手掛けやすくなってきています。USDは上値の重さが確認できるため、ドルストレート通貨を中心に通貨選択をしたいと思います。

 本日はECBの政策金利の発表が最大の注目です。おそらく市場予想通りの小幅利上げにとどまると思われ、政策金利自体にサプライズはないと思われます。しかし、その後のECB総裁の会見内容に注意したいと思います。このところ欧州経済の停滞を示す経済指標が出てきていることから、今後の金融政策に対し慎重な姿勢に変化してきている可能性があると思います。現状のEURの弱さを確認する動きになるのか、反転するのか注目しておきたいと思います。また米国では、第2四半期GDPや新規失業保険申請件数が発表されます。これらの内容次第ではUSD安の動きが加速する可能性があるので警戒しておきたいと思います。

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