週末金曜日は、日本銀行の金融政策決定会合を受けて大規模な金融緩和策の継続を明言したことから、JPYが大きく売られる展開となりました。すべてのクロス円通貨が1%以上の大きな上昇となりました。市場が期待していた金融緩和策の解除が遠のいたためと月末要因を加え、円買いのポジションを解消する動きが強まったと思われます。クロス円通貨のトレンド発生を確認する結果となりましたが、大きな上昇の後だけにどの程度一服するのか注目です。
通貨相関からは、JPYが再び最弱通貨になりました。日銀の金融緩和継続方針を受けて、目先の金融緩和策解消の動きを懸念する必要がなくなり、円売りに安心感を与える結果となっています。一方、USDは今週のFOMCにおいて利上げすることを見込んでいるものの、金融引き締めのゴールが見えてきているため、上値の重い展開になっています。EUR・GBPは金融引締めのゴールがまだ先に想定されているため、堅調な展開が続いています。GBPがEUR対比で堅調な展開になってきているため、GBPを軸にした通貨選択をしたいと思います。
今週は、重要な経済指標の発表が続きます。月曜日は米国のISM製造業景況指数、火曜日はオーストラリアの政策金利と欧州の消費者物価指数、水曜日は米国のISM非製造業景況指数とFOMC政策金利、木曜日はECBの政策金利、金曜日は米国の雇用統計など、それぞれの指標が相場に大きな影響を与える可能性が高いと思います。特に、米国においてはFOMCと雇用統計という2大イベントが連なることから、USDの動きには注意したいと思います。
本日は、月初・週初となるうえに、日本では週後半からの5連休を控え、英国・欧州では祝日です。月初めのポジション管理の動きがあるかもしれませんが、週末に大きくJPYが動いた後だけに、様子見の展開になるものと思われます。欧州時間が閑散となることが想定されることから、その後の米国時間の値動きに警戒したいと思います。