週末金曜日に発表された米国の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が39万人と予想の19万人を大きく上回る一方、平均時給の伸び率が鈍化しました。労働市場の逼迫の一方でインフレ率の高止まりを好感し、NY株式市場は大きく上昇しました。債務上限問題の先送りが議会で承認されたことも好感されました。これを受けてUSDの強さから、ドルストレート通貨が堅調な展開となりました。
通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。USDの反発の動きがありましたが、マイナー通貨の動きが強かったため、相対的な強さが目立つまでには到りませんでした。AUDやCADがUSD対比で堅調な展開となり、なかでもCAD関連通貨のCAD買いの動きが強まりました。オセアニア通貨に戻りの動き、CADの堅調な動きの継続などから、CAD・AUD関連通貨に注目しています。また、メジャー通貨の中で安定した堅調さを見せているGBPにも注目しています。
今週は、月曜日の米国ISM非製造業景況指数、火曜日のオーストラリアの政策金利、水曜日のカナダの政策金利、金曜日のカナダの失業率に注目です。なかでも、オーストラリアとカナダの政策金利に注目です。来週の米国の消費者物価指数やFOMCを前に、USDは神経質な展開が想定されます。USDJPYに限って言えば、上値は限定的と考えられるため、慎重な姿勢で臨みたいと思います。クロス円では、GBPJPYやAUDJPYに注目したいと思います。
本日は、米国でISM非製造業景況指数が発表されます。雇用統計において平均時給の伸び率が鈍化したことが、同指数ではどのように判断しているのか注目です。なお、ニュージーランドは祝日で休場です。