今日の環境分析 2024年2月5日
週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、市場予想とは逆方向に大きく異なるサプライズとなりました。非農業部門の就業者数は+18万人の予想に対し+35.3万人と大きく上振れ、2023年10-12月期の雇用者増の合計は+20万人上方修正されました。前日までの労働統計に反する動きであったことからサプライズにつながり、米金利は上昇しUSDも大きく上昇しました。このため、FOMCの3月利下げ観測は遠のいたとの見方が強まりました。一方で、米国株式市場では一部の地銀株の下落が目立っています。金融引き締めの悪影響とも判断されているため、この動向次第では今後のFRBの金融政策に影響を及ぼすものと思われます。
通貨相関からは、USDが一気に強さを回復しました。JPYも強さを維持しているため、USDJPYは上昇したものの、上値の重たい展開になっています。GBPが相対的な強さを維持する反面、EURの相対的な弱さが目立つ展開になってきました。マイナー通貨では、USDにつれてCADの弱さが軽減している一方、AUD・NZDのオセアニア通貨の弱さが目立ってきました。強弱感が明確になりつつあるので、強いUSD・JPYの買い、AUD・NZDの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。
強い通貨:USD・JPY・GBP
弱い通貨:AUD・NZD・EUR
日足 : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>NZD>AUD
4時間足 : USD>JPY>GBP>CAD>EUR>NZD>AUD
今週は、月曜日にFRB議長の発言と米国ISM製造業景況指数、火曜日のオーストラリアの政策金利、金曜日のカナダの失業率に注目です。先週に大きな経済指標が続いたため、今週はこれらの内容を消化する展開が進むものと思われます。
本日は、FRB議長がTVインタビュー(録画)での発言が注目されます。収録されたのは1日だったようですが、サプライズとなった雇用統計の後だけに内容次第ではUSDに大きな影響を与えると思われます。また、米国のISM製造業景況指数にも注目です。米国経済の強さを確認することになれば、こちらもUSDへの影響が大きいと思われます。本日は、USDの動きに目が離せません。