今日の環境分析 2024年1月4日

 本日未明に発表されたFOMCの議事録では、早期の利下げに慎重な姿勢にあることを確認しました。米国の12月のISM製造業景況指数は前月比で+0.7の47.4と市場予想の47.1を上回ったものの、14か月連続で景気の分岐点とされる50割れとなりました。ISM製造業景況指数は300社以上の製造業の購買・供給管理責任者にアンケート調査を行い、各企業の景況感を集計したものです。景気先行指数として重要視されていますが、米国金融当局の見解との相違を感じる結果となりました。当局は景気停滞懸念より、高止まりするインフレ抑制に重点を置いているようです。今週に集中する労働統計の内容からインフレ抑制を確認できれば、再び、早期利下げの可能性が高まることも想定されます。市場全般では、クロス円通貨の上昇が目立ちました。

 通貨相関からは、米国金利の上昇を受けてUSDの強さが高まりました。これまで堅調だったJPY・NZDが反落するなど、日足と4時間足では強弱感が逆になっています。下位足の動きが調整にとどまるのか、反転の動きになるのか注目したいと思います。各通貨ペアは日足のミドルバンドを挟む展開にあり、買いと売りのゾーンを模索しているように思われます。方向感が定まるまでは慎重に臨む必要があると考えています。目先的にはファンダメンタルズの裏付けのあるUSDの買いやEURの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:USD・GBP・JPY
 弱い通貨:EUR・AUD・NZD

 日足   : JPY>AUD>NZD>CAD>EUR>GBP>USD
 4時間足 : USD>GBP>CAD>JPY>EUR>NZD>AUD

 本日は、ADP全米雇用報告と新規失業保険申請件数に注目です。大きなサプライズは想定しづらいですが、明日の雇用統計を前に労働関連指標には注意したいと思います。本日から日本も市場に復帰します。日本時間から動く可能性もあるので、クロス円通貨の動きには警戒したいと思います。