今日の環境分析 2023年9月25日

 週末金曜日に発表された日本銀行の金融政策は、現状維持となりました。事前に期待されていたゼロ金利政策の解除はまったくなく、失望感にあふれた内容でした。水曜日に発表された米国FOMCは金利据え置きを発表したものの、年内の利上げとともに高金利の維持が確認されています。このため日米金利差を背景にUSDJPYは、148円台半ばまで上昇し150円台が視野に入る状況になってきました。米国のPMIは50.1と好景気の維持を確認する一方、ユーロ圏のPMIは47.1と4か月連続で50を下回り景気後退懸念が強まっています。こうした点がクロス円での違いにも表れています。

 通貨相関からも、この動きがわかります。EUR・GBPの弱さが継続し、USD・JPYの強さを確認することができます。このため、USDJPYは上昇しても、EURJPY・GBPJPYは弱さが表れています。マイナー通貨は強い状況が継続しており、EUR・GBPの2弱の状況が目立つ展開になっています。EUR・GBPを軸に通貨選択をしたいと思います。

 今週は、前週までで金融政策の発表が一巡し、大きく注目する経済指標はありません。水曜日の日銀の議事要旨公表・オーストラリアの消費者物価指数、木曜日のオーストラリアの小売売上高・ドイツの消費者物価指数・米国の新規失業保険申請件数・米国GDP確報値、金曜日の東京都消費者物価指数・EUの消費者物価指数・米国PCEデフレーターに注目です。
 本日は、ドイツのIFO景況指数に注目です。欧州経済の中心となるドイツに景気停滞懸念が強まっています。利上げを継続しているECBの金融政策に影響を与えるものと思われます。前週末の動きを継続し、USDJPYが上昇し149円台に向かうのか、金融当局の円安牽制発言が出てくるのか注目したいと思います。今週は、月末・四半期末になることから、週後半に向けたポジション整理の動きには警戒したいと思います。

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