昨日、英国BOEは、予想に反し15会合ぶりに利上げの見送りを発表しました。投票権のある9名のうち5名が利上げ見送り、4名が0.25%の利上げと僅差での見送りになりました。事前予想では利上げと思われていましたが、前日の消費者物価指数でインフレの鈍化を確認したことが大きく影響していると思われます。サプライズの発表となりましたが、欧州時間の序盤からGBPが下落し始めたことから、市場では見送りを読み込んでいた模様です。利上げ見送り発表と同時に下落した安値が材料出尽くしとなり、当日の安値になったことでも確認することができます。また、本日の日銀の金融政策の発表を前にJPYがポジション調整の動きから下落しました。
通貨相関からは、GBPの弱さが継続しています。EURも弱い状況にありますが、EURGBPの関係でGBPよりも強さが見られます。NZDの強さとAUDの弱さが顕著となり、オセアニア通貨の強弱感が分かれる状況になりました。USDは中立的な位置づけですが、他のメジャー通貨対比での強さを継続しています。JPYは短期的にはメジャー通貨で最も強い状況にありますが、本日の日銀の金融政策を確認しないことには適正な位置づけを判断できないと思われます。日銀の発表後に動いた方向に注目しています。また、GBPの弱さは継続すると思われるため、GBPやJPYを軸に通貨選択をしたいと思います。
本日は、日銀の政策金利の発表に注目です。朝方に発表される全国消費者物価指数の内容で、ある程度の方向性は判断できるのではないかと思います。声明文では、先日の読売新聞での報道内容が正式に織り込まれるのか、さらに踏み込んだ内容になるのかに注目しています。踏み込まれていた場合は一段と円高が進み、マイナス金利解除に言及せず金融緩和継続となった場合は失望感から円安が加速する可能性もあります。どちらにせよ昼頃の日銀の発表には警戒したいと思います。毎回思いますが、早く日銀も政策金利の発表時間を特定してほしいものです。このところの動きでは、正午前後に発表される場合は現状維持、12時以降に発表される場合には政策変更と市場では認識されています。正午以降は時間の経過とともに円高の動きが強まると思われるので注意したいと思います。さらに、日銀総裁の記者会見の内容にも警戒したいと思います。
また本日は、英国とカナダの小売売上高や欧米各国地域のPMIが発表されます。それぞれ市場へのインパクトが大きくなると思われるので、警戒したいと思います。