昨日、ECB総裁はECBフォーラムにおいてインフレ抑制に向け金融引締め継続と発言し、7月の利上げを表明しました。これを受けてEURが上昇しました。金融引締めの長期化が想定されているGBPも堅調な展開となりました。市場全般では、ほとんどすべての通貨が上昇しており、通貨間の強弱が明確になってきているように思われます。
通貨相関からは、金融引き締めを背景にEUR・GBPの強さが目立つ展開となりました。JPYの弱さも継続していますが、徐々に弱さが減衰しているように思われます。このところ最強通貨であったCADの勢いが弱まってきており、上値を追うのが難しい状況になってきています。オセアニア通貨が軟調な展開になっているため、これら通貨の売りを軸に通貨選択をしたいと思います。
本日は、ECBフォーラムにおいて主要国の中央銀行総裁の討論会が開催され、その発言内容に注目しています。昨日のECB総裁の発言で金融引締めの方向性を確認し、BOE(英国中央銀行)も金融引締めの継続が想定されています。対して、年内の利上げゴールが近い米国や大規模金融緩和の一部解消が期待される日本など、米国FRB議長や日銀総裁の発言内容は内容次第では市場へのインパクトが大きいと思われます。ヘッジファンドの円売りポジションが昨年秋並みに拡大し急速な円安が進んでいるため、日銀総裁のコメント次第では円高への反転の可能性があるため警戒したいと思います。また、朝方発表されるオーストラリアの消費者物価指数に注目しています。このところAUDは軟調な展開が続いているため、その動きが反転するのか継続するのか注視したいと思います。