今日の環境分析 2023年2月28日

昨日は、英国とEUが北アイルランド問題で合意したことを好感し、GBPが大きく上昇しました。その他の通貨は小動きに推移しました。参議院において次期日銀総裁の所信聴取が行われ、週末金曜日に行われた衆議院での所信聴取を確認する内容となりました。金融緩和を継続する一方、金融政策のサプライズはあるとの内容でした。当面は金融緩和は継続するものの、長期金利を抑制するイールドカーブコントロールの解除の可能性が高まりました。こうした流れを受けて、目先的にはJPYは弱含んでいますが、日銀総裁が交代したのちはサプライズへの警戒感が強まると思われます。このため、JPYの上値は重たいと考えています。

通貨相関からは、USDの強さが継続していますが、GBP・EURがともに堅調な展開になってきました。AUD・NZD・JPYの弱さは継続しています。JPYを除くメジャー通貨の強さ、JPYとマイナー通貨の弱さが目立っているため、これら通貨の組み合わせで通貨選択を行いたいと思います。一部の通貨ペアはレンジを抜けてきており、新たなトレンド発生が確認できます。徐々に大きな波が動き出した予兆にも思えます。

本日は、参議院において次期日銀副総裁の所信聴取が行われますが大きな影響は与えないと考えています。オーストラリアの小売売上高に注目しています。このところ最弱通貨となっているAUDの動きに変化を与えるのか注意したいと思います。また、カナダの第4四半期のGDPにも注目したいと思います。本日は、2月最終日となります。ポジション調整の動きが想定されるので、値動きには警戒しておく必要があると考えています。

米国雇用統計発表は3月10日(金)

米国の経済指標の中の最重要指標の一つである雇用統計ですが、
発表日時は原則第1金曜日の22時30分(冬時間、夏時間は21時30分)になります。
日時に原則と表記したのは、第2金曜日の場合があるからです。

2023年3月3日は第1金曜日になりますが、米国の雇用統計の発表は翌週の10日になります。
まだ冬時間なので、発表時間は22時30分です。
ちなみに、翌週から夏時間になります。

米国の雇用統計は、12日を含む1週間が調査対象期間になります。
調査から3週間後の金曜日に発表すること決められています。
このため、2月12日の週から3週間後の金曜日は3月10日になります。

今日の環境分析 2023年2月27日

週末金曜日は、衆議院において次期日本銀行総裁候補の所信表明が行われました。現状の金融緩和を肯定し、当面の持続を表明しました。一部の金融政策には検討することを表明しており、現状の異常な金融緩和策は修正されるのは近いと思われます。とはいえ、日本の金融緩和の継続と米国金利の上昇を背景にUSDJPYが大きく上昇しました。このところ米国の経済指標は好調な数値を示しており、金融引き締めの長期化観測からUSDの強さが現れています。

通貨相関からは、USDの強さが継続しています。JPYの弱さも目立つようになってきており、USDJPYの方向性を位置付けています。USD同様CADも強さを持続し、AUD・GBPの弱さが目立っています。通貨強弱が明確になりつつあるため、強い通貨買いと弱い通貨売りの通貨ぺアに限定し、ドルストレートを中心にクロス円とともに通貨選択をしていきたいと思います。

今週は、水曜日に米国のISM製造業景況指数、金曜日に同ISM非製造業景況指数に注目です。好調な米国経済の動向を確認したいと思います。USDは好調な内容を織り込んだ動きになっているため、マイナスのサプライズが発生する可能性を注意しておきたいと思います。木曜日のユーロ圏消費者物価指数にも注目です。欧州の金融引き締めの強化につながるか警戒したいと思います。その他は、影響度の大きい経済指標はありません。水曜日から3月になるため、月末月初のポジション調整の動きには注意する必要がありそうです。
本日は、参議院で次期日銀総裁の所信聴取が行われます。衆議院における内容との違いは想定されないため、市場のインパクトは少ないと思われます。しかし、何らかの表現の違いがあれば、その内容には敏感に反応すると考えられるので、警戒はしておきたいと思います。日本時間では、週末に大きく上昇したクロス円が反転するのか持続するのか注目しています。短期的なレンジを抜けたUSDJPYと、レンジ上限に達してきたEURJPY・GBPJPYの値動きの違いに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年2月24日

昨日発表された、米国の新規失業保険申請件数は予想を下回り、労働市場の逼迫を再確認しました。GDP改定値は予想を下回ったものの、コアPCEは予想を上回りました。このため、USDは堅調な展開となり、USDJPYは2か月ぶりの水準にまで上昇しましたが、戻り売りに押されました。全般には小動きに推移しており、いまだにレンジ内の動きが続いています。

通貨相関からは、相対的にみてUSDの強さは維持しています。EUR・AUDの弱さも継続しています。GBP・NZDの反転の動きは続いているものの、方向感の乏しい展開となっています。時間足ごとに方向感の違いがあるため、通貨選択の難しい局面が続いています。そのなかで、昨日同様、USDとAUDは方向感が揃っているため、USDの買い、AUDの売りの方向で、これら通貨を軸に通貨選択をしたいと思います。

本日は、日本銀行の次期総裁(午前)・副総裁(午後)が衆議院において所信聴取が行われます。昨日から開催されているG20財務相中央銀行総裁会議において、日本銀行の現総裁が当面金融緩和は継続との発言をしました。本日の次期総裁をけん制した発言とも勘繰ることもできるため、本日の次期総裁の所信聴取においてはサプライズは期待しづらく、当面は現状の金融政策を維持するとの発言になると想定しています。このほか、日本の全国消費者物価指数や米国のPCEデフレーターの発表などにも注目しています。

今日の環境分析 2023年2月23日

本日未明に発表された米国のFOMCの議事要旨は、一部に利上げ幅圧縮に反対する意見が出ていたものの大きなサプライズはなく、USDの堅調さは変化がありませんでした。前日に大きく動いた影響もあり、全般に小動きに推移しました。

通貨相関からは、EUR・AUDの弱さが目立つようになりました。USDの強さは継続し、GBP・NZDが反転の動きを見せました。JPYは相対的に強さを見せ始めてきました。明日の日銀新総裁の所信聴取を前に、JPYの今後の動きを模索するかのようです。再び、上位足と下位足との方向感が不揃いのため、通貨選択が難しい局面になりました。その中で、USDとAUDは方向感が揃っているため、これら通貨を軸に通貨選択をしたいと思います。

本日は、インパクトある経済指標の発表はありません。しかし、米国で第4四半期GDPと個人消費の改定値が発表されます。従来、改定値は速報値ほど重要視されませんが、足元の堅調な経済指標の状況を考えると、サプライズとなる改定値の可能性もあります。その場合、USDの強さを再確認する動きになることも想定されるため、注意しておきたいと思います。また、本日は日本の祝日になるため、日本時間はおとなしい展開になると思われます。デイトレであれば、欧州時間に入るのを待ち、FOMCの議事要旨を消化してからのエントリーを検討した方がよさそうです。

今日の環境分析 2023年2月22日

昨日は、GBPが大きく上昇しました。昨日発表された欧米各国のPMIは予想外に高水準とならい、なかでも英国のPMIが大きく改善した点がGBPに影響しました。その他、ユーロ・米国でも高水準となり、各国・地域の通貨高につながりました。3連休明けの米国では、株式が急落しました。一部の企業の決算発表で業績悪化が鮮明となり、その要因が賃金上昇に伴う人件費増が収益を圧迫しているものでした。賃金インフレの深刻さが鮮明になり、労働市場の逼迫が伝わり、月初に発表された米国雇用統計の内容を裏付ける結果となりました。このため、米国においてはインフレ対応からの金融引き締めの継続や再強化懸念が想定されたことから金利上昇、USD高に向かいました。

通貨相関からは、こうした動きを反映して、USD・EUR・GBPの強さが目立つようになりました。下位足の動きが上位足に反映されつつあることから、この流れは継続すると思われます。対して、JPY・NZDの弱さが目立っており、金融政策の違いが通貨に大きく反映する状況になっています。このため、JPY売り、USD・EUR・GBP買いを主軸とした通貨選択をしていきたいと思います。

本日は、ニュージーランドの政策金利の発表に注目です。最弱通貨に位置しているNYDの方向感が転換するのか加速するのか、その内容には注意していきたいと思います。日本時間の明日未明には、2月1日発表された米国FOMCの議事録が公表されます。0.25%の引き上げ幅に圧縮した会合でしたが、その後の米国の経済指標の好調をみると圧縮が時期尚早だったとの声も一部には出ています。会合において引き上げ圧縮への否定的なコメントがあったのかどうか、次回の利上げ幅を推測するうえでも重要な内容になると思われます。明日は、日本は祝日で金融市場は休場となります。FOMCの議事録公表を控えた日本時間では、ポジション調整の可能性も否定できないため、JPYの動きには警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年2月20日

週末金曜日は、小動きに推移しました。USDJPYは一時135円を付けましたが、米国が連休前の週末であることからポジション調整の動きがみられました。EURUSDはレンジからの脱却の動きがみられましたが、再びレンジ内に戻ってきました。このように方向感のない展開が継続しています。Mark’s Tradeのスイングトレードではマイナー通貨ペアの一部にサインの確認ができるだけで、ほとんど様子見の展開が続いています。

通貨相関からは、USDの強さが継続しており、EURの強さも目立つようになってきました。また、JPYは再び強さを示す動きを見せてきており、今後の展開に注目です。マイナー通貨全般に弱いため、メジャー通貨買い・マイナー通貨売りのポジションに注目しています。

今週は、水曜日(日本時間木曜日未明)に米FOMCの議事録が公表されます。通常であれば今週最大の注目材料です。しかし、これ以上に市場で警戒して注視しているのが、金曜日(時間未定)に予定されている、日本銀行の次期総裁と副総裁の衆議院における所信聴取となります。今後の日本の金融方針を決定づける内容となるので、これに向けてJPYの動きには警戒したいと思います。そのほか、火曜日には欧米各国・地域のPMI、カナダの小売売上高、水曜日にはニュージーランドの政策金利、金曜日には日本の全国消費者物価指数が発表されます。今週半ばから後半にかけて重要なイベントが続くため、大きな動きの発生には警戒が必要となります。また、本日は米国とカナダが、木曜日は日本が祝日で金融市場は休場となります。市場の流動性の変化にも注意が必要です。